虹色に輝く超硬合金の切れ味“斬技”シリーズ!!
「斬技シリーズ」のスジ彫りカーバイトは、超硬合金のスジ彫り用工具です。超硬合金とはタングステンカーバイトを主成分とした合金で、非常に硬く耐摩耗性も高いので切削工具の材質として非常に優秀です。それに加え「スジ彫りカーバイト」は先端のサイズも豊富で、さまざまな太さのスジ彫りに対応しています。そんなスジ彫りカーバイトを使って、パーツ表面の情報量を増やし、模型の完成度を大きく高めていきましょう。
Impression
▲ 使用頻度の高い0.15mmの刃と斬技ホルダーに、保護ケース、磨き・ケバ立ち取りのブラシがセットになったスターターセットが2種ラインナップされているので、初めての人はここから入るのがオススメです
How to use
スジ彫り実践編!
ここからは、スジ彫りカーバイトを使ってPLUM「プラアクト01:伊達」(3850円)をディテールアップしてみます。
How to use
スクレーパーも超硬で捗る!
超硬合金を素材にした工具としてもうひとつ紹介するのは、バリやパーティングラインを楽々削り取る切れ味とどんな隙間にも入れられる先端の細さが特徴の「超硬スクレーパー」と、一回り太くしてより剛性を増した「超硬スクレーパー タフ」です。
驚異の0.05mm幅、上級者向けカーバイト
Impression
▲ ただの線に見えるほど細いスジ彫りになります。航空機のパネルラインの彫り直しなどに最適なのではないでしょうか。
幅を使い分けて複雑なスジ彫りを実践!
スケールキットのモールドは、実機で動く部分は太めに、しっかり固定されているパネルの境目は細めにといった具合に、大小さまざまな線で構成されています。スジ彫りでも同様に強弱をつけて、スジ彫りの太さそれぞれに意味のある表現をしてみます。
▲ 0.2mm幅、0.15mm幅、0.05mm幅を使用してパネルラインを表現してみます。スジ彫り同士を交差させる場合に、細い線に太い線を重ねるより太い線に細い線を重ねる方がより精密な線を描けるので、太い線から順番に彫るとよいでしょう。切り出したプラ板にまずは基準となる0.2mmの線を彫ります
▲ スジ彫りが終わったら表面をヤスリがけし、スジ彫りの際に盛り上がった表面を均します。その後、溝に入り込んでいる削りカスを筆で取り除きます。0.05mm幅で彫った細い溝のカスもしっかり取り除きましょう
▲ 仕上がったスジ彫りの太さの違いをもっとはっきり見るためスミ入れします。しっかり溝が彫れているので塗料がよく流れ込みます。塗料が乾いたら拭き取ります
頼れる性能だからこそ
取り扱いは慎重に!
0.05mm幅のスジ彫りカーバイトの先端は上級者向けと書かれているとおり非常に細く、使い方を間違えてしまうと新品でも簡単に折れます(筆者は1本折っています)。力のかけすぎには要注意です!
まとめ
「斬技シリーズ」はとにかく切れ味がよいので、スジ彫りやバリ取りといった作業を効率よく行うことができます。ただし、超硬金属の硬さだけに頼った使用方法ではその長所を活かしきれず、力の入り過ぎでスジ彫りの線が乱れたり、スクレーパーでキットを削り過ぎたり、工具自体を破損させてしまいます。使用する刃先に合わせて力の入れ方や刃の引き方をいろいろと試してからキットに使用するのがよいでしょう。一度その特性を掴んでノウハウを身に付けてしまえば、とても頼もしい相棒になるはずです。
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