HOME記事キャラクターモデル黄金の「ZERO SUIT」と「グリッター TIGA」降臨!リペイントと一部工作で進化したULTRAMAN SUITを製作【ULTRAMAN SUIT ANOTHER UNIVERSE】

黄金の「ZERO SUIT」と「グリッター TIGA」降臨!リペイントと一部工作で進化したULTRAMAN SUITを製作【ULTRAMAN SUIT ANOTHER UNIVERSE】

2022.09.11

GLITTER TIGA SUIT【BANDAI SPIRITS】、SUIT ZERO/SH【BANDAI SPIRITS】 月刊ホビージャパン2022年10月号(8月25日発売)

ULTRAの奇跡

 UAUフォトストーリー最終回、DARK ZAGIとの最終決戦に登場した金色のTIGA SUITとZERO SUITをRikkaと只野☆慶がそれぞれのアプローチで製作! スーツが光を纏ったGLITTER TIGAは眩しいほどのゴールド、スーツ自体の色が変化したZERO/SHは重厚な金と、設定に沿いつつも個性が発揮された作例となっている。さらにTIGA SUITは2022年9月17日発売予定の-ACTION-仕様なので可動も強化。ULTRAMANたちの奇跡の姿をご覧あれ。


GLITTER TIGA SUIT

▲「グリッターティガ」をモチーフに塗装を施したTIGA SUIT究極の姿。4種のゴールドを使い分け、メリハリが効きつつも統一感のある見た目に仕上げている
▲通常のTIGA SUIT(左、製作:只野☆慶)と比較。4色の金の塗り分けは元の成型色に沿って行われており、パープル部→スターブライトゴールド(濃いめで鮮やかな金)、レッド部→Mr.カラー8番ゴールド(少し薄めの金)、シルバー部→チタンゴールド(薄めの金)、グレー部→ヴィクトリーゴールド(濃いめでソリッドな金)となっている
▲プロポーションの変更としては唯一、首を1mm詰めて短くしている
▲肩のヒンジはプラ板を被せて隠した
▲-ACTION-仕様なので、胴体や首の可動範囲が広い。腰を捻ったポーズが取りやすくなっている
▲ヒザや足首関節の肉抜き穴埋め
▲UAUフォトストーリーでは使用しなかったが、ゼペリオンスピアもGLITTER仕様で塗装した

■光の鎧を纏いし金色の戦士!
 まさかの機会で初のウルトラマンスーツの作例を担当させていただきました。今回はストーリー上で登場する、原典ウルトラマンティガ最終話に登場したグリッターティガイメージでとの依頼でしたので、新作キット「ULTRAMAN SUIT TIGA -ACTION-」を使用した作例として金色塗装を施した仕上げで完成させました。
 模型作例的に関節パーツの肉抜き穴埋め、目立ちそうな部分の合わせ目消し(ふくらはぎ部分)、肩アーマーのヒンジ隠しは0.3mmプラ板を使用してやりましたが、キットの出来、特に自分的な観点で言うと立ち姿がきれいすぎてプロポーションは抜群です。
 唯一、胴体と頭部を繋げる首関節のフレームパーツを一度切断して1mm詰め、頭部の接続位置を少しだけ下げています。

■塗装について
 グリッター形態を表現する金色をどういう組み合わせにすれば単調にならずに仕上げられるかしばらく悩みまして、結論としてはスーツのパープル部にスターブライトゴールドを使うことを決め、ここを基に考えることとしました。
 当然シルバー部は薄くなるので、今回では一番薄いゴールドにタミヤラッカーチタンゴールドを使用。レッド部はパープルよりは薄くて色味に変化を感じられるMr.カラー8番ゴールド、フレームにあたる成型色グレー部分は濃いめのヴィクトリーゴールドを使用して、トータル4色のゴールドを選択してみました。
 レッド部分にスーパーゴールド2を使用してみたりもしたのですが、トーンが感じられなくて不採用になったりもして、何事もトライアンドエラーという感じでした。
 かくして完成したギラギラゴールドのウルトラマン。納品に持ち込んだ際の担当氏の第一印象も良かったのでほっとしました。またウルトラマンを製作できる機会があれば良いなと思っております。

BANDAI SPIRITS ノンスケール プラスチックキット “Figure-rise Standard” ULTRAMAN SUIT TIGA -ACTION-使用

GLITTER TIGA SUIT

製作・文/Rikka

Figure-rise Standard ULTRAMAN SUIT TIGA -ACTION-
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●約16cm●プラキット●3300円、9月17日予定


ULTRAMAN SUIT ZERO/SH

▲「シャイニングウルトラマンゼロ」をモチーフに製作したZEROの強化形態。カラーリングは『ULTRAMAN』原作者・清水栄一×下口智裕氏によるデザイン画に沿って行っている
▲金部はスーパーリッチゴールドで塗装。先のGLITTER TIGAとはまた趣が異なる、重厚な金属らしい質感に仕上がっている
▲ZERO SUIT(左、製作:只野☆慶)と。まさしく「ウルトラマンゼロ」から「シャイニングウルトラマンゼロ」のような進化の系譜を感じさせる
▲完成したコアは胸部にピッタリとはまり、違和感はない
▲元の胸部(左下)をおゆまるで型取りしたもの(右下)で原型(左上)を製作、それをバキュームフォーム成型したもの(右上)に模様をスジ彫り。このようにして開放状態のコアが作られた
▲こちらはバキュームフォーム中の状態
▲ZERO/SHのギミック、スペシウムコア開放状態。ストーリー上では外装をパージすることでこのような機構が露出するが、作例上は逆にパージ後のコアを被せる形となっている。さらにコアの模様と目は蛍光塗料で塗装しているため、ブラックライトで発光する

■DARK ZAGIに対抗する力
 UAUクライマックスでやってきました! 只野です。円谷プロ様よりご提案されたデザイン案に沿って、ZERO SUITに秘められた能力を発現させてみましょう。

■「シャイニングウルトラマンゼロ」がイメージソース
「シャイニングウルトラマンゼロ」が元ネタらしいので只野なりにイメージをしていたのだが、デザイン案はシンプルかつ大胆なギミック付き! そう、基本形はカラーリングで再現できるのだが胸部外装がなんと! パージされる!(え?どうやって再現したら…)困惑しつつも足りない脳みそをフル回転させ、次のようなプロセスで再現した。
①まず「おゆまる」をお湯で温めて胸部装甲に押し当て包む。
②出来た型にレジンキャストを流し込む。
③出来た成型品の形を整え下駄を付け原型とし、上からバキュームフォーム成型。
④バキュームフォーム成型品を切り出し整形、内部ディテールをスジ彫りする。
⑤ラッカーで基本塗装後、ガイアカラーのエナメル蛍光ブルーをスジ彫りに筆塗りし、乾燥後エナメル溶剤ではみ出しを拭き取り完成。SUIT胸部に後ハメ合体!
 理屈としては逆の発想だが、装甲パージ後の姿を再現出来た。ブラックライト照射で目とディテールが発光するようにしたわけだ。
 SUITにはヒザ関節の肉抜き穴埋めディテール復元やパーティングライン切削、一部丸ディテール彫り直し等の基本工作を施したのみである。

■塗装データ
 GX白黒調合のグレーで下地塗装、関節部のみ雲母堂本舗のCCブラックパール添加半艶クリアーでオーバーコート。
銀部=C159 スーパーシルバー
金部=SM207 スーパーリッチゴールド
グレー部=SM203 スーパーアイアン2⇒GX101 クリアブラック

■エキサイティング
 UAUフォトストーリーに関われた日々は実に楽しくエキサイティングでした。ではまた次の機会にお会いしましょう!

BANDAI SPIRITS ノンスケール プラスチックキット “Figure-rise Standard” ULTRAMAN SUIT ZERO -ACTION-使用

ULTRAMAN SUIT ZERO/SH

製作・文/只野☆慶

Figure-rise Standard ULTRAMAN SUIT ZERO -ACTION-
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●約16cm●プラキット●3200円、発売中

Ⓒ円谷プロ ⒸEiichi Shimizu,Tomohiro Shimoguchi

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Rikka、只野☆慶

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