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ファレホを使ったウェザリングテクニック! サビ・汚れを追加してワーゲンバスを渋く完成【水性塗料ペインティングLAB.】

2023.07.14

水性塗料ペインティングLAB. 月刊ホビージャパン2023年8月号(6月23日発売)

ファレホを使ったウェザリングテクニック! サビ・汚れを追加してワーゲンバスを渋く完成【水性塗料ペインティングLAB.】
フォルクスワーゲン タイプ2 マイクロバス “1963” 23ウィンドウ メインカット

ファレホでウェザリング【後編】

水性塗料の合せ技。“乗算”のウェザリングで完成させる!

製作・文/むっちょ

 安全、安心、環境にも優しくて高性能だけどまだまだ認知度が低く使っている人も少ない「水性塗料」の可能性をお届けするコーナー。水性塗料に熟知した“水性アクリルボーイ”むっちょがさまざまなジャンルのキットを水性塗料で仕上げます。
 ワーゲンバスのボディをシリコーンバリアー剥がしにてダメージ表現を施した前回に続いて、サビや汚れを追加したスクラップ車まで追い込みます。ファレホの「ピグメント」や「ウェザリングカラー」を中心にガッツリと汚して、渋い仕上がりのマイクロバスが出来上がるようすを見てみましょう。
前回の記事はこちら

今回使用している塗料

ファレホ ダークラストウォッシュ、ライトラストウォッシュ、デザートダストウォッシュ(メカカラー)
アーミーペインター ラヴァ・オレンジ
シタデルカラー ウシャブティ・ボーン、スクリーミング・スカル、ワードベアラー・レッド、モウンファング・ブラウン、アグラックス・アースシェイド

 こんにちは! むっちょです! 前回行った剥がし塗装から加筆していく形でウェザリングを施してワーゲンバスを完成させます。ウォッシング専用塗料の「伸び」を利用し、簡単に自然なサビを表現するのが上手くなったのでご紹介します。

■ランダムを考えなくていい
 剥がれた表現や汚れた表現を施す時にどうしても考えながらやるしかない、「まんべんなく」というのにいつも困らされてしまいます。
 その点前回のチッピングメディウムを使用した塗装の剥がれは、実際に剥がれやすい箇所がしっかりとそのまま塗料が剥がれているはずなので、そこを指標にすればいい、というのがかなりのアドバンテージになりました。

フォルクスワーゲン塗料剥げをブラシやデザインナイフで表現した画像
▲前回の続き、ファレホチッピングメディウムを使い、塗料剥げをブラシやデザインナイフで表現した。これを完成まで進めていく

■伝家の宝刀
 この趣味をはじめてすぐの頃から変わらずずっと使い続けている、アーミーペインター「ラヴァ・オレンジ」。どこにでも、どのような方法でも、少し使うだけでだいたいの古びた金属の表現がそれっぽく説得力をもつようになる最強のカラーです。今回もめちゃくちゃ助けになってくれました。必携の一本です。

モウンファング・ブラウンとラヴァ・オレンジを、細かく切ったメイクスポンジで押しつける画像1
モウンファング・ブラウンとラヴァ・オレンジを、細かく切ったメイクスポンジで押しつける画像2

▲塗料の剥がれた箇所を中心に、モウンファング・ブラウンとラヴァ・オレンジを、細かく切ったメイクスポンジで押しつける。メッキパーツにも同じように施した

■「サビ」と名前のついた塗料
 ハッキリとした発色と比較的強い塗膜が特徴で、キャラクターモデルに使いやすいラインナップの「ファレホ メカカラー」シリーズ。当コーナーでもなかなかの頻度で登場していると思います。メインのカラーラインナップの他にも、テクスチャーの入ったものや、ウォッシング専用の塗料なども揃っており、組み合わせて使っていくことでさまざまな表現が出来ちゃいます。今回はずっと気になっていた「ダークラストウォッシュ」「ライトラストウォッシュ」のふたつを遺憾なく発揮出来るまたとない機会です。

ライトラストウォッシュを細筆で付けている画像
▲ライトラストウォッシュをサビの流れの起点となる箇所に置く。溜まりの大きさに強弱をつけると単調になりにくい
平筆を使い溜まりを伸ばしいく画像1
▲平筆を使い溜まりを伸ばしいく。同じ方向に、同じストロークで素早く動かしていくと自然に仕上がる
平筆を使い溜まりを伸ばしいく画像2
▲ダークラストウォッシュを、溜まりの数は少なめでもう一度。先ほどよりもワントーン暗いので、表現に強弱がつく

ウォッシュを平筆で伸ばしていく画像
▲窓ガラスも同じように、ウォッシュを平筆で伸ばしていく。サビではなく、雨だれに見えるようデザートダストウォッシュを追加で施した
フォルクスワーゲンを正面上から見下ろしている画像
▲ルーフの丸みのエッジや凹凸に沿って赤サビや表面の剥がれがしっかりと表現されいて、実物の廃車さながらのボロボロ具合となった
シート全体にウォッシングをして平筆で伸ばしている画像
▲塗り分けたシート全体にウォッシングをして、平筆で下方向に伸ばしていく。溜まりが雰囲気がある感じになるので、拭き取りの必要はなし
窓から中のシートを覗く画像
▲窓から中のシートを覗くと、窓の汚れと合わさって古ぼけて長年誰も入っていない廃墟のような雰囲気に見える

完成!

フォルクスワーゲン タイプ2 マイクロバス “1963” 23ウィンドウ 完成画像
▲ガッツリとウェザリングを加えて完成したマイクロバス。遊び要素としてタイヤの接地面を平たくしてパンクさせてみた

フォルクスワーゲン タイプ2 マイクロバス “1963” 23ウィンドウ

●発売元/ハセガワ●2750円、発売中●1/24、約17.5cm●プラキット

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むっちょ

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