第24回全日本オラザク選手権 ビルドダイバーズ部門 金賞作品「リヴァイア」【再掲】
2022.11.22第24回オㇻザク選手権大会 ビルドダイバーズ部門 月刊ホビージャパン2022年1月号(11月25日発売)
「第25回全日本オラザク選手権」の結果発表までもう間もなく! そこで、昨年の「第24回全日本オラザク選手権」大賞&各金賞作品を再掲中!
どんな作品が受賞していたのか振り返りつつ、今年の審査結果をお待ちください!
[ビルドダイバーズ部門 金賞] リヴァイア
水陸両用モビルスーツと水生生物をモチーフにした、インパクト抜群の作品で毎回オラザクに花を添えてきたザリさん。
今回は自ら集大成と語る作品で見事金賞を獲得しました。
■デザイン力が高く、それを形にする技術力も突出していると思います。(urahana)
■すでに作風となった感がありますが、実は工作、塗装ともに高い技術で成り立っているのがスゴイです。(木村)
■発想、デザインがガンダムっぽくない! どこか円谷さんテイストなのが素晴らしいです!!( サンライズ)
■また会えました(実はファン)! 今回もキモカワで楽しませていただきました!(セイラ)
受賞コメント/ザリ
今回は歴史あるオラザクで金賞をいただき大変光栄です。このコメントを書いている時点でもウソではないだろうかと思っているほどです。好きなことを追求してきた結果がこういうかたちとなり感無量です。
作品につきましては、この十年ほど取り組んできました「水モノ」の集大成です。「海底に眠っていたモビルスーツがナノマシンの働きによって自我に目覚め再起動し独自の社会をつくりだした」という設定です。
ここ数年の出品時のプレゼンで続きものの物語として展開してきたもので、今作がいちおうの完結編となりました。モチーフとしましては、川や海のさまざまな生物を取り入れています。模型の趣味とは別に子供の頃から水辺の生物を探すのが好きで昭和の美しい渓流からドブ川に至るまで水辺でいろんな生き物と出会いました。渓流魚の美しさやザリガニのカッコよさ、海岸で発見した得体が知れない謎の塊など、今作にはそれらと出会った際の感動や驚きが込められています。実際にそれらを表現するにあたり、発泡スチロールや釣り用の玉ウキなど通常ガンプラ本体の製作には用いられないであろう資材を多用しています。さらに部位によっては水で溶いた木工用ボンドでティッシュペーパーを貼り付けシワをつくり、有機的な仕上がりとなるようにしました。これらによって「自分だけの作風」を作り上げることができたと思います。私の周囲には模型が趣味の人がいません。自分の作品を客観的に見るということは難しいのですが、模型以外の趣味をもつ友人からのアドバイスが続いており、ひとりよがりに陥らずに今回の結果につながったのだと思います。しかし、今作をあらためて眺めてみると「ああすればよかった、こうすればよかった」という反省や次回作での目標といったものが尽きません。また、この作風を追求するにあたり「カッチリした面をだす」や「スジ彫りを追加する」といった技術的なことがおざなりになってしまい、現在はそれらをイチから勉強しています。表現の幅をひろげてまたオラザクに帰ってくることができれば、と思い試行錯誤の毎日です。
最後になりますが審査員の皆様、編集部の皆様、この異様な作風にお付き合いいただきありがとうございました。そしてこれからもガンプラの自由な世界がひろがっていきますように。
受賞作品を動画でも!
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