当時ものガンプラのつくり方教えます 懐かしの「1/100ジム」をよりカッコよく魅せる!
2022.05.21当時ものガンプラのつくり方教えます 月刊ホビージャパン2022年6月号(4月25日発売)
今回は作例をつくるための基本的な工作法をHow to形式で解説していこう。モチーフとなるのは1/100ジム。1/100スケールでは13作目(リアルタイプ含め25作中)に発売されたキットで、1/100ガンダムから、コア・ブロック・システムをオミットしつつも各部関節機構がアップデートされ、作りやすさも配慮された逸品。基本的な合わせ目消しから、よりカッコよく見せるためのちょっとした改造工作までを詳しく紹介していこう。
(工作・解説/ホビージャパン編集部 木村学)
ジム
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●770円、1982年8月発売●1/100、約18cm●プラキット
1.パーツの接着
当時ものキットは基本モナカ割り構造でパーツの中央に合わせ目が露出する構造。しかも、現在の最新キットに比べ、パーツの勘合は“バチピタ!”とまではいかない。ここではそんな当時ものキットに対応できるオーソドックスなパーツの接着法を解説する。
2.合わせ目消し
接着したパーツは丸1日以上置いて接着部分をしっかり固めておく。ムニュっとはみ出た部分を爪で押しても跡が残らなければ作業が開始できるサインといえる。
3.ポーズの微調整でよりカッコイイ立ち姿に
当時ものガンプラの唯一の弱点はポージング。現在のガンプラのように各関節の可動域は広くなく、見得を切ったような力強い立ち姿を取らせることができないのがネックといえる。ここでは関節の調整でしっかりと立つジムを表現してみたい。
4.肩幅を詰める
当時ものガンプラの製作文でよく見かけた“八の字工作”“肩幅を詰める”。当時のキットは肩幅が広めのものが多く、ここを詰めることで、完成後の印象を大きく印象を変えることができた。ここでは最後のおまけとして肩幅を詰める工作法を紹介する。
完成!
すべての工作が完了したら一度サーフェイサー1000を全体に吹き付けキズを確認。キズがあればラッカーパテを盛って硬化後にヤスリでならして整面。エアブラシで塗装して完成となった。
今回の製作から完成に要した時間は丸2日、時間にして10時間程度です。接着剤の乾燥に丸1日必要だったので、平日を挟んでの週末2日となりましたが、瞬間接着剤を使えば週末土日の2日でも完成するでしょう。パーツの接着→合わせ目消しを覚えれば、HGやMGよりもパーツ数が少ないぶん、手軽に素早く完成させられるのが当時ものガンプラの魅力のひとつです。パーツの合わせ目消しに始まり、改造加工やマスキング塗装など、模型の基礎が学べる点でも、当時ものキットは模型の原点である、つくる楽しみを改めて教えてくれる存在といえるかもしれませんね。
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