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「G.M.G. 一般兵士&地球連邦軍専用バギー」をちょい足し筆塗りで本格的な汚し塗装! 清水圭が施す砂漠の土埃にまみれた表現をご覧あれ

2023.06.08

地球連邦軍 08 V-SP 一般兵士&地球連邦軍専用バギー 【メガハウス】 月刊ホビージャパン2023年7月号(5月25日発売)

バギーのメイン画像

 夜の砂漠にて 

成型色を活かして“ちょい足し塗装”で砂漠の使用感を演出

 メガハウスのガンダム塗装済みアクションフィギュアシリーズ「G.M.G.」より、5月発売となる「地球連邦軍08 V-SP一般兵士&地球連邦軍専用バギー」を清水圭がファレホをメインに各種塗料を使用した筆塗り塗装でディテールアップ。成型色を活かしつつ汚しの追加と一部塗り分けを行い、土埃にまみれた砂漠の使用感を演出している。


今回使用する塗料

●ファレホ(発売元/ボークス)
●エナメル塗料(発売元/タミヤ)
●スミ入れ塗料(発売元/タミヤ)
●ガイアエナメルカラー(発売元/ガイアノーツ)
●Mr.ウェザリングカラー(発売元/GSIクレオス)
●Mr.カラーGX(発売元/GSIクレオス)
●水性ホビーカラー(発売元/GSIクレホス)

まずは表面処理

バギーの表面処理をしている画像
▲ 400番の紙ヤスリでヒケ部分を中心に面出しを行います。塗装しやすいようにいくつかのパーツを外しておきます

塗装前の下準備

塗装前の下準備をしている画像 その1
▲ 塗装前に塗料が付かないようテールランプ、ポジションランプをマスキングしておきます
塗装前の下準備をしている画像 その2
▲ 塗装前の下準備ができました

基本塗装

基本塗装をしている画像 その1
▲ 基本塗装はファレホを使用します。まずはタイヤ基部をダークグレイで塗り分けます
塗装前の下準備をしている画像 その2
▲ ホイール裏をタイヤ基部に合わせてダークグレイで塗り分けます
塗装前の下準備をしている画像 その3
▲ シフトレバーをナチュラルスチールで塗り分けます
塗装前の下準備をしている画像 その4
▲ ライトガード、ロールバーにナチュラルスチールでタッチを加えていきます
塗装前の下準備をしている画像 その5
▲ アンテナ基部をスチールで塗り分けます
塗装前の下準備をしている画像 その6
▲ 基本的な塗り分けが終わりました
塗装前の下準備をしている画像 その7
▲ 塗料がはみ出した部分を家庭用中性洗剤を付けた綿棒で拭き取ります

退色表現

退色表現をしている画像 その1
▲ 退色表現としてボディにライトイエローでタッチを加えていきます
退色表現をしている画像 その2
▲ 1回目のタッチを入れ終わった状態です。エッジ 部分を残しているのがお分かりいただけるでしょうか
退色表現をしている画像 その3
▲ さらに上からオフホワイトでタッチを加えます
退色表現をしている画像 その4
▲ ライトガード、ロールバーにオフホワイトでタッチを加えます
退色表現をしている画像 その5
▲ タイヤ基部、ホイール裏側にライトグレーでタッチを加えます
退色表現をしている画像 その6
▲ トランクのフロア部分にスカイタイプSでタッチを加えます
退色表現をしている画像 その7
▲ シート部分にスカイタイプSでタッチを加えます
退色表現をしている画像 その8
▲ ホイール部分にスチールで塗装剥げを加えます
退色表現をしている画像 その9
▲ リアバンパーラックにライトグレーでタッチを加えます
退色表現をしている画像 その10
▲ ジェリカンにオフホワイトでタッチを加えます
退色表現をしている画像 その11
▲ ライフルにライトグレーでタッチを加えます
退色表現をしている画像 その12
▲ ハンドルにオフホワイトでタッチを加えます

水転写デカール

水転写デカールを貼っている画像 その1
▲ スケールキットからよい感じのデカールを選択して貼り付けます
水転写デカールを貼っている画像 その2
▲ トップコートに備えてコートしたくない部分をマスキングします。モールドに沿ってデザインナイフで切り出します
水転写デカールを貼っている画像 その3
▲ フロントまわりのマスキングです
水転写デカールを貼っている画像 その4
▲ リアまわりのマスキングです
水転写デカールを貼っている画像 その5
▲ タイヤのマスキングです

スポンジチッピング

スポンジチッピングを施している画像 その1
▲ タミヤエナメルのダークグレイでスポンジチッピング。何かが擦れて塗装が剥がれたような傷を追加します
スポンジチッピングを施している画像 その2
▲ リアバンパーラックをスチールでスポンジチッピング。傷を追加します

トップコート

トップコートした画像
▲ 水性プレミアムトップコートの半光沢で全体をコートします

ウォッシング

ウォッシングした画像
▲ タミヤスミ入れ塗料のダークブラウンで全体をウォッシングしてから拭き取ります

サビ表現

サビ表現をしている画像 その1
▲ ガイアエナメルの赤サビでボディにサビ表現を入れていきます

サビ表現をしている画像 その2
▲ ガイアエナメルの赤サビでリアバンパーラックも同様に行います

土汚れ等

汚れ表現をしている画像 その1
汚れ表現をしている画像 その2

▲ タイヤの土汚れはMr.ウェザリングカラーのサンディウォッシュを使用します

汚れ表現をしている画像 その3
▲ Mr.ウェザリングカラーのサンディウォッシュでボディに土汚れを追加します

汚れ表現をしている画像 その4
▲ Mr.ウェザリングカラーのサンディウォッシュでフロアに土汚れを追加します
汚れ表現をしている画像 その5
▲ リアバンパーラックもMr.ウェザリングカラーのサンディウォッシュを使用します
汚れ表現をしている画像 その6
▲ ガイアエナメルのオイルでジェリカンのフタまわりにオイル垂れを入れていきます

フィギュア塗装

フィギュアの塗装している画像 その1
▲ フェイスのアゴラインを中心にフラットフレッシュで影色を追加します
フィギュアの塗装している画像 その2
▲ 瞳の光彩、白目にダークグレイで影色を追加します
フィギュアの塗装している画像 その3
▲ 肌全体にタミヤスミ入れ塗料のピンクブラウンを塗装します
フィギュアの塗装している画像 その4
▲ 影を残す要領でエナメル溶剤でピンクブラウンを拭き取ります
フィギュアの塗装している画像 その5
▲ 拭き取りが終わった状態です
フィギュアの塗装している画像 その6
▲ 髪の影部分をタミヤスミ入れ塗料のダークブラウンで描き込みます
フィギュアの塗装している画像 その7
▲ 瞳にタミヤエナメルのホワイトでハイライトを追加します
フィギュアの塗装している画像 その8
▲ ハンドパーツもフェイス同様にタミヤスミ入れ塗料のピンクブラウンでウォッシングします
フィギュアの塗装している画像 その9
▲ Mr.カラーのスーパースムースクリア<つや消し>でフェイスのツヤを落とします
フィギュアの塗装している画像 その10
▲ 頬を中心にタミヤウェザリングマスターHセットのペールオレンジでチークを入れます

光沢表現

光沢表現をしている画像 その1
▲ 水性ホビーカラーのクリアーで瞳に光沢を加えます
光沢表現をしている画像 その2
▲ ライフルのスコープや双眼鏡のレンズも水性ホビーカラーのクリアーで光沢を追加
光沢表現をしている画像 その3
▲ メーターレンズも同様です

完成!
一般兵士&地球連邦軍専用バギー!!

 完成した一般兵士&地球連邦軍専用バギー。各種塗装によって過酷な環境で運用されているような使い込まれた印象になった。シフトレバーやアンテナ基部などの塗り分けで質感が高められ、エッジを中心に施されたチッピングやボディ全体のウォッシングで形状やモールドがくっきりしたものになっている。

バギーの全体画像
バギーのフロント部分アップの画像
バギーの運転席の画像
バギーのデカール部分の画像
バギーのリバンパーラック部分アップの画像

魅惑のリアビュー

バギーの背面全体画像
▲ 背面アングルは運転席等のハンドルまわりやトランク部分を確認できるなど、正面アングルとは異なる見どころがある
バギーのリバンパーラックを取り外したの画像
▲ ロールバーに取り付けられたリアバンパーラックは着脱可能。ジェリカンは好みの位置に収納することができる

製品版サンプルと比較

バギーの製品版サンプルと作例の比較画像
▲ 製品版サンプル(左)と比較すると仕上がりの違いが一目瞭然。形状に手を加えていないことからも改めて製品としての完成度の高さを確認できる。作例ではこれまで解説してきた各種塗装によって“土埃にまみれるような環境で運用されている”“特に正面ロールバーに汚れが集中”“搭乗する際にステップとなるサイドバーは塗装剥がれが目立つ”など、実際に運用されていることを想定した情報が多く追加された。汚れ、塗装剥がれ、サビなど、部位によって異なる塗料や手法を変えることで表現されていることを細部写真と合わせてご確認いただきたい

乗り物×人でドラマが生まれる

バギーと女性の横に女性が立っている画像
▲ G.M.G.シリーズは元々、戦場の兵士にスポットを当てたアイテムではあるが、乗り物と人を組み合わせることでさらなるドラマを生み出すことができる。女性兵士には双眼鏡、ライフル、作例では使用していないが、リュックサックが付属する
バギーに女性が乗り上げている画像
バギーの運転席に女性が座っている画像
バギーに積んでいるタンクを女性が取り出している画像
▲ リアバンパーラックに収納していたジェリカンを取り出す女性兵士。中には水が入っているのだろうか? そしてその用途は?など、さまざまなシチュエーションが想像できる
▲ バギーはタイヤを折り畳むことでホバー形態を再現。付属スタンドを使用することでホバー移動状態でのディスプレイも可能だ

 G.M.Gのニューアイテム「地球連邦軍バギー」にちょい足しで塗装を楽しみます。バギーらしい土埃にまみれた姿を再現しています。基本的には製品の成型色を活かして、汚しを追加していくお手軽仕上げで進めますが、一部、ここは塗り分けたほうがカッコよさげな部分のみ塗装しました。
 まず塗装前の準備としてパーツ表面のヒケ、パーティングラインを400番紙ヤスリで整形します。ボディの黄色パーツ以外は塗装パーツになるのでこちらは行っていません。整形が完了したら塗装です。今回は基本的にファレホカラーを使用しました。まずは各所に退色表現を行っていきます。強烈な日差しで塗膜が白化した感じを各色より若干明るめのカラーを薄く、ランダムに塗って表現します。続いてエッジまわりを中心に塗装剥げをスポンジチッピングで入れていきます。使用カラーはタミヤエナメルのダークグレイです。ここで一度プレミアムトップコート「半光沢」で保護。乾燥後にタミヤスミ入れ塗料「ダークブラウン」でウォッシング、拭き取りを行い、最後にガイアエナメル「赤サビ」、Mr.ウェザリングカラー「サンディウォッシュ」などで汚しを入れて完成です。スポンジ以外は基本的に筆塗りですが、退色表現などはエアブラシでやっても面白いかと思います。
 今回も非常に造形のいいフィギュアが付属しますので、ちょっとした追加塗装で美人度増し増しになります。こちらもぜひ楽しんでみてください。

バギーのメイン画像

メガハウス ノンスケール PVC/ABS/POMモデル“ ガンダムミリタリージェネレーション”

地球連邦軍 08 V-SP 一般兵士&地球連邦軍専用バギー

製作・文/清水圭

G.M.G. 機動戦士ガンダム 地球連邦軍08 V-SP 一般兵士&地球連邦軍専用バギー
●発売元/メガハウス●10450円、発売中●約10cm(兵士)、約15cm(バギー)●原型・彩色/ピンポイント


ⓒ創通・サンライズ

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清水圭(シミズケイ)

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