面ごとに明暗をつけて立体感を強調!
昨今の戦車模型でよく見られる塗装方法「カラーモジュレーション」でガンダムを塗ってみませんか? キャラクター模型界隈ではあまり聞き馴染みがないかもしれないこの塗装方法は、各パーツの面ごとに極端な明暗をつけることで、通常のグラデーション塗装よりも立体感を強調できるという発想によるもの。完成した作例を見てもらえばわかる通り、ディテールに手を加えずとも、塗装だけでこれだけ個性的で存在感のある仕上がりになります。カラーモジュレーション塗装の工程を早速見ていきましょう!
製作・解説/斉藤仁孝
・基本色を決めよう!
・ハイライト、シャドウの色味を決めよう!
・マスキングテープを使ってくっきりと明暗を描こう!
・スミ入れで全体のグラデーションを馴染ませよう!
\ カラーモジュレーションって何? /
カラーモジュレーションとは、海外のAFVモデラーがゲームグラフィック(2次元の画像に立体感を持たせるためのテクスチャー)をヒントに発案した塗装テクニックです。面ごとに明暗を付けることで立体感を強調することができます。また単色で塗装する場合に比べて単調にならず、表情豊かな作品に仕上げることがしやすい塗装技法です。
\ 教えてくれる人 /
斉藤仁孝
カラーモジュレーション塗装の準備
各色の塗る順番は、基本色のベタ塗り→明るい色→暗い色という順番で塗っていきます。塗料とマスキングテープを準備して、いざ出発!
白の選択
青の選択
赤の選択
黄色の選択
塗装前の準備
サーフェイサーを吹きます
まずは各色ベタ塗りしよう!
白の発色は慌てず丁寧に
黄色を吹く前に白下地を作る!
青はそのまま塗装してOK
赤も白下地ならきれいに発色!
青のカラーモジュレーション
明るい青を作ります
マスキングします
明るい青の塗装
ハイライト部分が完成!
シャドウ色を塗ろう!
暗い青を作ります
マスキングして塗装
青の塗装が完成!
各色のカラーモジュレーション
明るい赤を作ろう
時にはノンマスキングでいきます
暗い赤を作ろう
シールドも表情豊かになります
黄色のカラーモジュレーション
ハイライトを塗ります
黄色のシャドウ色
影になりそうなところを狙います
筆が登場だ!!
白のカラーモジュレーション
マスキングをして塗り分け!
ハイライトが塗り上がりました!
白のシャドウ色を作ります
マスキング!
ランドセルのグレー
デカールを貼ります
表面をコートしよう!
スミ入れはとっても大事!
拭き取った時のボケ感でトーンが整う!
メタリック塗装は最後に!
センサーのシールを貼ろう!!
\ まとめ /
塗装の手数は多くなりますが、その分とても表情豊かな完成品が仕上がります。マスキングもひと塗りごとにきっちりしっかり貼り込むのではなく、塗り分け部分のみに施して、エアブラシの細吹きで攻めると案外テンポ良くいきます。明るい場所、暗い場所と厳密に決めていくと行き詰まることがあるので、まずは雰囲気で「ここは明るくしてみよう」「ここ、暗くしてみるか〜」という感じで塗ってみてください。慣れてきたら、さらに光と影の関係を突き詰めて良いと思います。カラーモジュレーション塗装をぜひ楽しんでください!
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RX-78-2 ガンダム
製作/斉藤仁孝
ⓒ 創通・サンライズ