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絶対に知っておきたい“模型塗料の王様”ラッカー塗料の基礎知識

2022.09.04

ラッカー塗料(溶剤系アクリル樹脂塗料) 月刊ホビージャパン2022年10月号(8月25日発売)

絶対に知っておきたい“模型塗料の王様”ラッカー塗料の基礎知識

ラッカー塗料(溶剤系アクリル樹脂塗料)

 多くのプラモデルのマニュアルに指定される、まさに塗料の王様がこのラッカー系塗料です。全体の性能が高いだけでなく、濃度調整の許容度が高く、リカバリーもしやすいという点でも強みがあり、さまざまな模型用塗料が発売されている現在でも多くのユーザーから支持されています。また人気であるがゆえに色数も多く、細かい明度や色調の差が揃えやすいことも魅力でしょう。

●良い点
 発色が良く、丈夫な塗膜、乾燥の速さと高い性能が魅力の塗料。

●留意したい点
 有機溶剤を多く含み、臭いが強いため、使用中はもちろん使用後も充分な換気が必要。

Mr.カラー

●発売元/GSIクレオス●176円●全129色

 最高の性能、最高の色数。海外メーカーすら指定色としたその入手性。まさにキングオブ模型カラー。00年代後半に全体の内容見直しで性能向上が起き、発色もより良くなりました。キャラクターからスケールまで、どんなジャンルにも対応します。

▲ビンの中身は10ml。濃度としては筆塗りかそれよりちょっと濃いぐらい。使ったあとはネジ部分の塗料を拭きましょう

 Check 内ブタが変わっているよ

 

▲閉性を高めるため、GSIクレオス製各種塗料の内ブタ形状がリニューアル。塗料皿としての活用も

筆塗りはほんのすこしうすめるだけでスイスイ

 買ったばかりの塗料で筆塗りすると、かなり色が乗って一気に塗り進められます。ラッカー系塗料は乾燥が早く内容物も揮発しやすいです。時間が経って瓶の中身が濃くなるので、ちょっと筆目が出る場合や筆に引っかかりを感じる場合は、少しうすめ液を足してあげるとスイスイ塗れるようになるでしょう。この濃度調整がポイント。塗りやすい濃度を保つのが筆塗りのポイントです。

 料はしっかり攪拌しよう 

▲ビンのなかで透明な成分と顔料が分離していることがあります。強い沈殿は振った程度では混ざらないので、攪拌棒を使ってしっかり混ぜましょう

 塗料皿に移して使おう!! 

▲ビンから直接塗布していると、瓶の中身が揮発してしまいます。それを防ぐために、塗料皿を使って塗装しましょう。少量の塗料の撹拌や濃度調整にも使えます

エアブラシで塗った状態

 エアブラシを使うとよりラッカー系塗料の威力を感じることができます。平滑な塗膜、あっという間の発色、手早い乾燥……。濃いめでも薄めでも受け入れる許容度の高さもまたエアブラシとの相性が良い性能となっています。ざっくりとした全体塗装や、細かい迷彩の模様、明暗分かれたグラデーションまで、色数の多さや性能の高さであなたの思い描く塗装をエアブラシとラッカー系塗料は実現してくれることでしょう。

エアブラシで使う時は希釈する!

 エアブラシで塗料を扱う場合、圧力にもよりますが基本はうすめ液で希釈しないと吹くことができません。メーカー推奨のバランスは塗料1に対して溶剤2で、スペアボトルで量を測ると調整がラクです。薄い塗膜を重ねることで、シャープな塗膜を作ったり、より流麗なグラデーションを作ることができます。

 Mr.ホビーの便利グッズ!! 

▲塗料の流展性を上げ、ツヤを出しやすくするのがこのリターダー。カブり対策にも有効です

リターダーマイルド

●220円

▲保管していた塗料が揮発してカチカチになっていたら、この溶媒液を入れると復活できます

真溶媒液

●660円

▲瓶のネジについた塗料が固まり、蓋が固まって開かなくなったらこれで開けましょう

Mr.キャップオープナー

●660円


エアブラシ塗装で輝くMr.カラーラインナップ

 メタリックやパールなど、内部の粒子がキレイに並ぶことで性能を発揮する塗料はとくにエアブラシ向き。そのために性能を高めて発色やキレイさを追求したシリーズも増えています。Mr.カラーシリーズはより縦深を得ることになりました。Mr.カラーGXはMr.カラー全体の性能向上のきっかけになった色で、こちらは筆でも使える内容です。

Mr.クリスタルカラー

●発売元/GSIクレオス●各308円●全8色

 見る角度によって色が異なって見えるのがパール塗料です。光が反射して戻ってくる光が、コートされたパール顔料によって屈折することで、色が表現されます。
 下地が白などの場合は全体に色は現れず、光が当たる部分にパール調の色味が見えます。黒い下地の場合では、メタリック塗料のような色味と輝きになります。「Mr.クリスタルカラー」では赤や青などの色を持った全8色がラインナップされています。

クリスタルカラーとパールコートの違い

 Mr.カラーにおけるパール塗料「C151 ホワイトパール」では、白く真珠のような光沢を得る顔料が使用されています。一方、クリスタルカラーシリーズでは使用しているこのパール顔料が調整されており、真珠の光沢とは異なったさまざまな色を表現できるものが使用されています。


パール塗料は“2コート”でさらにキレイになる!

 パール塗料でコートすることで輝きを得ることができますが、塗装表面はパールの顔料で凹凸ができツヤ消しのようになっており、実際は平滑ではありません。実車のパール仕上げのように、光沢の美しい面を得るためには、さらに上から光沢のクリアーコートをする「2コート」塗装がおすすめ! 表面を平滑にし、クリアー層に厚みを持たせることことで、パールをより美しく見せることができます。

Mr.カラーGX

●発売元/GSIクレオス●各308円●全7色

 より発色をよくするために、素材と内容を見直して性能の高い塗料として発売されたのがMr.カラーGXシリーズです。ホワイトやブラックのほかに、赤黄青緑の基本となる4色と、塗膜の硬度を調整し研ぎ出しに向いた性能になったクリアーがあります。

▲Mr.カラーのレッドと色調は似ていますが、塗り重ねる回数が少なく発色するほか、より鮮やかになるように調整されています。ホワイトやブラックは下地の色づくりにも最適な性能です

Mr.メタリックカラーGX

●発売元/GSIクレオス●各308円●全17色

 メタリック感を追求し、色調にもこだわったメタルカラーのシリーズです。塗膜が薄くてもしっかり金属感が出ることが特徴で、さらに冷涼感ある青いアイスシルバー、明るいホワイトシルバー、粒子感高いラフシルバーなど、ここにしかない微差の鮮やかなメタリック色が集結しています。

▲GXメタルレッドは鮮やかで明るい赤。下地を問わず、メタリックそのものの色がバリッと出るのも便利で、ワンポイントに置くメタリック色としても有用です

Mr.クリアカラーGX

●発売元/GSIクレオス●各308円●全12色

 素材を超微粒子化した顔料にした、高性能なクリアーカラーです。いままでのクリアーカラー系になかった鮮やかな色調や、ディープな色合い、そして透けるメタリックが新しい効果をもたらすクリアゴールドやクリアシルバーなど、新しい塗装表現が多数含まれています。

▲ディープクリアレッドは深い赤色で、クリアーレッドで成型されたパーツのような赤みにできます。ほかにもピンクなどもあり、シリーズは一見の価値ありです

フィニッシャーズカラー

●発売元/Finisher’s & Auto Modeli G.T●各385円〜●全95色

 F1やバイクなどカーモデルに的を絞った塗料で、鮮やかな色が多く揃っているのが特徴です。ファンならピンと来るような名前と色合いで、グランプリを彩ったあの色が手に入るのが魅力です。またこってりとした濃いめの塗料で、隠蔽力も高いのも特徴のひとつです。

HJモデラーズカラー

●発売元/ホビージャパン、製造元/ガイアノーツ●各1760円〜●全12種

 キャラクター模型のエキスパートがモデラー向けの塗色を作っているのが特徴です。プロモデラーの塗色を再現したものや、ワンポイントで使いたい締まりのいい色など、まさに模型向きのカラーが揃っていて、モデラーフレンドリーなシリーズです。


もうひとつの大定番ラッカー塗料

ガイアカラー

●発売元/ガイアノーツ●各220円●全361色

 00年代に登場し、一躍ラッカー系塗料のスタンダードになったのがガイアカラーです。全体的に顔料多めで隠蔽力が高く、アニメ専用色などキャラクター向けの鮮やかな色を得意としています。また鉄道やスケールなど向けの色や特殊な素材の限定色などもあり、面白い塗料がたくさんあります。

▲その性能の高さは筆でもエアブラシでも有効。近年はキャップが改良され、中ブタと一体化して使い勝手がよくなりました

ラッカー塗料で「タミヤの指定色」が塗れる!!

タミヤ ラッカー塗料

●発売元/タミヤ●各176〜286円●全80色

 それまでタミヤのラッカー系といえばスプレー缶のみの扱いだったのが、ビンでも扱うようになりました。ビンで小回りが効くことで、最初から最後までタミヤのラッカー系塗料を使い、タミヤの完成見本のような塗色を得ることができます。そしてスケールモデルの色がしっかり揃っているのも魅力です。

▲全体的に薄シャープな塗膜ができるので、シャキっとした塗装が期待できます。ツヤありのほか、半ツヤ、ツヤ消しがあります
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