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超シンプル! 紙ヤスリ、スポンジヤスリを使って模型をキレイに仕上げよう!

2022.04.11

「ヤスリ」を使い分けることで完成度をさらに高めることができる 月刊ホビージャパン2022年5月号(3月25日発売)

超シンプル! 紙ヤスリ、スポンジヤスリを使って模型をキレイに仕上げよう!

 ここからはプロモデラーによる実演をご覧いただきましょう。「ヤスリ」コーナーの担当はurahana3です。urahana3の作例といえば、メリハリのある塗装とキレイな仕上がりが特徴ですが、そのキレイな仕上がりに到達するために数多くの表面処理工程を踏んでいると思っている方が多いのはないでしょうか? 実は使用しているツールも工程もとてもシンプルなものなんです。

切り分けたスポンジ、ヤスリ
▲主に使用するヤスリは紙ヤスリとスポンジヤスリの2種。それぞれ1cm四方ほどの大きさに切り分けて保管しています

使用しているヤスリツール


フィニッシングペーパー320番

マジックスカルプなど、パテで盛った部分を削るときに使っている番手です。320番が最適で、その後600番などに移行しています

フィニッシングペーパー400番

以前はメインで使っていた番手です。ツヤ消し仕上げで完成させる場合には、400番だけでも丁寧にかければ結構大丈夫です。今は使用していません

フィニッシングペーパー600番

「K.O.G.」製作のときから取り入れた番手です。400番スタートよりもヤスリ目が残りにくく、でも切削力はあるので合わせ目の接着剤もこれで削ります。今は一番使っている番手です

フィニッシングペーパー800番

一応800番も使うかなと思って買ってみたのですが、案外使いませんでした。800番でスタートするには削る力が弱く、かといって600番の次に800番でかけ直すのも手間なので、主にクリアーパーツのゲート跡を処理するのに使っています。クリアーパーツは600番だとちょっと荒いので、800番が丁度いいです

スポンジ研磨剤5083(スーパーファイン)#320〜#600相当

以前紙の400番スタートだったとき、次にスポンジ研磨剤をペンサンダーに付けて磨いていました。今は600番スタートに変えたので、スポンジの番手も上がり、お蔵入りになっています

タミヤ研磨スポンジシート1000番

紙の600番で手がけして、次に研磨スポンジシートをペンサンダーに付けて仕上げをするのが今のベストです。ツヤ消し仕上げでいい場合はこれです。600番でも細かいヤスリ目は出るので、それを消して滑らかにするようなイメージで使っています。ガンプラなどのカクカクした面にペンサンダーでスポンジを当てるのは、エッジを潰さないようにするコツがいります。平面を意識しつつ、600番の傷を消すようにするのがポイントです

タミヤ研磨スポンジシート3000番

ツヤ有り仕上げのパーツに使います。1000番のスポンジでも、ツヤ有りだと微細なヤスリ目が見えてしまうので、ツヤ有りのときは3000番の出番です

神ヤス! 高番手(2000番〜10000番)セット

さらに細かい傷消しや、塗膜の調整に使っています。梨地っぽくなってしまったときのリカバリーに6000番や8000番をよく使います

ファーストステップ「紙ヤスリ」

▲ヤスリがけのファーストステップとしてまずは600番のフィニッシングペーパーを使用します
▲丁寧に各面をヤスリがけしていきます。この際、当て木などは使用せずに指先の感覚だけで面やエッジを出していきます。爪をガイドとして使用するので、気づいたら爪ごとヤスッてしまっていることもあります
▲ある程度削ったら、ブラシで削りカスを取り除いて削れ具合を確認していきます

メカ系プラキットのヤスリがけ

▲メカ系プラキットは複雑な面構成を持つパーツが多いので、各面ごとにしっかりとヤスリがけを行います
▲濃いめの色がついているパーツなら削れ具合で面が平滑になっているかが簡単に確認できます
▲パーツによっては、面が垂直に交わる部分にもうひとつの面、いわゆる面取りが存在するものもあります。全体のバランスを見ながら、面取りを削り落とすか、活かすかを判断して、面出し、エッジ出しを行います

女の子プラキットのヤスリがけ

▲女の子プラキットは肌部分や髪の毛など曲面で構成されたパーツが多く、メカ系プラキット以上に繊細な作業が要求されます
▲まずは丁寧にゲート跡を処理します。力を入れすぎてパーツをえぐってしまうとリカバーするのにひと手間加わるので丁寧に行いましょう
▲面に合わせてヤスリをかけていきます。当て木をしていない紙ヤスリなら、パーツ形状をダイレクトに指先に感じて作業することができます
▲髪の毛パーツはなだらかな曲面や逆エッジ、鋭利な先端部などが混在しており、それぞれの部位に合わせた作業が必要となります
▲面と面の間にあるエッジのラインを崩さないように各面にヤスリをかけていきます。合わせ目部分も丁寧に処理します
▲パーツによっては先端部分は特に複雑な構成になっているものもあります。先端までの流れを意識しながら各面を整面し、エッジ、逆エッジを出していきます

ファーストステップ終了

▲各面が平滑になり、エッジラインがよりシャープな形状になりました
▲ヤスリがけによってしっとりとしたツヤ感になり、合わせ目も目立たなくなっています
▲肌パーツ同様にしっとりとしたツヤ感になり、エッジラインや先端部がよりシャープな形状になっています

セカンドステップ「スポンジヤスリ」

▲ファーストステップの紙ヤスリが終了したので、セカンドステップのスポンジヤスリに移行します。ここからは細かい研磨に向いているプロクソン ペンサンダーを使用します
▲先端部のアーバーに両面テープを貼ります
▲両面テープを貼ったところに1000番のタミヤ研磨スポンジシートをセットします。1cm四方に切り出したヤスリがちょうどよく収まります
▲ペンサンダーは1分間に6800回の振動を起こすことができ、手作業よりも早く細かな研磨が可能となります
▲スポンジヤスリならパーツに合わせて沈み込むので曲面も平滑にすることができます
▲小さなヘッドが細かく振動するので、狭い場所の研磨に向いており、スポンジヤスリと併用することで髪の毛パーツの入り組んだ逆エッジにも対応します

セカンドステップ終了

▲セカンドステップも終了し、これで表面処理工程が完了です。番手は600番と1000番の2工程しか行っていません。丁寧な仕上がりのコツは、1工程の作業をじっくり丁寧に行うことです
▲より滑らかな仕上がりになり、合わせ目もさらに目立たなくなりました。このまま成型色を活かした仕上げとしても問題ないレベルです
▲1000番で磨いたことでやや光沢が復活し、エッジを出しつつも、ハイライトとシャドウ部分の見え方が自然な雰囲気になりました

それをしないとキレイに作れないという固定観念のようなものを払拭できたらなぁとは思いますね。

文/urahana3

 基本的な(私の)考え方ですが、少しずつ番手を上げて何度もヤスリをかけるのはあまり意味がないと思ってます。何度も同じ場所を削ることでエッジがだれてきますし、作業時間も何倍もかかっていつまでも塗装に行き着けず、テンションが維持できません。何より、初心者の方には「何度も番手を変えるのが普通」という認識を持ってほしくないと思っています。
 最短の手順で最大の効果を得たいというのが私の基本なので、その効率を考えた結果、紙の600番→ペンサンダーを使用したスポンジ1000番、が今の最適解になってます(もちろんパテに対しては320番とか、細かい対処はありますが)。
 これは塗装に関しても似たような感覚で、塗料をシャバシャバに溶いて、発色するまで数回塗装を繰り返すのもあまり意味がないと思っています。濃い希釈で1回でバシッと発色させられれば最短ですし、作るテンションも維持できます。薄めた塗料を数回吹き重ねるのと、濃い塗料で1回で済ませるのは、最終的な塗膜の厚みはあまり変わらないのではと思っていたりもします。
 私はプラモデルを完成させるまでの手順の多さに辟易していたので、とにかく最初に作るときのテンションを維持したまま完成させたい! という欲求が強く、プラモデルの一般的な手順をいかに省くかを考えてこれまでやってきた部分があります。もちろん、そこから先の改造やディテールアップに関しては時間がかかってもいいのですが、あくまでストレートに製作する部分においては最短がいいと思ってます。とはいえ、すべての作業は適当じゃ駄目なんですけどね。最短だけど、作業は丁寧じゃないと全部が台無しになってしまいます。
 塗料のシャバシャバは、MAX塗りなどでは絶対に必要なので、あくまで最近主流のベタ塗り仕上げに関しては濃い希釈が最短で済むなぁ…という話です。必要な仕上げに対してアプローチ方法は当然変わりますし、塗料が濃いほうが楽だよ〜という単純な話ではないなとちょっと思いました。
 ヤスリがけの番手の順番に関しては、以前の教科書的な本にはヤスリを段階的にかけていく、という記述が載っている気がするのですが、これも最近のプラモデルは成型の段階で充分キレイですし、出だしが楽になってきているから私のような省略型のヤスリがけでも済むのかなぁ? と思ったりもします。昔のキットに対しては、もしかしたら私のやり方だと合わないのかもしれません。ただ、プラモデルの教科書的な本も、今の進化したキットに合わせてアップデートしたものがあってもいいのかなーって思います。私も、プラモデルを始めた当初はMAX渡辺さん&オオゴシトモエさんの本を参考にしていましたが、改めて読み返してみると今の私の作り方とはだいぶ異なっていますね。この本でスタートしたはずなのに、ここまで我流になっているのは何でかなぁと…。たぶん、実践実践でやっていくうちに、どんどん自分の中で効率化のための手順が明確になってきて、アップデートが繰り返された結果なんでしょうね。
 今は新しいキットがどんどん出て、製作の時間は足りないし、そうなると最短の手順で最適な結果を得たい、という方向性は提案としてもアリなのかと感じています。キット1体のパーツ数は以前よりも増えていますし、ヤスリがけの番手を段階踏んで順番にかけて…というのを億劫に感じている人もいるのではないでしょうか。それをしないとキレイに作れないという固定観念のようなものを払拭できたらなぁとは思いますね。と、いろいろ書きましたが、私の場合手順自体は簡略化しているけど、ひとつひとつの作業はかなり繊細なので、結局時間をかけていることに変わりはないな〜といいますか(笑)。そこが簡単には伝えにくい、技術のキモみたいな部分だったりもするので、自分の考えを言語化するのは難しいのかな〜とも思ったりします。

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