水溶性アクリル塗料
ラッカー塗料とともに多くのモデラーから愛されている水溶性アクリル塗料。この代表がGSIクレオスの「水性ホビーカラー」とタミヤが発売する「タミヤカラー アクリル塗料ミニ」です。この2大塗料の特徴を知れば、ラッカー塗料と併用したりしてさらに塗装の可能性が広がります!!
※2022年9月1日以降のメーカー出荷分より新価格になります。
ラッカー塗料と水溶性アクリルを併用する時の塗る順番
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水溶性アクリル→ラッカー塗料/ラッカー塗料を水溶性アクリル塗料の上に塗ると、下地の水溶性アクリル塗料が溶け出します。
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ラッカー塗料→水溶性アクリル/ラッカー塗料の上から水溶性アクリルを塗装すると、下地のラッカー塗料を溶かすことなく発色するので、濁りなくキレイな発色を得ることができます。
GSIクレオス 水性ホビーカラー
●196円●全109色
Mr.カラーとともにGSIクレオスのもうひとつのメイン塗料である「水性ホビーカラー」。近年全面リニューアルを果たし、性能が大幅アップ!! 水にも溶ける水溶性アクリル塗料で、匂いもマイルド。簡易ブースでのエアブラシ塗装や、リビングでの筆塗り塗装などが可能なので、模型の楽しみ方を広げてくれる塗料といえます。
▲うすめない状態で筆塗りに適した濃度になっているのが特徴です
●良い点
匂いがマイルドなので、さまざまな環境下で塗装を楽しめます。リニューアル後は塗膜や食いつきが強くなり、乾燥も早くなりました。エアブラシで吹いた場合5分ほどで乾きます。
●留意したい点
水溶性であり、匂いがマイルドではあるが換気は忘れないように注意。
エアブラシ塗装で使用する場合
▲水性ホビーカラーにもガンダムカラーが拡大中! このストライクルージュのように、特定のMSに合わせたカラーも発売されています
▲エアブラシ塗装で使用する場合は、このうすめ液で希釈します。塗料1:うすめ液1の割合がオススメ。水で希釈すると、エアブラシでは弾きやすくなるので、専用うすめ液の使用を推奨
▲エアブラシで塗った状態。発色、光沢感も申し分無しです。5分〜10分で乾燥します
塗料の伸びも良く筆塗りが楽しい!!
▲そのままで筆塗りの濃度に調整されているので、薄めることなく直接塗ることができます。塗料の伸びがとても良いので、スイスイ塗れます
▲一気に塗ろうとせず、一度目は全体をざっと塗り上げ乾燥させます。乾燥後にもう一度重ね塗りすると、キレイに塗り上げることができます
水性サーフェイサー
●495円(ビンタイプ)、990円(スプレータイプ)
▲水性ホビーカラーの食い付きをさらに良くするのがこの水性サーフェイサー。筆塗り下地に適した500番グレー、エアブラシ塗装の下地にぴったりの1000番(グレー、ホワイト、ブラック)がラインナップ
タミヤカラー アクリル塗料ミニ
●発売元/タミヤ●165〜220円(新価格220〜264円※)●全107種
タミヤ製のアクリル塗料ミニは模型店での定番塗料のひとつとして、長らく塗料棚の一角を担っています。タミヤの指定色としてプラモデルに使われる色がラインナップにあり、陸海空スケールモデルの色が幅広くあるのも魅力のひとつです。性能の高い水性塗料として、長らく愛されている塗料です。
●良い点
水性塗料としては塗料の食いつきがよく、隠ぺい力や発色も良いのでどんどん塗っていけるテンポのよさが魅力です。また近年でも新製品として色のキャッチアップを行っているのも魅力です。
●留意したい点
タミヤのプラモデルに特化しているので、キャラクタープラモデルで使われる鮮やかな色は多くありません。XFフラット系の完全なツヤ消し感は見事ですが、好みの分かれる部分でもあります。
基本形はこのふたつ!
▲10mlの塗料が入っています。そのまま筆塗りに使える濃度です
▲塗料の伸びをよくしたり、エアブラシで吹きたい場合は専用のアクリル溶剤を使います
筆塗りスイスイ。
愛される理由がわかる
▲ビンから直接ハケで塗ると、スッときれいに筆が走ります。あとはいきなり重ねないように、全体をくるんだら、しっかり乾燥を待って2回めを塗りましょう。重ね塗りまでの時間も短く、10分もあれば次に進めます。光沢に仕上げたいなら表面が濡れている状態からちょっと締まるまで、表面をよく見て乾燥を判断していきましょう
同じ色でもツヤが違います
FはフラットのF
▲タミヤのアクリル塗料とエナメル塗料は、原則XはツヤありでXFはツヤ消しの仕上がり。右のフラットレッドはキレイなツヤ消しになり、左のレッドはツルツルの表面になりました。同じレッドでも、ツヤ感で見た目も大きく変わります。塗りたいシーンに合わせて塗料を選んでいきましょう
フラットなら乾燥がわかる
筆塗りとの相性抜群
▲XF系の塗料は、乾燥すると表面がツヤ消しになるので、乾燥がわかりやすくなっています。10分程度で液体のツヤがふわっと消えていき、完全ではありませんがこれが重ね塗りできるタイミングになります。色によっては発色のために重ねたいシーンは多いので、まさに筆塗りに向いた塗料なのです
下地を問わずキレイに
ツヤを整えるならコレ
▲アクリル系なら、上から塗り重ねることで下地に大きな影響を与えずツヤ感を調整できます。筆でも使えて便利
ツヤをより作りやすくする魔法の液体リターダー
▲リターダーは塗料の流展性を上げて、より平滑で光沢のある表面をつくるための添加剤です。乾燥を遅らせることで、より塗料が平滑になるので、光沢面が作りやすくなります
▲筆やエアブラシでテンポよく作業できることが魅力で、ことスケールモデルではコレという色が多くあります。塗ればタミヤの完成見本のような色が完成する、というのが何よりの魅力かもしれません
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