『エヴォロイド』「ジェットン&E-レックス」コトブキヤの新たな挑戦!【吉村晃範(JUNE ART PLANNING)】
2022.01.19手堅く仕上げて新シリーズのスペックを引き出す
コトブキヤが「対象年齢8歳以上」を掲げて新たに展開するエヴォロイド。第1弾となるジェットンとE-レックスがいよいよ発売だ。コミカルながらカッコよさも兼ね備えたデザインのデフォルメロボットシリーズで、どのキャラクターにも変形機構を搭載。各部の3mmジョイントでカスタマイズも可能だ。吉村晃範による作例では、肉抜きなどの隙をなくして丁寧に仕上げ、キットのポテンシャルを引き出している。コトブキヤの新境地となり得る本シリーズ、読者諸氏もぜひ手に取ってみてほしい。
ジェットン
E-レックス
こんにちは、今回はコトブキヤの新シリーズ「エヴォロイド」のジェットン、E-レックス2体の製作を担当いたしました。メカデザインは我らが大河原邦男氏、コトブキヤ初の対象年齢8歳以上ということで、世代を越えて親子で楽しめそうなキットです。ときた洸一氏のプロローグコミックを読んで雰囲気を掴み製作開始。両者ごとにポイントをまとめてみましたのでご覧いただけたら幸いです。
○ジェットン
ヒザ関節の後ハメ工作は強度ギリギリの範囲で行いました。軸をカットし過ぎると可動が死んでしまいますので注意です。足首甲の中央部分はイラストに合わせてドリルで開口しています。
頭部の銃グリップは完成後の抜き差しを考慮、塗膜剥がれ防止に両面を少し削っておきました。
その他、3mmジョイント対応部分はどうしても差し込みがタイトになりますので、塗装の際は表面を一皮削っておきたいところです。
キャノピー枠の塗装は途中写真の方法で大成功でした。透明パーツなのでモールドをガイドにして貼った上から切り出すのは難しいですからね。
○E-レックス
目のクリアーオレンジパーツはそのままだとレッドの外装と色が同化してしまうので、公式HPの写真を参考に少しイエローに色を振ってみました。
肉抜き箇所が多くすべて処理するには時間がかかりますが、完成後の密度感はかなり増します。特に尾の裏側は、何かしらディテールや大型武装を3mmジョイントに追加してカモフラージュするとよいでしょう。
両者とも靴裏の肉抜き部分はウェーブのミリプット・エポキシパテにて充填。このパテは初めて使用しましたが切削時の余計なひび割れがほとんどなく、きめ細かい仕上がりでした。ジェットン靴裏の凹造形時も形状を出しやすくかなり扱いやすかったです。
今回は外観重視、キレイな仕上げを目指して製作しました。本体エヴォロイドコアの組み替えと可動をふんだんに使用してのブンドド遊びはもちろん、オリジナル機体製作の幅がまたさらに広がりそうです。
コトブキヤ ノンスケール プラスチックキット“エヴォロイド”
ジェットン&E-レックス
製作・文/吉村晃範(JUNE ART PLANNING)
エヴォロイド EVR-01A ジェットン
エヴォロイド E-REX-S1 E-レックス
●発売元/コトブキヤ●各2860円、発売中●約8.7cm(ジ)、約8.2cm(E)●プラキット
ⒸKOTOBUKIYA
吉村晃範(ヨシムラアキノリ)
メカものから女の子プラモまで幅広いジャンルのキャラクターキットを製作する、仕上げに定評のあるマルチモデラー。