PMCエグゾに各種武装を施した『OBSOLETE』ディオラマ「EP4 LOEWNER」【コジマ大隊長】
2021.09.08EP4 LOEWNER 【グッドスマイルカンパニー 1/35】 月刊ホビージャパン2021年10月号(8月25日発売)
民間軍事会社サーベラス警備保障が運用する、セキュリティー用特殊装備エグゾフレームが、2021年5月に1/35スケールでMODEROID化。外装を新規金型で再現した、この最新キットにスクラッチによるガトリング装備を加えた機体とともにディオラマ化。EP4「LOEWNER」をもとに迎撃戦後のワンシーンを切り取っている。
サーベラス社のPMC仕様エグゾフレームは、さまざまな追加装備の展開が魅力的なアイテム。ヘリからの吊り下げやホバー装備なども含め、どのシーンを再現するか検討した結果、ガトリング装備のバング3と近接警備のバング1と8を仮設陣地に配し、上陸してきたテロリスト迎撃戦がもっともこの機体が活躍する場面であると考えて選択しました。
■バング3
アカデミーのM163バルカン対空自走砲を使用。砲塔部分はM61バルカン砲が剥き出しのためそのまま流用。さすがにサイズ感も設定にピッタリで一気にテンションが上がります。 背部のドラム弾倉はMGボールVer.Kaから腕の付け根パーツがちょうどいい直径なので流用。樹脂製の計量スプーンの曲面で蓋をして製作しました。課題は給弾ベルトなのですが、今回は3D CADで1ブロック分を設計し、約70コマ出力したものをタミヤのパイピングケーブルを通して繋げ、柔軟な給弾ベルトの完成です。また、派手に巻き散らかされた30mm弾の薬莢も3D出力。約400発使って激戦の痕跡を再現しています。
■バング1、8
フック類のモールドはいったん削り落としてピアノ線で再生。ゴーグルのレンズは支持棒だけ使ってプラパイプでスクラッチ、合わせ目が見えない造形に修正しています。
露出している素体には省略されている赤いケーブルを追加し、ふくらはぎの穴もプラ板で塞ぐなどの定番改修を行っています。
■その他
潜水用エグゾフレームは基本改修は一通り行ったうえで、バルカンで被弾したコクピット付近にリューターで弾痕を入れています。プラパイプやジャンクパーツで持ってきた粗製爆弾のタンクを転がして、無念なポーズで寝かせています。
マスターボックスの傭兵フィギュアを使用。若手のほうはキット付属のパイロットフィギュアの頭部を移植。髭のほうがたぶん隊長なので、パテでノースリーブからTシャツ姿に小改造しています。
■バリケードと地面
ホームセンターで売っている網戸の補修材を金網に見立てて、スタイロフォームのブロックに茶封筒をカットした紙を巻き付け、網戸の帯でぐるっと巻いて仕上げています。中身の砂利は水槽に入れるゼオライトという小石を、そのままほぼ無塗装で使いました。地面はスタイロフォームで、大まかな起伏を造形して表面に着色したシーナリープラスターを塗布。変化づけのためサンドカラーやグリーン系のパウダーを所々撒いています。
グッドスマイルカンパニー 1/35スケール プラスチックキット“MODEROID”PMCサーベラス社エグゾフレーム使用
EP4 LOEWNER
ディオラマ製作・文/コジマ大隊長
MODEROID PMCサーベラス社エグゾフレーム
●発売元/グッドスマイルカンパニー●2300円、発売中●1/35、約8.5cm●プラキット
ⒸPROJECT OBSOLETE
コジマ大隊長(コジマダイタイチョウ)
セミスクラッチやディテールアップ、ウェザリング塗装など、あらゆる手法に精通するベテラン。