MODEROIDザブングルをNAOKIが製作!MAX渡辺の作例と異なる手法に要注目【戦闘メカ ザブングル】
2023.01.17ザブングル【グッドスマイルカンパニー 1/100】 月刊ホビージャパン2023年2月号(12月23日発売)
NAOKI製作ザブングル
注目のMODEROIDザブングル。MAX渡辺の作例に続き、NAOKIによる作例をお届けしよう。こちらもキットの素性を最大限活かしつつ太モモを攻略。MAX渡辺版とのアプローチの違いを比べてみてほしい。
COLORING DATA
本体青1=ザブングルカラーウォーカーブルー1(ガイアノーツ)
本体青2=ザブングルカラーウォーカーブルー2(ガイアノーツ)
本体赤=フレイムレッド(NAZCA)
本体黄色=エヴァンゲリオンカラーエヴァ プロトイエロー(ガイアノーツ)
本体白=ニュートラルホワイト(NAZCA)
関節色1=メカサフ・ヘヴィ(NAZCA)
関節色2=ウォームライトグレー(NAZCA)
関節色3=スターブライトシルバー(ガイアノーツ)
関節色4=フレームメタリック1(ガイアノーツ)
ついに発売されました、MODEROIDザブングル! 発表以来心待ちにしていた人も多いのではないでしょうか。もちろん自分もそのひとりで、作例立候補しようと思っていたところにMAXさんから「競作しようぜー!」とお誘いいただいたので、これ幸いとばかりにふたつ返事でお請けした次第です。
ザブングルに関してはかなり思い入れがあるのですが、2022年になってバンダイの当時キットを使った徹底改修作例を製作させてもらったことで一応の決着がついたので(HJメカニクス12参照)、今回のMODEROIDザブングルは新たな気持ちで向き合うためにも、まずはキットを最大限尊重して仕上げようと決めていました。決めていたのですが…すげーよこのキット!! わざわざ決意するまでもなくすることねーよ!! というファーストインプレッションでした(笑)。実際難しいと思うんですよザブングルって。ですが、シンプルだからこそ難しいプロポーションと可動と変形合体ギミックも、1/100 WMシリーズであれば欲しくなってしまうハイディテールも想像以上のレベルでまとまっており、正直びっくりしました。MODEROIDシリーズの特徴って「アイテムに見合った良い意味での割り切りの良さ」だと認識していたんですが、ザブングルに関してはこれが当てはまらないと言いますか。「今やれることを全部やり切りました」感がひしひしと伝わってきます。とはいえまったく手を入れなかったわけでもなく、唯一気になったのが股関節周り。人型時に股関節幅が狭く見えるのと、太モモ外装が若干短くて好みの分かれる部分だと思います。が、これらも「どうしてこうなった?」という類のポイントではなく、可動や変形などの仕様を考慮したらなるほどこの辺りが落としどころだよね、ということが実際組んだら理解できてしまうと思います。そのようなマスプロダクトとしての都合の部分をなんとかすることこそ各自の腕の見せ所、モデラーとしてのアンサーでしょう。
今回は人型時用に幅を増して高さを調整した可動股間軸、ビークル時用にデフォルト位置の固定股間軸を新造し、各形態で差し替えるようにしました。太モモ外装はビークル変形時にキチンと収まるギリギリのクリアランスまで上部へ延長、人型時の見映えを良くしています。また、太モモ外装を延長したことで可動方向によっては腰部に干渉するので腰部横側外装をカット、腰内部も可能な限り削ってクリアランスを確保しています。
塗装はWMの楽しみのひとつでもあるので、がっつり汚しています。まずメカサフスーパーヘヴィの上にシルバーを吹いて下地作り。その上からエッジを中心にケープをスプレーして基本塗装を施します。デカールを貼ってフラットクリアーでコートしたあと、茶系のエナメル塗料でウォッシング。その後エッジを中心に基本塗装部をカリカリ剥がし、各種ウェザリングを施して完成です。
製作中、MAXさんに「あれ? NAOKIくん2体作らないの?」と煽られましたが(笑)、言われるまでもなくプライベートでもう一体作ります(笑)! そのぐらい開発者の拘りと愛の伝わる良キットでした。ブラボー!!
グッドスマイルカンパニー 1/100スケール プラスチックキット “MODEROID”
ザブングル
製作・文/NAOKI
NAOKI(ナオキ)
メカニックデザイン、造形、造形プロデュースなどさまざまフィールドで活躍するマルチクリエイター。