HOME記事キャラクターモデルウェーブ「フタバスズキリュウ」を活かしたシンプルアクアリウム!恐竜好き必見のディオラマ製作

ウェーブ「フタバスズキリュウ」を活かしたシンプルアクアリウム!恐竜好き必見のディオラマ製作

2023.05.14

双葉鈴木竜の箱庭【ウェーブ 1/35】 月刊ホビージャパン2023年6月号(4月25日発売)

双葉鈴木竜の箱庭 イメージカット

双葉鈴木竜の箱庭

クリアーレジンでシンプルなアクアリウムを製作

 ウェーブが突如発売したフタバスズキリュウのプラキット。日本人がよく知るメジャーな首長竜の特徴をシンプルなパーツ構成に落とし込んでいるため作りやすく、恐竜好きならば一度は組んでみてほしい逸品だ。さてシンプルなキットということは、ディオラマ製作にもってこい! そんなわけで、円形の台座にクリアーレジンを流し込み、水辺のヴィネットを製作。白亜紀後期の海を元気に跳ね回る首長竜の姿を表現してみた。

双葉鈴木竜の箱庭 ディオラマと素組み状態のフタバスズキリュウ 全体画像
▲フタバスズキリュウ本体は合わせ目を消した程度で、ポーズには手を入れていない。キットには伸ばした首と曲げた首、また口の開閉パーツがそれぞれ付属している
双葉鈴木竜の箱庭 ディオラマ 全体画像
▲円形の台座は直径約13cm、高さは約23cm程度。木製台座の上にスタイロフォームで地形を作り、その上に着色したクリアーレジンを流し込んで高さのある円柱にしている
顔アップ
▲体色は想像で水色に。目は白目を無くした黒目のみで仕上げてつぶらな瞳にしてみた
ベースの岩肌
▲コルク革と「バークチップ」(樹皮を砕いたもの)を組み合わせて形作った岩肌
ベースの岩肌 天面の植物
▲苔や草は各種ミニチュア用のものを組み合わせてそれらしく表現した
ベースの波
▲波打つ白波は、ライトモデリングペーストの筆塗りで。パテのように立体的に盛れる造形材なので、波の表現にもってこい
ディオラマ 右側面
ディオラマ 左側面

▲土台のスタイロフォームはそのままだと悪目立ちするので、3Mの壁紙を貼って目隠しにしている

レジン アップ1
レジン アップ2
▲クリアーレジンを流し込む際は気泡の混入が課題となる。今回は数回に分けて少しずつクリアーレジンを注ぎ込んだので、あまり違和感のないレベルまで気泡を減らすことができた

円柱ディオラマができるまで

カット前のスタイロフォーム
▲油性ペンでスタイロフォームにφ130mmの円を描き、円形にカット。カットしたスタイロフォームを重ねて円柱状にしたら、さらに油性ペンで切り取り線を書き込む
カット後のスタイロフォーム
▲切り取り線に沿って大まかに地形状にカット。このあとコルク革などを盛っていくので切り取りはラフでOK


スタイロフォームの上にセッティングしたフタバスズキリュウと岩肌に見立てたコルク
▲フタバスズキリュウのキットとコルク革を借り置きして、構図確認



バークチップを合わせたベース
▲コルク革だけでは岩肌が単調になるので、100円ショップで購入したバークチップも合わせて構図を確認していく

塗装後のベース
▲海底部にKATOのバラストを水溶きボンドで定着。岩肌はファレホとシタデルカラーを筆で塗り、周囲に3Mの壁紙を貼り完成イメージを確認
フタバスズキリュウをセッティングした画像
▲塗装を終えたフタバスズキリュウを配置して最終チェック


PPシートを台座に巻いたディオラマ
▲いよいよクリアーレジンを流し込む。100円ショップで買えるPPシートを台座に巻き、輪ゴムと両面テープで固定

レジンを流し込んだディオラマ
▲青に着色したクリスタルレジンneoを少しずつ流し込んでいく。硬化時の発熱に注意

ジェルメディウムの筆塗りで波を作ったディオラマ
▲ジェルメディウムの筆塗りで波を造形。乾いたらさらにライトモデリングペーストを筆塗りし、泡立つ白波を表現した

 人生初! 水生爬虫類の模型を製作しました。キットはとてもシンプルな構成で、素組みであれば5分で完成! あっという間に迫力あるフタバスズキリュウが出来上がります。今回はキットを活かしつつ、水辺のディオラマに組み込んでみました。

■フタバスズキリュウ本体
 素組みのままだとパーツの合わせ目が目立つため、接着剤で合わせ目消し。その際、キットに施されたテクスチャーが消えてしまうため、タミヤウェザリングマスターBのススをまぶしてテクスチャーを施しました。

■土台
 ディオラマを製作する際は、簡単なイラストを描いてイメージを掴む作業を行うことにしています。今回は円柱ベースにして、海中を含めて高さを出したディオラマ作りにこだわりました。
 土台はスタイロフォームをφ130mmにカット。スタイロフォームのカットにはOLFA ハイパーL型を使用してガシガシ形状製作しました。その上にコルク革とバークチップを配置。岩肌の塗装は、ファレホとシタデルカラーを併用して明暗を意識して筆塗りしました。海底は明るめにしたかったので、KATOバラストを使用。土台のスタイロフォームは3Mの壁紙を貼り付けて、見映えを良くしました。

■クリアーレジン
 今回、水表現に使用したのはクリスタルレジンneo。高さのあるディオラマに使用したことがなかったため、友人モデラーたちと相談しつつ、実験しながら進めました。教訓としては、「一気に大量に流し込んではいけない!」。うっかりしていて、硬化時の発熱でプラパーツが溶けかかりました…。溶けたとしても早めに救出すればリカバリーは可能です。面倒でも回数を分けて少しずつ流し込むのが安全です。
 分けて流しこんだ際は継ぎ目が気になる場合がありますが、#600~#1000のヤスリとコンパウンドで磨き、クリアーを吹くと誤魔化せます。失敗しても焦らず作業すれば挽回できます!

■波表現
 波の表現はメディウムを使いました。はじめにジェルメディウムで全体の波の状態を筆で塗り、波の大きい部分をヘビージェルメディウムで塗りました。ジェルメディウムは塗った直後は白色ですが、1~3日後には透明になります。白波部はライトモデリングペーストを筆塗りしています。

ウェーブ 1/35スケール プラスチックキット フタバスズキリュウ 使用

『双葉鈴木竜の箱庭』

ディオラマ製作・文/iyo_08

フタバスズキリュウ
●発売元/ウェーブ●2640円、発売中●1/35、約20cm●プラキット

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iyo_08(イヨ_ゼロハチ)

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