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【『サンボル』のブルGを模型で製作!】【太田垣メカ特集】地球連邦軍次期主力MS(候補)「ブルG」をフルスクラッチ!!

2022.02.11

RX-77-4BG ブルG【1/144】 月刊ホビージャパン2022年3月号(1月25日発売)

ブルG 特写

 ルナツーにてダリルのパーフェクト・ガンダムと対決したことで、いわゆるヤラレメカ的ポジションながら、多くの読者の心を掴んだ地球連邦軍の次期主力MS最有力候補、ブルG。「サンダーボルト編(パーフェクト・ガンダム [GUNDAM THUNDERBOLT Ver.]、MSN-02 パーフェクト・ジオング[GUNDAM THUNDERBOLT Ver.])」の最後はこの愛すべき試作MSを中安俊二によるフルスクラッチでご覧いただこう。

ブルG 立ち
二連装キャノン砲、ビーム・ライフル、ハイパー・バズーカ、ビーム・サーベル
▲パーフェクト・ガンダムとの対戦時に使用した二連装キャノン砲、ビーム・ライフル、ハイパー・バズーカ、ビーム・サーベルといった武装も再現した

 アナハイム・エレクトロニクス社の開発した高出力・重武装のフルアーマータイプの試作モビルスーツ。しかし劇中のセリフによれば、中身はガンキャノンIIの発展試作型にガンダムタイプの頭部を載せたものらしい。

コンセプト/太田垣康男
メカデザイン/桜 水樹

ブルG デザイン画
ブルG 後ろ
ブルG フル装備
▲月刊ホビージャパン立体化企画では1/144スケールで多くのサンダーボルト版モビルスーツを製作した中安俊二による、久々のフルスクラッチ作品となったブルG。当初は『機動戦士ガンダム サンダーボルト』関連キットを中心にパーツ流用を目論んだが、最終的には今回もそのほとんどが自作パーツとなった
頭部
▲頭部はHGダブルオーガンダムのものをゲージにプラ板工作とポリパテの削り出しで製作
サブアーム展開
▲サブアームの展開はパーツの差し替えによって再現した
ランドセル
ランドセル パーツ

▲ランドセルはCAD図面を起こして製作。バーニアは「HG フルアーマー・ガンダム(GUNDAM THUNDERBOLT Ver.)」などから流用

ブルG 各種パーツ
脚部
腕部

▲カバーで保護された関節部はサンダーボルト版モビルスーツの特徴。今回は可動部の強度を確保するため、主だった関節部は「HG フルアーマー・ガンダム(GUNDAM THUNDERBOLT Ver.)」のものを流用している

FRONT

FRONT

SIDE

SIDE

REAR

REAR
ブルG パーフェクト・ガンダムと並び
▲ブルGの悪役っぽい顔つきが際立つパーフェクト・ガンダム(製作/竹内陽亮)とのツーショット。ブルGの活躍は作者である太田垣氏にとっても予想外だったという
各種武装
▲各種武装もキットのパーツをベースに形状を劇中のものに近づけた
ブルG 二連装キャノン砲構え

 久しぶりにサンダーボルト宙域に戻ってきました! 今回は、劇中の中でも特異な機体、試作MSブルGを製作させていただきました。久しぶりのスクラッチ物。どんな機体に仕上がったのでしょうか(滝汗)。

■製作
 まずは設定画像とにらめっこし、何か芯に使えそうなキットを模索していきます。コミックを見てみると、フルアーマー・ガンダムのシールドを装備しており、パイロットのシェパード中尉のセリフでも、“時代はフルアーマー”というものがありましたので、HGフルアーマー・ガンダム(GUNDAM THUNDERBOLT Ver.)を使用します。似ている形状のものは、極力使用し、キットのパーツを出来るだけ使うように考えます。

■頭部
 GP02Aから拝借しました♪と、書こうと思っていましたが、思っていた以上に形状が違うので、HGジャンクパーツから、芯に使えそうな顔を探します。ダブルオーガンダムの顔がありましたので、それをベースにプラ板で頬のダクトを製作。それ以外、ほとんどがポリパテの削り出しになっていきました。特徴的なアンテナは、1mmプラ板からの削り出しです。

■胴体
 HGフルアーマー・ガンダム(GUNDAM THUNDE
RBOLT Ver.)のボディを切った貼ったしながら、プラ板で成形。ランドセルの接続部は、そのまま使えそうなので移植しました。腰のフロント・アーマー、リア・アーマーは、左右対称なので、CADから図面を起こして、プラ板に貼り付け、そこから切り出して製作しました。

■腕部
 肩はまったくの新規造形。こちらもCADで図面化したものを使用し、プラ板から切り出して製作しました。肩と前腕は、一個原型を作ったものを複製して、パーツを揃えました。ハンドパーツは、以前ガンダムヘッド部隊を製作させていただいたときの複製品が余っていましたので、それを使用。二連装キャノン砲は、HGジム(GUNDAM THUNDERBOLT Ver.)より拝借。前腕の形状が違うので、固定バンドは、プラ板新たに作りました。上腕は1mm延長後、後ハメ加工しています。

■脚部
 こちらも、どこかキットで使えそうな物を探しましたが、使えそうだと思ったGP01のヒザパーツは、結局芯にしかならず、そのほとんどが、プラ板、パテの塊になっていきました。ベースキットは、HGフルアーマー・ガンダム(GUNDAM THUNDERBOLT Ver.)の物を使用していますが、そのまま使ったのは、関節くらい。脚は左右対称の部分まで製作してから複製し、装飾パーツを付け加えることで、製作の手間を省きました。

■ランドセル
 こちらも独特な形なので、CADで図面化し、ひとつ製作したものを複製して、左右のパーツを揃えました。バーニアなど、使えそうな物は、キットから流用します。劇中では左右4基のアームが展開して、シールド、武器の保持が出来るようになっていますがさすがに模型的に再現するのは、キツそうだったので、展開バージョンと、格納バージョンを差し替えで再現してみました。

■武器
 武装は、ビーム・ライフル(HGパワード・ジム)と、バズーカ(HG強化型GM)の物を、それぞれ加工して使用しています。

■塗装
 本体はいずれもGSIクレオスのMr.カラーを使用。関節部はガイアノーツの「メカサフ ヘヴィ」です。
本体青=インディーブルー+蛍光ピンク少量
本体白=MSホワイト+キャラクターホワイト

■最後に
 久々に1/144のスクラッチをやったわけですが、まずはこのサイズに慣れるのに数日……。その間に、アナハイム工場(自宅作業場)の移動があったり、年末年始で作業場が移動になったりと、落ち着かない環境下での製作となりました(その中でパーツを紛失せずに完成までもっていけたのは、奇跡(笑))。特に、頭部は、無くすと製作のテンションだだ下がりとなるので、手をかけたパーツは、特に注意しました。

ブルG

1/144スケール スクラッチビルド

RX-77-4BG ブルG

製作・文/中安俊二

ⓒ太田垣康男/小学館  ⓒ創通・サンライズ

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中安俊二(ナカヤスシュンジ)

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