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ズベズダ「1/35 アメリカ中戦車 M4A3 (76)W シャーマン」をサンダーボルトVI号としてモデリング!

2022.04.06

アメリカ中戦車 M4A3(76)W シャーマン【ズベズダ 1/35】 月刊ホビージャパン2022年5月号(3月25日発売)

バストーニュに轟いたアメリカ戦車の雷鳴(サンダーボルト)

バストーニュに轟いたアメリカ戦車の雷鳴(サンダーボルト)

 M4シャーマンは第二次大戦後半におけるアメリカ陸軍戦車の代名詞といってもよい存在だが、1944年12月のバルジの戦いにおいて、包囲された友軍救出のためにバストーニュに急行したクレイトン・エイブラムス中佐と、彼の駆ったM4A3 (76)W「サンダーボルトVI」はあまりにも有名な存在だ。ズベズダの新しい1/35キットは、装甲貫徹力に優れた長砲身76mm砲を搭載、ティーガー、パンターといった強力なドイツ戦車に引けをとることなく撃破可能となった後期型シャーマンの魅力を余すところなく再現。初期/後期タイプを選択できる本キットを極初期型としてモデリング!

バストーニュに轟いたアメリカ戦車の雷鳴(サンダーボルト)側面
▲M4A3 (76)W「サンダーボルトVI」は、エイブラムス中佐が1944年秋頃から愛用していた車両。1945年に入るとM4A3E8「サンダーボルトVII」に乗車するようになる
バストーニュに轟いたアメリカ戦車の雷鳴(サンダーボルト)正面
▲M4シャーマンの75mm砲を対戦車戦闘に向いた76mm砲に換装する計画は1942年の時点から存在していたが、汎用性が問題視され決定は1943年末までずれこみ、M4A3 (76)Wの配備は1944年3月からようやく開始された
▲キットはすでに発売済みのM4A2 75mm砲搭載型をベースに、76mm砲塔や車体上部などの多くの新金型パーツを導入しM4A3 (76)Wを再現。装填手ハッチなどのパーツ選択により初期型と後期型を選択して製作できる
▲砲塔は初期と後期で上面と右側のパーツが異なる。作例では極初期型76mm砲塔の特徴である上面のアンテナポストとアンカーポイントの増設も行っている
▲車体前面。前面装甲板のリフティングアイは内側、上面後部パネルは1枚板のもの。トラベリングロック基部の位置が低いのでいったん切除し、おおよそ基部1個分上げた。
▲キットの76mm砲はマズルブレーキの有無を選べる。作例では極初期タイプを再現するため金属砲身に交換
▲車体側面のサイドスカートブラケットに溶接線を追加。履帯はT48履帯に交換、ダックビルの歯抜けも再現
▲車体後部には弾薬箱やレーション箱、ジェリカンなどの荷物を搭載。機関室上面には空薬莢なども配置
▲フィギュアを添えるとサンダーボルトVIがさらに引き立つ。装填手ハッチは一般的な76mm砲塔に適した他社製パーツに交換

▲フィギュアは他社製。戦車兵は発色と伸びのよいAKインタラクティブ アクリル 3G塗料を使用して塗装。なおとくにエイブラムス中佐を再現したものではない

▲車体工作が完了した状態。ディテールアップには他社製のエッチングや3Dプリンターのパーツを流用している
▲全体にサーフェイサーを吹き付け。さまざまな素材を使用しているため、本塗装の前に下地を均一にしておく
▲車体下部などの込み入った部分にブラックでシャドウ吹きを行う。同時に平面部にも雨筋状の筋を吹き付け
▲後のフィルタリング工程を省略するため、下地がうっすら見える程度に彩度の高いブルーを吹き付ける
▲基本色となるグリーン系を下地のブルーを残すようにムラに吹いていく。基本塗装の段階で深みと色気を得られる
▲デカールのマーキングを貼り付け。サンダーボルトの固有マーキングは他社製デカールを使用した
▲砲塔後部のL字型銃身マウントが未装備なのも極初期型の特徴。足周りのウェザリングはAKインタラクティブの泥系素材を各種使用し、サスペンションの特徴なども意識して施している。

■「サンダーボルトVI号」を作る!
「サンダーボルト」といえばP-47かガンダムを思い浮かべるだろうが、戦車モデラーにとっては大戦中にクレイトン・エイブラムス中佐が搭乗したシャーマン戦車の愛称であろう。今回は彼の乗車である「Thunderbolt VI号」をズベズダのキットを基に再現してみる。

■組み立て
 本キットは砲塔違いによる初期型と後期型の選択式となっているが、今回は中佐が搭乗した極初期型へと改修した。改修ポイントしては、極初期型76mm砲塔の特徴である上面のアンテナポストとアンカーポイントの増設や、後部のL字型銃身マウント未装備といった点が挙げられる。装填手ハッチは、キットのものが75mm砲塔用で一般的な76mm砲塔には適していないため、他社製のハッチに交換した。また、砲塔の鋳造表現だが、米軍車両の鋳造肌は整っている傾向があるため、一般的なパテによる方法ではなく、接着剤を塗布して表面を溶解・乾燥後にヤスリでならして表現した。
 車体は、前面装甲板のリフティングアイが内側のタイプを選択し、上面後部パネルも1枚板のものを選べばよい。さらに、操縦手ハッチ付近の牽引ワイヤー固定具の位置をより後部へ移設すると極初期型車体になる。また重要な点として、トラベリングロック基部の位置が低いのでいったん切除し、おおよそ基部1個分上げた。デフカバーはおおむね寸法も正しく大変興味深い分割でおもしろいが、半ばにある接着線はきれいに消したほうがよい。前部フェンダーはデフカバーの接着線処理のため切除したので他社製で代用した。他に、サイドスカートブラケットの溶接線はプラ棒で再現し、中央並びに後部ブラケットの取り付け穴の数および長さも修正した。
 T48履帯は他社製を使用し、Thunderbolt VI号で行われていた防滑具取付の備えである4枚目ごとにダックビルが歯抜けになっている状態を再現した(長さ調節上、一部は5枚目が歯抜けとした)。ちなみに本車は、1944年11月時点ではT48、1945年1月時点ではT54E1を履いている。
 他に、ライトガードや工具類留めには他社製エッチングパーツや3Dプリンター製品を採用した。

■塗装
 サフを塗布後、込み入った部分にブラックでシャドウ吹きを行うが、合わせて雨筋状のものも吹いておく。その上から、戦車模型では使わないような彩度の高いブルーを下地がうっすら見えるよう吹き付ける。次に、基本色となるグリーン系を今度は下地のブルーを残すようにムラに吹いていくが、これらを行うことで後のフィルタリング工程などの工数を省くことができ、深みと色気が初期段階でも得られる。
 本車の特徴でもありよく目立つThunderbolt VI固有のマーキングには他社製デカールを使用した。足周りのウェザリングは、実車を見る限り雪が混じった軟弱地を走破していたようなので、現地の土壌色および初冬の季節性も考慮して、AKインタラクティブの泥系素材を各種施した。また、M4系列のVVSSは上部スキッドの下あたりに土砂が溜まりやすいので意識するとよい。
 なお、戦車兵は特に中佐を表したものではないが、発色と伸びのよいAKインタラクティブアクリル 3G塗料を使用して塗装した。

ズベズダ 1/35スケール プラスチックキット

アメリカ中戦車 M4A3 (76)W シャーマン

製作・文/HELGA

アメリカ中戦車 M4A3 (76)W シャーマン
●発売元/ズベズダ、販売元/GSIクレオス●4180円、発売中●1/35、約21.6cm●プラキット

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HELGA(ヘルガ)

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