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全長24cm!新作MODEROID『パトレイバー』の「HAL-X10」を丁寧に仕上げる

2022.07.10

HAL-X10【グッドスマイルカンパニー 1/60】 月刊ホビージャパン2022年8月号(6月24日発売)

暴走! 異形の軍用レイバー!!

 1989年公開の劇場版『機動警察パトレイバー the movie』にて臨場感たっぷりに描かれた戦闘シーンで99式強襲空挺レイバーとともに物語の幕開けを飾った試作重攻撃レイバー、HAL-X10。数あるレイバーのなかでも最大級を誇るこの機体がついにグッドスマイルカンパニーのMODEROIDとなって発売された。そのサイズは1/60スケールにも関わらず、全高約16cm、全長約24cmという他の追随を許さない大ボリューム。今回はこのパトレイバーファンなら一度は作りたくなる大物キットを、中安俊二の製作でご覧いただこう。

▲今回の作例は、夜間の戦闘シーンが印象的なHAL-X10らしく、LEDによる発光ギミックを追加してみた
▲劇中再現にも欠かせないコクピットはもちろん開閉可能
▲ホバー状態。前脚は引き出し関節により劇中のフォルムが再現できる
▲被弾した後部のホバーユニットをパージした状態もパーツの差し替え無しで再現可能
▲機体側面のフィンは可動する
▲機体後部のホバーユニットは設定通り分離可能となっているので、TVシリーズ第5話登場時のHAL-X10のように機体後部を残した状態にすることもできる
▲走行状態は脚部の車輪パーツを差し替えることで再現できる

全長約24cmの大ボリュームを実感!

▲通常の二足歩行タイプのレイバーと並べるとその巨大さがさらに際立つこと間違いなし! なお、現在発売中のホビージャパンMOOK「HJメカニクス11」には同キットを使用したコジマ大隊長によるディオラマが収録されているので、こちらもぜひご覧いただきたい

月刊ホビージャパン2021年3月号掲載のヘルダイバー(製作/中安俊二)に装着!

 GOODSMILE ONLINE SHOPでMODEROID HAL-X10の購入者特典となっていた「ARL-99 ヘルダイバー用 パラシュートパック&アップデートパーツ」も製作。空挺レイバーの本領発揮といえるその姿をお楽しみいただこう。

※購入者特典付きの受注期間は終了しています。ご了承ください。

■はじめに
 今回は、グッドスマイルカンパニーより発売されましたHAL-X10を製作させていただきました。キットの内容は、オンライン予約でのみ、同梱されるヘルダイバーのパラシュートパック付きとなります。劇場版の冒頭のシーンで、約10分ほどの戦闘シーンでしか登場しませんが、まさかそんなマイナーな機体がプラキットになるとは、うれしい限りです。

■製作
 まずは、仮組み! 大きな箱の中には、ギッシリと、パーツのランナーが詰まっており、なかなかのボリューム。製作する前から圧倒されそうですが、ここは、ビール片手に? ニッパーで勢いよく、パーツを切り離していきます。とりあえずインスト通りに仮組みを進めていき、全体像を確認。接着が必要な箇所、ディテールを彫りなおす箇所、改修ポイントなどを考えていきます。

■頭
 ヘルダイバーによく似た頭部は、ヘルダイバーと同じく、後頭部に合わせ目があるので、接着処理。今回は、ツインアイが怪しく光っているシーンのイメージに合わせ、顔のカメラアイを発光させてみました。まずは、カメラアイをクリアーレッドで塗装後、リューターで、チップLEDが収まるくらいまで削り、瞬着で固定。これだけだと、光が漏れてしまうので、チップLEDの裏は、瞬着を盛りつけて光源のみマスキングして、グレーサフでまったり塗装しちゃいます。電源は、ボディの中に余裕で収まるのと、腰(?)の回転軸を外したところにスイッチを仕込みました。頭の下にあるコクピットは、プラ板とジャンクパーツで、ディテールUP。

■胴体
 本体裏面2ヵ所のフックをアフターパーツに置き換え、整面するのに一度凸モールドを削り落とし、プラ板で復旧。ホバーユニットの裏面は、スラスターの前部に肉抜き穴があるのでプラ板で塞ぎ、上面のダクト内部は、メッシュシートを貼りました。

■前脚
 ヒザカバー横のマルイチモールドが、抜きの都合で、くっきり見えないので、3mmで開孔後、アフターパーツに置き換えました。スネカバー裏の爪の根元と爪裏の肉抜きは、パテ埋め。爪は、先端が尖るよう削って調整。

■後脚
 スネのパーツが貼り合わせになっているので、挟み込みのパーツを仕上げてからマスキングして接着。足裏のスラスターは、穴が開いているだけなので、ダクト風のモールドを追加。爪は、なんとなく詰まっていたほうが良かったので、パテ埋めして、先端が尖るよう削って調整。凹モールド等は、タガネで彫りなおしています。

■今回のオマケ
 グッスマオンラインで購入すると、ヘルダイバー用に、降下作戦用のパラシュートパックが付いてきます。今回は、前回製作したヘルダイバーに容易に装着出来るよう、専用ボディパーツは使わずに、後部ユニットは接続用のピンを切り取り、パラシュートパックは裏面がチラ見えする肉抜き箇所をパテ埋め。前部ユニットも、保持パーツで本体と接続出来るように取り付け位置を調整。両肩の接続は、両面テープを何重にも折り曲げたものを仕込んで取り付けしました。

■塗装
・本体色=ベースグレー~ホワイト→レッド1面吹き
・関節カバー=レッドブラウン
・爪=メカサフヘビィ
・コクピット=明灰緑色
・パラシュートパック=暗緑色
・パラシュートパックのバーニア=黒鉄色+焼鉄色

■あとがき
 今回製作したHAL-X10は、このシリーズの中でも、最大級のキット(デカブツ大好きです♪)。まだまだ、このシリーズは続くみたいですので、今後の新作情報も楽しみですね。

グッドスマイルカンパニー 1/60スケール プラスチックキット “MODEROID”

HAL-X10

製作・文/中安俊二

MODEROID HAL-X10
●発売元/グッドスマイルカンパニー●8900円、発売中●1/60、約16cm●プラキット

ⒸHEADGEAR

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中安俊二(ナカヤスシュンジ)

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