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映画『トップガン』主役機・トムキャットを童友社1/72キットで完全再現!【HJ Web人気記事Pick up】

2022.12.07

アメリカ海軍 F-14Aトムキャット VF-1“マーヴェリック”/“グース”搭乗機【童友社 1/72】 月刊ホビージャパン2022年8月号(6月24日発売)

黄金のトップガン・コンビの可変翼戦闘機にチャレンジ!

 1986年公開の映画『トップガン』の主役メカといえば、主人公「マーヴェリック」の愛機であるアメリカ海軍グラマンF-14トムキャット艦上戦闘機。この機体の美しさと強さを余すところなく描いた映画の影響力により、退役からすでに16年が経過した現在も人気の高さはとどまることを知らない。新作『トップガン マーヴェリック』の公開もあり再度話題を集めているが、旧作において“マーヴェリック”と“グース”の黄金コンビが駆ったトムキャットを、童友社の秀作1/72キットで製作。パーツの組み替えで細部の微妙な差異まで完全再現!

▲F-14トムキャットはアメリカ海軍艦上戦闘機の名門グラマン社が開発した戦後第4世代ジェット戦闘機のひとつ。最大の特徴である可変後退翼などのデザインコンセプトはその後の戦闘機開発に大きな影響を与えている
▲マーヴェリックの乗機を再現するため、イタレリのトップガン仕様のキットからデカールを流用。童友社のキットではVF-143プーキン・ドッグズをセット
▲機首を後方から見る。マーヴェリック機の機体番号は「114」。キャノピー側面にはマーヴェリックとグースの名前が記入されている
▲マーヴェリック機はVF-1ウルフパック所属という設定だが、垂直尾翼のエンブレムは架空のもので、実際はVF-51スクリーミング・イーグルスの機体で撮影された
▲劇中での仕様に合わせ、主翼パイロンにAIM-7スパローとAIM-9サイドワインダー、エンジンナセル下に増槽を搭載。胴体下のAIM-54フェニックスは搭載されていない
▲キャノピーは開閉選択式。キットはA初期型だが、不要パーツを使って組み替えれば後期仕様でも製作可能だ
▲スミ入れやパネルの塗り分けなどで汚れを表現。なおキットは主翼付け根の汚れを再現するデカールも用意
▲機体後部のエンジンノズルは開閉の2種類を選択可能。作例では先端が絞られた閉状態のパーツを取り付けた
▲童友社のキットは多色成型によりデカールを貼るだけでもリアルな仕上がりとなる“凄!プラモデル”シリーズ。主翼は完成後も前後に可動、ウェポン類も豊富で、作例では使用していないAIM-54フェニックス×4発も付属する

■『トップガン』トムキャットを作る!
 インド洋上空で国籍不明のMiG-28との遭遇戦から始まる青春航空ラブロマンス映画『トップガン』。説明の必要すらないトム・クルーズの出世作品ですね。公開当時映画を観た私は「アメリカ空母甲板要員はトムキャットが発艦する度にダンスを踊るんや!」と驚き、「カワサキGPzニンジャに乗るには限定解除するしかないな!」となんだかよくわからない興奮状態で家路についた思い出があります。

■機体の組み立て
 F-14のプラモデルといえばもっとも作りづらいジェット戦闘機の代表選手のような存在でしたが、ここ最近のデジタル設計技術の進歩もあって、各メーカーから組み立てやすいキットが数多く登場しています。今回製作した童友社のキットも、見事な分割とパーツ構成で、まったくパテを使用する必要もなくストレスフリーで完成させることができました。

■選択パーツ一覧
 キットは1970年代初期のA初期型を再現していますが、1980年代の『トップガン』登場機とは細部の仕様が異なります。幸いバージョン換えのための不要パーツがキットに含まれているので、簡単に再現することが可能です。以下に選択したパーツ番号を列記しておきます。
・バルカン砲ガス抜きスリット:A11
・ピトー管:A6
・武装:E19(AIM-7スパロー)×2、E21(AIM-9サイドワインダー)×2
・チンポッド:A16
 主翼基部の組み立てでは、組立説明書ではB14&15を主翼パーツに接着するようになっていますが、胴体上下面に先に挟んで接着、塗装を完了させた後で左右の主翼パーツを基部に差し込むようにすると作業が簡単になります。
 また、胴体上下部パーツの背面GPSアンテナおよびグローブベーン前方&下側のふくらみ(ECMアンテナ)は削り取っておきます。

■機体マーキング
 映画館の大画面を目まぐるしく飛び回るトムキャットを観た時の印象は「汚っ!」のひと言。その後何度か映画館に行きましたが、どこの部隊所属機なのか、インターネットもない時代のことでしたから、さっぱりわかりませんでした。
 今回の作例製作にあたりいろいろ調べた結果、少し前にイタレリからマーヴェリック&グースの搭乗機を再現したキットが発売されていたことがわかり、海外の業者から取り寄せデカールのみ使用しました。入手は難しいかもしれませんが、複数のデカールメーカーからトップガン仕様のデカールも発売されているようなので、ネットで探してみたり自作デカールで再現する方法もあります。
 ちなみに青地に赤い鷲が描かれたVF-1の部隊マークや黄色地に赤い稲妻を握った黒い拳の部隊マークは、実際には存在しない架空エンブレムだそうです。架空部隊マークになった理由は、1980年公開の『ファイナル・カウントダウン』で登場したVF-84ジョリーロジャースに人気が集中したため、米海軍の要請で存在しない部隊マークを採用したそうです。

■機体の汚し塗装方法
 主翼・双垂直尾翼・水平尾翼を取り付けない状態でラッカー系塗料を用いて基本塗装を行い、乾燥後にパネルにエナメル系のスミ入れ塗料でスミ入れを行います。
 エナメル溶剤で余分なスミ入れ塗料を拭き取った後、パネルラインに沿ってエアブラシで薄く溶いたラッカー系黒色塗料を吹き付け、乾燥後にエナメル溶剤を染み込ませた綿棒を使い、掃除をする要領でラッカー系の汚れをごくごく少しずつ拭き取って、グラデーションを付けます。
 その後、補修塗装が施されたであろうパネルをマスキングし、基本色に少量の白を混ぜて吹き付け、補修跡を再現。全体の汚し塗装が完了した後、主翼や水平・垂直尾翼を接着し完成です。

童友社 1/72スケール プラスチックキット

アメリカ海軍 F-14A トムキャット“VF-143 プーキン・ドッグズ”

製作・文/ヨンケイ

アメリカ海軍 F-14A トムキャット“VF-143 プーキン・ドッグズ”
●発売元/童友社●6050円、発売中●1/72、約26.6cm●プラキット

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ヨンケイ

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