ボークス渾身の造形!HSGK「ツァラトウストラ・アプターブリンガー」を開発者コメントとともに公開
2022.06.18 ツァラトウストラ・アプターブリンガー。略称ツァラトラ。わずか15騎で星団すべてを制圧した、天照の作り上げた星団史上最強のロボットである。ボークスHSGKシリーズの最新作に、このツァラトラがラインナップされることが、月刊ニュータイプ2022年6月号(KADOKAWA刊)にて発表された。特集最後の月刊ホビージャパン撮り下ろしは、永野氏をもって「ボークスのツァラトラはオバケ」と言わしめた、この超絶造形で締めくくりたい。圧倒的な存在感、そして、これまでとは一線を画す驚異の造形美をじっくりお楽しみいただきたい。
(なお、本作は通常のGKより格段に高精度な製造技術と品質管理が求められるため、限られた数量を抽選販売で当選した方のみにお届けする形でのリリースとなるとのこと。初回の申し込みは2022年8月6日〜28日に受付予定)
ボークス「ツァラトラ」開発コメント
「ツァラトラ」は原作者自ら「星団史上最強のスーパーロボット」と断言する主役騎級のため、絶対に避けては通れません。その立体化不可能と思わせる初見の強烈なインパクトは、「もし立体化できたら…」という高揚感へと一気に変わり、その勢いでデザイン発表後すぐに開発着手。当初は情報も少なく暗中模索が続きましたが、「帝騎マグナパレス」の発表が転機となり、続々登場する新騎体からも足りないピースを考察し、開発チーム一丸となって解釈と造形を着実にアップデートしていきました。そのたび味わう「また作り直しか…」という落胆と、「待ってました!」という感動のギャップすら楽しみましたね。さらに、これだけブッ飛んだデザインですから、商品化の課題も山積みです。例えば、大重量の上半身を支える蛇腹の強度や、長大なフレームランチャーの歪み対策として、金属線をインサート成型。ランチャー本体を手首と腰付近に固定することで砲身と上半身を同時に支え、かつ蛇腹への負荷も軽減しています。また、深く彫刻された放熱用スリットは量産時に型ずれすると組み立て時の処理が難しくなるので、合わせ目位置や抜き方向を工場と念入りに調整するなど、品質や価格はもちろん、組み立てやすさにも細心の注意を払いました。
塗装見本は、微かに透ける外装や、メッキ調の蛇腹、メタリック調の内部構造など、GTMの基本表現は押さえたうえで、監修時に「白と黒だけの騎体に赤の差し色が印象的」と伺い、背面放熱ベールは紫から黒系の色味で塗り直し。ブ厚い透明外装が被せられた二重構造のうち、フロントスカートと脚の内部は蛇腹同様にメッキ調に変更。透明外装とはいえ、レジンキットならではの厚みの奥にあるメッキ感をどこまで魅せられるか苦労しました。内部構造はシルバー系の混色で金属地の粒子感を出しつつパールシルバーでコートし、反射によるギラつきも演出。細部ではガットブロウの刀身はメッキ調で柄はフレーム色と外装色で塗り分けるなど、本騎特有の塗装表現はトライ&エラーの連続でした。それら立体物となって初めて分かる奥行き感や膨大な情報量は見所満載ですし、「カイゼリン」の時もそうでしたが、最初から長期戦・総力戦は覚悟していたので、ようやくお披露目できて本当に嬉しいです。製品にはミラージュマークとナンバーのデカール付属のほか、あっと驚く新設定も見事再現されていますので、ぜひ実際に手に取って存分にご堪能くださいね!
ボークス 1/100スケール レジンキット “HIGH-SPEC GARAGE KIT”
ツァラトウストラ・アプターブリンガー
製作・塗装/造形村
HSGK 1/100 ツァラトウストラ・アプターブリンガー
●発売元/ボークス●184800円、抽選販売(11月より順次お届け)●1/100、約36.1cm●レジンキット●原型/大石凡(造形村F.S.S.プロジェクトチーム)
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