MODEROID かにクレーンディオラマ。ミニチュアで魅せるネコとカニ【コジマ大隊長】
2021.10.04ネコとカニ【グッドスマイルカンパニー 1/20】 月刊ホビージャパン2021年11月号(9月25日発売)
グッドスマイルカンパニーのプラキット「MODEROID」に彗星のごとく現れた「かにクレーン」。アウトリガーとシリンダーが搭載されたメカらしい姿にギャップ溢れるポップなカラー、そして“かに”クレーンというかわいい名前など「MODEROID」の中でも異色のアイテムだ。その「かにクレーン」が猫を救出するシーンを描いたエモーショナルなディオラマにして、20cm四方の箱庭として製作。哀愁のある草木、クレーンを囲む猫たちなど、秋の日常を描いたワンシーンで癒されてほしい。
今回のお題はグッドスマイルカンパニーの異色MODEROID「かにクレーン」です♪
このキットは1/20とはいえコンパクトなサイズ感が気持ちよく、パーツ点数も少ないのによく動き、ストレスなく作ることができるとても楽しいキットです。
このかにクレーンを使ってのディオラマは工事現場の隅に残された立木から降りられなくなったネコを、カニが助けに来たシーンを製作してみました。余談ですが、登場するネコはコジマ家で飼っている3匹を再現していて、シロネコの名前は「プ太郎」と言います(笑)。
かにクレーンはアームの先端部を延伸状態で固定して、その長さにワイヤーが追従する改造をピアノ線と真鍮パイプを用いて行いました、また特徴的なアウトリガーは地面への固定のため真鍮線を埋め込んで地面に刺せるように加工したのみで、他は合わせ目の処理くらいの低カロリー作業ですが、雰囲気は充分出ているのではないでしょうか?
付属のシールで簡単に仕上げても良かったのですが、黒いシールは型紙のほうをマスキング型として使用して塗装仕上げ、メッシュ入りのほうはシールを使っています。
クレーン先端部にぶら下げたザルは1mm銅線をハンダ溶接したリングに茶漉しの金網を0.3mm銅線を使って実際に編み込んで作ったものですが現場に転がってそうな即席ネコ様救出グッズに見えれば成功です。
ネコは「デフモデル 1/20 ジオラマアクセサリー 猫セット」を2セット購入して、立ち姿のうち片方をカギ尻尾に改造(実際のモデル猫に準拠)してシャム柄に塗装、もう一方のハチワレは首の角度を若干変更して変化付け、この子は月刊ホビージャパンライターの市川貴秀さん宅から譲り受けた子がモデルです。
今回のディオラマは季節感を出すために植物にさまざまな素材を使っています。立木は本物の木の枝を2、3本接着して、枝振りを決めて、ルッティアジアンタムというプリザーブド加工の葉っぱを差し込んで作っています。
他にも大地農園のアースマターというドライフラワーやさかつうギャラリーで購入した苔プリを駆使して植栽に彩りを加え、素材の色も活かしつつ、クリアーブラウンを所々ブラシ吹きして枯れた色合いを足してやると、秋のムードが演出できます。
1/20というスケールだとパウダーやスポンジだけではリアリティに欠けるためここはチカラの入れどころですが、本作例で植栽ワークが一段アップデートできたと自己満足しています。
地面はいつものようにスタイロフォームで造形して、現場の境界に高低差と配管がある地形を作って、かにクレーンでなければいけない状況を舞台にしています。狭い場所や地形の不安定な場所での活躍ができるかにですが、あえてフィギュアを置かないことでネコとカニ(?)が対話しているような絵が作れたと思います。
グッドスマイルカンパニー 1/20スケール プラスチックキット“MODEROID”かにクレーン使用
ネコとカニ
製作・文/コジマ大隊長
MODEROID 前田製作所 かにクレーン (グリーン)
●発売元/グッドスマイルカンパニー●1950円、発売中●1/20、約25cm(展開時)●プラキット
©MAEDA SEISAKUSHO CO.,LTD.All Rights Reserved
コジマ大隊長
かにクレーンに助けられているプ太郎は、作例の製作作業を毎日監視していたとのこと。