全359パーツ! 大ボリュームのSWS「メッサーシュミット」を堪能する【造形村 1/32スケール】
2022.09.12メッサーシュミット Bf109 G-14/U4“エーリヒ・ハルトマン”【造形村 1/32】 月刊ホビージャパン2022年10月号(8月25日発売)
SWSシリーズ10周年で開幕する「1/32 Bf 109」シリーズ
第二次世界大戦における超傑作機である「メッサーシュミット Bf109」。飛行機模型を知らない人でも「メッサー」という愛称は聞いたことがあると思う。そんな超メジャー戦闘機が、ついに造形村のハイクオリティ飛行機模型「スーパーウィングシリーズ(以下SWS)」で登場となった。1/32スケールという大きなサイズを活かした緻密な内部構造は、開発スタッフによる緻密な実機取材の元、細部まで表現されている。パーツ精度もこれまでのキットよりも格段にアップし、細かなパーツもカチカチと組み合わさっていく。緻密さと組み立ての楽しさを両立したプラモだ。
この機体の新キットを艦船模型からAFVまでさまざまな作例を手掛けるtakumi明春が製作。ネオジム磁石でエンジンカウルを着脱式にして、完成後も本キットの心臓である「DB 605エンジン」を完成後も楽しめるようにした。
エンジンの製作
コクピットの製作
ネオジム磁石でカウルを脱着
塗装と仕上げ
■製作
全パーツ、サーフェイサー1200を薄めにあらかじめ塗装して、パーティングなどをチェック。エンジン製作に入ります。エンジンは、内部のシリンダーまで再現してていきなりの驚き! 細かいパーツもストレスなく組みあがっていきます。そして出来上がった状態で充分満足してしまう繊細なモールド……しかもエンジン架台付き。何時間でも眺めていたいほどです。
次にコックピット。作り手に対してのやさしさを感じる計器類。作り方は3パターンのやり方をお好みで選べるんです。(1)塗装とデカールで表現(2)筆塗り(3)計器メーターにマスキングして、裏からデカールといったやり方です。今回は一番リアルな雰囲気になる(3)で行きます。
次に胴体。内部までとことん再現できていますので、ハッチを開けて内部を見せるのもありだと思います。主翼は骨組みまで再現しています。あえて桁のままにして内部を見せる作り方も面白そうです。
エンジンカウルは開閉を選択します。中のエンジンがとてもかっこいいので、開けるか閉めるか悩みどころ……悩みまくってネオジムでエンジンカウルを取り外せたら面白いかもと思い実行。使ったネオジムはハイキューパーツの直径1mm×高さ1.5mmを使用。両サイドにネオジムを入れ、カウルを外せるようにしました。実機のように上方向に開くタイプにするともう少し手間がかかりますが、今回のようにカウルを外すだけならネオジム磁石でお手軽にできます。
■全体塗装
まずは黒くシャドー吹き。その後は指定色塗装を基本としてます。そしてスミ入れはブラック、ダークブラウンの2種を使い分け、最後に油絵の具のアイボリーブラックとバーントシェンナを使い、汚れると思われるところにつけて綿棒で伸ばすような感じで仕上げています。油絵の具を使うだけで重厚感が増しますのでオススメです。後は所々に黒でスポンジチッピングをやって、最後に半ツヤでコーティングして完成。マジですごいキットでした。
造形村 1/32スケール プラスチックキット“スーパーウイングシリーズ”
1/32 メッサーシュミット Bf 109 G-14/U4 “エーリヒ・ハルトマン”
製作・文/takumi明春
1/32 メッサーシュミット Bf 109 G-14/U4 “エーリヒ・ハルトマン”
●発売元/造形村、販売元/ボークス●9900円、販売終了●1/32、約28cm●プラキット
※通常版は2023年初頭発売予定
takumi明春
数々のハイクオリティ艦船模型の作例を手掛けているモデラー。艦船だけでなく、AFVや飛行機模型も得意とする。