マツダ サバンナ RX-7 (SA22C) 前期型 リミテッド【畠中浩】
2021.10.30ロータリーのマツダが生んだスポーツモデルRX-7。二度のフルモデルチェンジを経て2003年まで生産され、現在も多くのクルマ好きの心に残る人気シリーズだが、その原点となる1978年デビューの初代、サバンナRX-7がハセガワから完全新金型でついに登場。今回は2021年10月30日に発売を控えるこちらの最新キットを畠中浩が製作。マツダが誇る孤高のピュアスポーツの美しいフォルムをじっくりご覧いただこう。
旧車キットを積極的にリリースしてくれているハセガワさんからまたまた魅力的なキットが発売されました。おぉ!となるのはそれなりに年齢層が上の方だと思いますが日本のスポーツカーを語る上では外せない1台ですよね。今の時代に新しい技術で再現されたキット、さっそく作って行きましょう!
■ボディ
最近のキットと同じくシャープなスジ彫りが印象的なボディは実物の形状をしっかり再現できています。なので、今回も成型の都合上、浅くなっている部分のみ彫り直しをした以外は参考のためにもキットのままにしてあります。このRX-7はこれまでも他社からキット化されていますが、リアウインドウのピラー部、左右に付いているダクトが初めて再現されています。金型技術の向上あってのことですけど嬉しい部分ですよね。ただしパーティングラインが近くに来ていますので整形の際はディテールを潰さないよう注意です。ヘッドライトですが、キットではフロントバンパーを外して細い棒などで上げ下げするようになっていますが、個人的に塗装済みのパーツを爪で固定するのは気が引けたのでネオジム磁石を裏に接着して開閉させています。複雑な構造はトラブルの元になるので単に磁石を接着しただけの簡単システムですけどね。別パーツになっているサイドモールですが、ボディ側の窪みとモール裏面のRが微妙に噛み合うようになっています。そのため塗装が厚すぎると接着後に浮いてしまうので、窪みを埋めてモール裏面を平らにならして取り付けするのもよいかもしれません。何にせよ塗り分けにはないシャープさが得られるので別パーツ化には賛成です。バックミラーはフェンダーに付くのですが、ここは丸いピンなので角度が決めにくいです。瞬着だと位置決めの時間がないですし、2液エポキシ接着剤だと保持するのが大変なので、可能なら少し深めの四角い取り付けピンだと楽だなと思いました。
■内装
シャープな造形で再現されたコンソールのディテールは細かく塗り分けるとさらに映えます。時代を感じるシートのチェック柄もデカールが用意されています。作例はお預かりした画像データから印刷したデカールを貼り付けていますが実際はもっと鮮明なのでご安心を。
■塗装
ボディはサーフェイサーで下地を処理した後、イメージカラーであるマッハグリーンを調合して塗装。今回はGSIクレオス Mr.カラーのデイトナグリーンに市販のイエローパールを追加。それを基本としつつ、グリーン感を和らげるため、Mr.カラーのキアライエローを1滴ずつ追加していき、言葉は悪いですが透明感の少ない古臭い黄緑感を出しました。でも作例はもう少し黄緑に攻めてもよかったかも。仕上げはウレタンクリアーで。またはサイドモールの取り付け位置など埋めてはいけない場所が多いため、ラッカークリアーを使うのもよいでしょう。ただし、できるだけ薄い塗装を心がけましょう。作例は極薄一回仕上げなので研ぎ出しの時に下地が出ないかヒヤヒヤでした。
■最後に
新しい車の複雑な造形もいいですが、やっぱり古い車はラインがシンプルで形に個性が爆発しているので作っていても楽しいですね。そしていよいよ自分が大好きな車もキット化されます。ほんと感謝感謝です。
ハセガワ 1/24スケール プラスチックキット
マツダ サバンナ RX-7 (SA22C) 前期型 リミテッド
製作・文/畠中浩(ももふく模形舎)
マツダ サバンナ RX-7 (SA22C) 前期型 リミテッド
●発売元/ハセガワ●3520円、10月30日頃予定●1/24、約18cm●プラキット
畠中浩(ハタナカヒロシ)
カントリーマアムのチョコまみれに思い切りハマって大量に買い込んでいます。