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仏軍の砲兵牽引車「ラフリー V15T」完全新金型でキット化! ディオラマ仕立ての作例を製作

2022.06.08

フランス ラフリー V15T,砲兵牽引車【ICM 1/35】 月刊ホビージャパン2022年7月号(5月25日発売)

 第二次世界大戦において、フランス軍はもちろん、フランスがドイツに占領された後はドイツ国防軍にも使用された砲兵牽引車、ラフリーV15T。悪路での走行を補助する計4個の小型タイヤが特徴のこの車両、長年プラキット化には恵まれなかったが、ついに2022年ICMから完全新金型でキット化された。そこで今回は個性的なスタイルでディオラマのアクセントにぴったりなこのラフリーV15Tを青木周太郎が製作。青木氏曰く“終活モデリング”のゲスト車両とともに、ディオラマ仕立てで仕上げている。

▲田舎道で地図を片手に道を尋ねるドイツ兵たち。春らしい鮮やかな草木も手伝い、リラックスした印象のディオラマとなっている。ベースサイズは縦21cm×横30cm×高さ20cm
▲草はほぐしたサイザル麻やミニネイチャーのものを使用。石畳はローラー式のスタンプで再現している
▲木は造花用の針金をよじったものにモデリングペーストを塗って自作したもの
▲せっかくのフランス車両ではあるが、肝心のフランスの火砲が用意できなかったため、今回はドイツ軍仕様として製作。狭い車内にはタミヤ、ドラゴン、ミニアート等から選抜したフィギュアと小物を詰め込んだ

▲火砲はドラゴンの7.5cm pak97/38を選択。しかし牽引用のシャフトが付属していないため、イタレリの5.0cm pak38のシャフトを流用した

▲今回おまけとして製作したのはタミヤ/イタレリのsd.kfz.234/1。エンジングリルのルーバーをプラ板で作り直したほか、各部を手持ちのエッチングパーツでディテールアップを施すなど、おまけと呼ぶにはもったいない仕上がり

 今回はICMより発売された砲兵トラクター偵察戦闘車、ラフリーV15Tを製作してみました。
 フランスのaqlby社、DES社よりガレージキットは発売されていましたが、インジェクションキット化はおそらく初となります。
 個性的な形状のこの車両は、マニアの心をくすぐるキットだと思います。
 ただし現状では、フランスの火砲を引かせるディオラマを考慮したいところですが、肝心の火砲が手に入らないため、この先ドイツに接収されたバージョンが開発されることも考え、本作例では、ドラゴンの7.5cm pak97/38を牽引させて、ドイツ仕様として完成。簡単なディオラマとして仕上げてみました。
 ラフリーV15Tは、1930年代にラフリー社で開発された4×4輪駆動の装輪式軍用車両で、1938年にこの車体をベースとして、軽砲兵トラクターとして、100両製作を行ったものです。
 しかしラフリー社では生産台数に限界があり、ラ・リコルヌ社で生産が継続されました。総生産数は200から300両程度ともいわれていますが、不明な点も多いようです。
 オフロード走行の補助として、フロントバンパー下側に一組、前輪と後輪の間に一組、計4個の小型タイヤが装備されているのが特徴です。フランスがドイツに占領された後、ドイツ国防軍により鹵獲され引き続き使用されました。

■製作
 全体的には、のっぺりしている車体もフロントグリルのモールド等、良い雰囲気なのでほぼストレートに組み上げています。車体前方につくフランス車両特有のランプをドイツ式のノティックランプに交換したくらいです。そのほか、幌の表面が少し脆弱に感じたため速乾エポキシパテでモールドを少し大げさくらいに加えてみました。ついでに幌の固定金具を0.3mmの真鍮線に取り付け直してみました。
 独特な車体もスラスラ組めてしまい、エンジンの再現も良好なので、独仏戦争時の放棄車両としてのディオラマでも面白いかもしれません。作例ではフィギュア、荷物等ゴチャゴチャ載せてしまいましたが、繊細なモールドは絶品です。
 塗装はいつものタミヤアクリルのデザートイエロー、フラットホワイト、フラットイエローを混色したものをベース色として、フラットグリーン、フラットイエローの混色とレッドブラウン、フラットイエローの混色で迷彩を行いました。
 車体内部は異常なくらい狭いのでフィギュアのフィット感に苦労しましたが、どうにか足を切り詰めて乗せてあります。フィギュアはタミヤ、ドラゴン、ミニアート等を改造してそれらしく製作してみました。
 7.5cm pak97/38はドラゴンのキットですが、リンバーの部分は入っているのに、牽引時のシャフトのパーツが入っていないので、イタレリの5.0cm pak38のシャフトを流用しています。

■ディオラマとおまけ車両
 道路の石畳はグリーンスタッフのローラー式のスタンプを使用しました。木工粘土をベースに薄く延ばし、ローラーを回転させるだけで石畳のパターンが再現されるというスグレモノ。パターンも数種類あるのでなかなか重宝します。
 地面は情景テクスチャーペイントのダークアースを使用してあります。背の高い草はサイザルスタッフ、低い草はミニネイチャーのものを使用しました。花はジョイフックス製です。木は造花用の針金をよじってモデリングペーストを塗り付け、オランダドライフラワーにて枝を再現し、モーリンとNochを混ぜたものをまぶしました。
 おまけの終活キットはタミヤ、イタレリのsd.kfz.234/1を製作しました。砲塔の厚さと天井の防護ネットが気になるのでアベールのエッチングパーツに変更してあります。エンジングリルのルーバーをプラ板で作り替えたり、各溶接部分を0.3mmのプラ板と十和田技研のヒートペンにて再現。さらに手持ちのジャンクエッチング、他キットのOVMに交換等でディテールアップして完成させてみました。

ICM 1/35スケール プラスチックキット

フランス ラフリー V15T 砲兵牽引車

製作・文/青木周太郎

フランス ラフリー V15T 砲兵牽引車
●発売元/ICM、販売元/ハセガワ●7590円、発売中●1/35●プラキット

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青木周太郎(アオキシュウタロウ)

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