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フィンランド陸軍 T-55MK“Ps262-63”【井上賢一】

2021.09.05

フィンランド陸軍 T-55Mk“Ps262-63”【タミヤ 1/35】 月刊ホビージャパン2021年10月号(8月25日発売)

フィンランド陸軍 T-55MK“Ps262-63”
扉絵

 世界的ベストセラー戦車T-55。東側諸国を中心としたさまざまな国に配備され、各国の事情に合わせた改修型も数多く生み出された。今回はそんなT-55のバリエーションから、北欧フィンランドで90年代後半まで使用されたT-55MKを、北欧車両好きとしてもおなじみ井上賢一の製作でご覧いただこう。

フィンランド陸軍 T-55MK“Ps262-63”
リア
▲砲塔後部に装備された大型の工具ボックスやサイドスカートも目を惹くポイント。どちらもコンバージョンキットのものだが、特にサイドスカートはなぜか長さが合わず、プラ板等で大幅なサイズ調整を行う必要があった

車体後部ラック部分
▲車体後部の燃料タンクは装備した状態の資料が発見できなかったため、ラック部分のディテールは、タンク未装備の状態に改修している
フェンダー上燃料タンク
フェンダー上燃料タンク
▲フェンダー上の燃料タンクには0.3mmのハンダ線と内径0.3mmの真鍮パイプで配管を追加。タミヤ版T-55を製作するうえでは定番といえるディテールアップ
フィンランド陸軍 T-55MK“Ps262-63”
パース
▲北欧の植生に合わせた鮮やかな迷彩パターンも見どころ。作例はタミヤの傑作キット「T-55A」をベースに米国A.E.F.Design製のコンバージョンキットを使用して製作。ただしコンバージョンキットがもともとエッシー製キット用ということもあり、製作は一筋縄ではいかなかったようだ
コマンダーフィギュア
▲コマンダーのフィギュアは今回も井上氏の奥様が担当。T-55A付属のものを使用し、ユニフォームは車体用の本体色をベースにエナメル塗料で仕上げている
エンジンルーム隔壁
▲エンジンルームの隔壁を1.2mmプラ板で追加
サーマルジャケット付き砲身
▲サーマルジャケット付きの砲身はタコムの「T-55E AM2B」のものを複製して使用した
砲塔周辺
▲砲塔表面は溶きパテで鋳造表現を追加。サーチライトのレンズを1/43スケールのカーモデル用パーツに交換したほか、スモークディスチャージャーと予備マガジンはブラケット部を1.2mmプラ板で自作している
ローダーズハッチ周辺
▲ローダーズハッチも0.3mm真鍮線で可動化。裏側に取手とハンドルも追加した。また、ITKK96機銃はタミヤのT-72から流用。旋回レバーロックワイヤーも追加している
フィンランド陸軍 T-55MK“Ps262-63”
上から1
フィンランド陸軍 T-55MK“Ps262-63”
上から2

こんにちは! 今回のお題目は、北欧フィンランド共和国が、90年代後半まで運用していたT-55コマンドバージョン“T-55MK”であります。
 どこまでも続く森と無数の湖で覆われた国土に合わせたカラーリングや80年代後半に実施した近代改修後のスタイルは、数多くあるT-55のバリエーション内でも独特で大変魅力的です。
 標準的なT-55に対する主な改修点としては、まず砲塔へ新しいFCSを導入しガンナーサイトを一新。暗い季節へ対応するため砲塔右側へ71mm照明弾発射器《Lyranシステム》を追加装備、また砲塔両側面へWegmann社製76mmスモークディスチャージャーを計8基追加、さらに砲塔後部へ“スタンドオフアーマー”を兼ねた、デッカイ収納ボックスが増設されています。
 車体はサイドスカートを増設したほか覆帯をT-72用のRMShへ換装、これに合わせ機動輪等が一新されています。
 製作はタミヤ製T-55Aをベースに、以前入手した米国A.E.F.Design製“エッシー・T-55用コンバージョンキット”(以下CVK)を組み合わせて製作、大きなサイドスカートのお陰でほとんど見えない足周りはキットのままです(手抜きだぁ〜)。

■車体
 車体下部品前面にモールドされた《マインクローラー》等を接続するためのブラケットは、参考にした車両にはなかったので、すべて切り取って平らに整形しています。
 また砲塔を取り外したとき、エンジンルーム部が“スカッ”と丸見えなのはカッコ悪いと感じ、補強を兼ねてプラ板で隔壁を追加しました。
 エンジンデッキ部周囲には“何か”を取り付けるためのブラケットが増設されており、資料を参考にプラ板等で追加しています(結局正体分からず)。
 後部増槽タンクは装備された状態の資料が全く見つからなかったので、今回はキャリアー部を修正し未装備状態で仕上げています。キットでは1個だけ付属するフェンダー上の工具ボックス、本車は計3個装備しているので、キット部品を複製し2個追加しまいた。
 次にサイドスカートですが『今回はCVKの部品があるから楽勝♪』などと考えていたら、長さが全然足りません(涙)。
『まぁエッシー用だから、しょうがないよね〜』っとエッシーのT-55に合わせたら、やはり全然短い!!『レジンモノは出来るだけ早く使いましょうね』という天の声が聞こえたような気がしました〜(笑)。本来ならプラ板で作り直したほうが断然早いのでしょうが、“意地”とプラ板・パテを総動員し、修正して使用しています。
 最後に車体後部へ公道走行用コーション&反射板をプラ板で製作し追加しました。

■砲塔
 今回準備したCVKには、各部変更装備が付いた状態で一体成型された砲塔上部部品が付属しているのですが、変形が酷かったため、そこから必要箇所を切り取ってタミヤ製砲塔へ移植し製作しました。
 本車の特徴でもある新たなガンナーサイト部品は内部をくりぬき、レンズ等を再現してみました。
 一番目立つ後部収納ボックスもCVKにてシッカリ準備されているのですが、コレがどうにもフィットしない(涙)。結局リューターさん大活躍の末、やっと収まった感じです。対空機銃は改修工事で《DShK38》から《ITKK96》(《NSV》のフィンランド軍型式)へ更新されており、今回は同じタミヤさんのT-72の物を準備し使用しました。
 砲身もまたサーマルジャケットが装備されているため、他キットの物を複製し使用しています。

■塗装
 フィンランド陸軍の車両は、これまで見る機会がなかったのですが、同軍が運用するヘリコプター《NH90》を見る機会があり、今回はその印象で塗装しました。
 他のスカンジナビア車両同様一番明るいグリーンは、まるで“山手線”のシンボルカラーそのもので、今回は鉄道模型用の“黄緑6号/山手線用”をベースに調色した物を使用しています。ところでこの色、印刷物やモニターで見ると全く違う色になっちゃうのが面白いですね〜 国籍マークはマスキング/塗分けで再現しました。

■あとがき
 完成〜!! 同じT-55でもお国が違うとこんなに印象が変わるんですね〜♪
『この季節一番行ってみたい国は?』と聞かれれば、間違いなくフィンランド! と答えますね♪ 皆様も機会があればぜひ訪問してくださいませ!!
それじゃまた〜!!

フィンランド陸軍 T-55MK“Ps262-63”

タミヤ 1/35スケール プラスチックキット T-55A 改造

フィンランド陸軍 T-55MK“Ps262-63”

製作・文/井上賢一

ソビエト戦車 T-55A
●発売元/タミヤ●4400円、発売中●1/35、約25.9cm●プラキット

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井上賢一(イノウエケンイチ)

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