HOME記事ガンダム「ストライクノワール」をEGストライクからセミスクラッチ! HGキットのパーツ転用、金属パーツでディテールアップ!【ガンダムSEED】

「ストライクノワール」をEGストライクからセミスクラッチ! HGキットのパーツ転用、金属パーツでディテールアップ!【ガンダムSEED】

2022.12.31

GAT-X105E+AQM/E-X09S ストライクノワールガンダム【BANDAI SPIRITS 1/144】 月刊ホビージャパン2023年2月号(12月23日発売)

「ストライクノワール」をEGストライクからセミスクラッチ! HGキットのパーツ転用、金属パーツでディテールアップ!【ガンダムSEED】

ENTRY GRADEベース+HGキットからのパーツ転用で系列機体を再現

 配信映像作品『機動戦士ガンダムSEED C.E.73 -STARGAZER-』にてスターゲイザーと並ぶ主役MS「GAT-X105E+AQM/E-X09S ストライクノワールガンダム」。数あるストライクガンダムのバリエーションの中でもその異質な存在感と相俟って、『ガンダムSEED』シリーズ全般を通じても人気の機体と言える。今回はikeponが本機を製作。こちらはキット組み合わせによる機体再現に加えて、金属パーツなどを使用したディテールアップで情報量高く完成させている。

▲ENTRY GRADEストライクガンダムにHGストライクノワールガンダムのパーツを移植して形状を再現。全体的にパネルラインモールドや金属パーツを使用したディテールアップを行うことで世代が異なるガンプラのミキシングであることの違和感を軽減させている

頭部

▲マスク部分をカットソーで切り離し、中央のダクトをシアノンで埋めたあとに左右のダクトはタガネで彫り込んで再現。アゴはプラ板を貼って延長している

▲ブレードアンテナを中央部から切り離し、中央部とアンテナそれぞれの形状を整える
▲内側のブレードアンテナは基部を残して切り離してプラ板で製作したものに交換して形状を再現
▲ノワールストライカーは形状的には良好なので、合わせ目処理と本体に合わせたディテールアップを中心に精度を高めている

胴体

▲形状が異なる胸部フレームを再現するために、まずは胸部アーマーの干渉する部分をカットソーで切り離す
▲プラ板でフレームを製作し、サイズ感を調整しながら形状を整え、基部からなだらかなラインになるようにシアノンで仕上げている
▲胸部ダクトフィンはフレーム部を彫刻刀やヤスリで削り込み、0.3mmと0.1mmのプラ板で製作したフィンパーツを取り付けた
▲コクピットハッチは該当部分を切り離し、余分な箇所をヤスリで削り込んでからプラ板を貼って形状を再現している

▲バストアップの比較。頭部や胸部まわりだけを見ても系列機体とはいえかなり形状が異なっているのが見て取れる。特に頭部はマスク部のダクトが中央ではなく左右に分かれていることでスタンダードなガンダムフェイスとは大きく異なる印象を持つ

腕部

▲肩アーマー前後面の凹ディテールはプラ板のガイドでアタリをつけてから彫刻刀で彫り込み、ヤスリで形状を整えた
▲側面のスラスターパーツはノワールのものを使用。フレームはプラ板を貼り付けてノワールの形状に近づけ、追加のディテールアップも行っている
▲前腕はストライクをベースにヒジアーマーおよび袖部分にプラ材で製作したものを取り付け。手首受けは塗装を考慮して別パーツ化し、ハンドパーツはAUBE Dimension Worksのものを使用した

脚部

▲靴部分は足首関節とインナー部分にストライクを使用。ノワールは靴裏にアンカーランチャーを装備しているのでソールはノワールのものを使用し、形状が合うようにインナー側を削り込んで調整している
▲アンクルアーマーはストライクのものを使用し、プラ板で各部形状を再現した
▲ヒザアーマーはストライクのものをいったんフレームごと切り離し、フレームを3分割。プラ材とシアノンで形状を再現。スネの凸モールドはプラ材で製作し、別パーツ化して真鍮線で接続している

腰部&ビームライフルショーティー

▲サイドアーマーはノワールのものを使用。軸を切り落としてプラパイプとプラ板で製作した軸受けを取り付けた
▲ビームライフルショーティーマウント用の穴にネオジム磁石をはめ込みシアノンで固定。磁石は上下に2個配置することで安定度を高めている
▲フンドシ左右のダクト形状が異なるので、キットパーツをカットソーで切り離したあと、市販パーツをベースにプラ板で製作したダクトを取り付けている
▲ビームライフルショーティーは銃口をいったん切り離し、1.0mmのプラ板を貼って土台を用意したうえでピンバイスで開口。銃口を金属パーツに置き換えている
▲腰部アーマーへのマウントは内側モールドを切り離して磁石式にしているので、マウント用と装備用合わせて4丁用意した

before⇒after

▲工作終了後の状態、キット素組み(左)との比較。ENTRY GRADEおよびHGキットの活かせる部分は可能な限り活かして、必要に応じてプラ材などで形状を補完しているのがお分かりいただけるだろう。こうして見てみると改めてストライクガンダムとストライクノワールの形状の違いを確認することができる。各所に追加した金属パーツがキラリと光るアクセントになっており、全体的に暗い印象にならないようになっている

ノワールストライカー

▲ウイング基部の合わせ目は0.3mmプラ板を貼り付けてディテールとして処理
▲リニアガンの合わせ目はプレートモールドをいったんカットソーで丁寧に切り離してから処理した

▲ビームブレイドは合わせ目処理のためにグリップの可動部を加工して後ハメ化。可動部に切れ込みを入れ、厚みも削り込むことで後から差し込めるようにしている

▲ノワールストライカーは高速連射性能と省電力化に重点が置かれたMAU-M3E4 二連装リニアガン、実体剣とビームエッジの両方を搭載したモビルスーツ用対艦刀MR-Q10 フラガラッハ3ビームブレイドを搭載
▲アンカーランチャーは掌、靴裏(つま先、かかと)の6ヵ所に加え、ノワールストライカー背面に搭載されており、計7ヵ所から射出することができる。劇中では1本でケルベロスバクゥハウンド1体を振り回すほどの強度を見せた
▲ストライクノワールはアクタイオン・インダストリー社をリーダーとする複数の企業によって改修が施された機体。運用する側のファントムペインの要求により、アンカーランチャーの追加やハンドガンサイズまで切り詰めた携行火器であるM8F-SB1 ビームライフルショーティーなど、より近接戦闘に特化した仕様になっている。また、ノワールストライカーは、ストライクガンダムと統合兵装ストライカーパック(I.W.S.P.)の組み合わせによる実戦で得られたデータを元に開発されたもので、飛行、長距離射撃、近接格闘能力という万能性を備えたまま、近接戦闘に振った特性を持つ

■漆黒のストライク
 EGストライクガンダムを使ってストライクノワールを再現していきます。当初は少し形状を変えて黒くするだけで再現できるのでは? と思っていましたが、よく見比べるとそう簡単にはいかないものでした(笑)。

■頭部
 プラ板やノワールのパーツを一部流用して形状を再現します。より精巧な顔立ちとなるよう、アンテナやフェイス部などを削り込みでシャープ化しています。

■胴体
 大きく形状が異なるコクピットブロック周辺はプラ板で再現。EGストライクは肩まわりの可動が狭いのでノワールのパーツを流用して可動域を広げています。形状再現後はタガネでスジ彫りの追加など、さまざまなディテールを追加しています。

■腰部
 フロント、リアアーマーはプラ板や削り込みで形状変更&ディテールアップ。サイドアーマーはノワールから流用し、ネオジム磁石を仕込むことでマウントギミックとディテールアップを両立しています。

■腕部
 肩まわりはノワールの形状を再現しつつも、よりフレームらしさを強調するため、プラ板でディテールアップ。上腕や前腕はプラ板にて形状変更しています。

■脚部
 ヒザパーツはシアノン等を活用してノワールの特徴的なラインを再現。靴部はノワールのパーツを流用しつつ、EGストライクのフレームに接続できるよう加工しています。

■塗装・仕上げ
メイングレー=スノーライトグレー+Ex-ホワイト
サブグレー=ニュートラルグレーII
黒=プリズムブルーブラック
赤=エヴァ レッド
黄色=エヴァ イエロー
関節=フレームメタリック1
武器=ミディアムブルー
各部アクセント=フレームメタリック2
 デカールはガンダムデカール「RGフォースインパルスガンダム用」や市販デカールなどを使用し、仕上げにスーパースムースクリアーつや消しでコートしています。また、今回は金属パーツでのディテールアップに加え、メインカメラなどのセンサー部分を蛍光塗料で塗装しています。

■『ガンダムSEED』世代のためのENTRY GRADE
 リーズナブルかつハイクオリティーで展開しているEGシリーズ。特にストライクガンダムはバリエーションが豊富のため、今回のような派生機の再現やオリジナルのストライカーを作り上げるなどプレイバリューが高いキットかと思います。小学生の時にリアルタイムで『ガンダムSEED』を見ていた私も、童心に帰ってオリジナルのストライクを作ってみたいですね!

BANDAI SPIRITS 1/144スケール プラスチックキット “エントリーグレード”ストライクガンダム+“ハイグレード”ストライクノワールガンダム

GAT-X105E+AQM/E-X09S ストライクノワールガンダム

製作・文/ikepon

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ⓒ創通・サンライズ

ikepon(イケポン)

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