ラリーカーならではのウェザリングテクニック!「フェアレディ240Z“1973 RAC ラリー”」をヴィネット仕立てに製作
「模型をリアルに仕上げる! フィニッシュワーク虎の巻」より
2022.09.01
キレイに仕上げてから
汚すことで魅力を高める
ウェザリングテクニック
ラリーカーならではの迫力とリアリティならウェザリングが最適!
模型をよりカッコよく仕上げたいなら、そのアイテムがもっとも活躍している場面を再現することが最適な手法のひとつです。
ここで紹介する「ラリーカー」の場合は、土や泥、雪道を疾走する場面でしょう。レースに合わせてアフリカなら赤みがかった砂埃、ヨーロッパなら暗い色の土など、汚れ具合や色を変えてウェザリングを追加することで、より説得力のあるスケールモデルとして昇華させることもできるのです。そんなカーモデルをワンランクアップさせるウェザリングテクニックをじっくり解説します!
01 車体の基本塗装
ウェザリングの前に車体や車内を仕上げておく。車体にツヤを出しておくと、ウェザリング部分とコントラストができ、よりウェザリングを協調できます。
02 土泥汚れを再現する
いよいよウェザリングです。戦車模型のテクニックがそのまま使えます。仕上がりのイメージはやりすぎ注意!「キレイに汚す」を目指します。
STEP 1
車体に土泥汚れを加えていきます。まずは薄い埃汚れを再現します。薄らと車体下から上に向かい吹き付ける量を少なくするイメージでフワッと埃色をエアブラシで吹き付けます
STEP 2
埃汚れの2段階目の土埃としてタミヤアクリルのデザートイエローを吹きます。STEP1で吹いたバフにひと周り小さく重ねるように吹いていきます。砂埃に土埃が重なってくるイメージです
STEP 3
土と泥を再現します。こびり付いた土など立体感を出しますが、塗装中に持つ所がなくなるので、あらかじめスタイロフォームに輪ゴムで固定して持ち手を作って作業しています
03 タイヤの土泥汚れ
カーモデルのウェザリングで、車体の次にポイントとなるのがタイヤの汚れ表現です。完成時にリアルに感じるか否かを左右するのでバッチリ仕上げておきましょう。
04 フロントガラスの汚れ
ひとつの作品にさまざまなツヤを盛り込むことで情報量が増えてより表情豊かな作品に仕上げることができます。フロントガラスでツヤと汚れの対比を作りましょう。
05 マッドフラップの汚れ
車体のみならず細部の汚れ再現にも配慮することで完成度は飛躍的に高まります。マッドフラップもそうした部分のひとつです。
ハセガワ 1/24 スケール プラスチックキット
フェアレディ240Z “1973 RAC ラリー”
製作・文/副田洋平
こちらの「フェアレディ240Z “1973 RAC ラリー”」 は先日発売された「模型をリアルに仕上げる! フィニッシュワーク虎の巻」に掲載されております!
模型の塗装テクニックである、ウェザリング(汚し)・エイジング(朽ち)を、豊富な途中写真や徹底解説で、楽しく、そしてかっこよく製作できるテクニックガイドとなっております。
ウェザリングやエイジングまでは難しそうで手が出せなかったという方にオススメの一冊なので、ぜひご覧になってみてください!
副田洋平(そえだようへい)
戦車模型専門誌「月刊アーマーモデリング」をはじめ、模型誌各誌で作例を発表。あらゆるジャンルの模型を得意とする超万能モデラー。