MGクロスボーン・ガンダムX1にMGガンダムF91 Ver.2.0のパーツを使用しアップデート!さらにスタイリッシュに進化した姿をご覧あれ
2023.05.09XM-X1 クロスボーン・ガンダムX1【BANDAI SPIRITS 1/100】 月刊ホビージャパン2023年6月号(4月25日発売)
MGガンダムF91 Ver.2.0とのニコイチでアップデートを試みる
MG Ver.Kaシリーズ第3弾として発売されたクロスボーン・ガンダムX1。機体の特徴ともいえる豊富な各種武装はもちろん、コア・ファイターの合体機構やX1改、X1改・改へのパーツ組み替えによる再現など、初のキット化にして決定版といえる人気アイテムである。作例は、2018年5月に発売されたMGガンダムF91 Ver.2.0のフレームを活用し、下半身を中心にアップデート。脚部の延長や可動域の拡大により、さらにスタイリッシュなクロスボーン・ガンダムX1に生まれ変わった。
MG クロスボーン・ガンダムX1 Ver.Ka
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●3850円、2006年9月発売●1/100、約16cm●プラキット
■宇宙海賊クロスボーン・バンガード
『機動戦士クロスボーン・ガンダム』の出自については編集にお任せするとして、今回の作例は「Ver.Kaキットを模型として楽しむ」がテーマであり、お題はMGクロスボーン・ガンダムX1 Ver.KaとガンダムF91 Ver.2.0を組み合わせて「仮想MGクロスボーン・ガンダムX1 Ver.Ka Ver.2.0」を構築することである。
各キットをストレート組みしてそれぞれの優位性を比較検討する。この検討に随分悩まされ、1週間あーでもないこーでもないと迷走した末にひとつの方針にたどり着く。
「上半身はそのままに、下半身にF91 Ver.2.0のフレームの優位箇所を移植する」
ではそのプロセスを解説しよう。
■改造編
下半身は基本的にF91 Ver.2.0のフレームを使用し、クロスボーン・ガンダムのスネフレームを移植する方向で進める。
スネ部は細身でタイトなのでフレームと外装はそのまま使うが、まずF91のヒザ関節ディテールを埋めクロスボーンのスネに移植し太モモ部は外装を含めF91のものを改修、くるぶし部をカットしF91のものを移植、これにより5mmほど脚部が延長される。下駄部分はF91のものを改修しているが、アンクルガードが2重になっていると解釈し、クロスボーンのものの下にF91のアンクルガードが重なるように改修、可動部拡大に貢献している。
腰フレームもF91にクロスボーンの外装を組み合わせる改修を行い、腹部ジョイントを交換している。
頭部ブレードアンテナは裏にスジ彫りを施し0.3mm真鍮線を接着、不足部分を盛り足して切削しシャープ化を行っている。
■塗料データ
白部=UC01・MSホワイト
青部=C110・キャラクターブルー(45%)+C2・ブラック(35%)+C67・パープル(20%)+C63・ピンク(少々)
赤部=AT23・ペンキレッド(50%)+C79・シャインレッド(50%)
黄部=AT20・オレンジイエロー(60%)+C58・黄橙色(40%)
■完成
「仮想MGクロスボーン・ガンダムX1 Ver.Ka Ver.2.0」といったところだが、いかがだっただろうか? 形にしてみて意外とスッキリした印象に落ち着いた。手数は多くなったが、ヒザ立ちができるほどの伸縮性と足長によるトップヘビーの緩和が得られた。Ver.Kaの楽しみ方のひとつとして捉えていただければ幸いだ。
BANDAI SPIRITS 1/100スケール プラスチックキット “マスターグレード”クロスボーン・ガンダムX1 Ver.Ka 使用
XM-X1 クロスボーン・ガンダムX1
製作・文/只野☆慶
ⓒ創通・サンライズ
只野☆慶(タダノケイ)
各種造形、デザイン、模型製作を生業とする。造形・塗装表現も幅広くウェザリングも得意。