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NISSAN SKYLINE GTS-R(R31)“ETC 1988”

2021.08.15

ニッサン スカイライン GTS-R(R31)“ETC 1988”【ハセガワ 1/24】 月刊ホビージャパン2021年9月号(7月21日発売)

ニッサン スカイライン GTS-R(R31)“ETC 1988”
扉絵

 1985年にスタートした、市販車ベースの競技車両を対象としたカテゴリー「グループA」にて、その後のR32型GT-Rによる日産黄金時代の礎を築いたスカイライン GTS-R。ハセガワからはカルソニック スカイラインをはじめ、数種のバリエーションが発売されているが、今回は鮮やかなトリコロールのボディカラーが印象的な、1988年のヨーロッパツーリングカー選手権(ETC)出場車を竹内陽亮の製作でご覧いただこう。

ニッサン スカイライン GTS-R(R31)“ETC 1988”
リア
▲ダットサン時代のコーポレートカラーである、赤、白、青のトリコロールはかつての日産レーシングカーの象徴。キットではマスキング塗装による再現が必要であるが、直線主体のデザインなので、比較的挑戦しやすいだろう
サイドミラー
▲市販車とは異なる形状のサイドミラーはレジン製パーツが用意されている
内装1
内装2
▲ロールケージやバケットシート、消火器など、レース仕様の装備が再現された内装。作例ではさらに社外品のシートベルトをとコード類を追加している

車体下面
▲サイド出しのマフラーや燃料タンクなど、車体下面も市販車とは大きく異なる

■製作
 まずはボディパーツの調整から始めます。フロントバンパーとリアトランクパーツはあらかじめボディ本体側に接着しておき、シャシーとの整合も確認しておきます。また、本体とシャシーの取り外しはかなりきつい設計なので、この時にある程度調整しておくことをオススメします。作例ではシャシー側フロント周辺を許容範囲でカットすることで対応しておきました。
 各所の調整を行ってから、ボディ表面の処理に移ります。細かいディテールが多い車体なので、パーティングラインの処理や、スジ彫り等の彫り直し等を入念に行います。この時、モールドのラインとパネルラインをしっかり見極めておくことが肝心です。また、パネルラインはしっかり彫り下げておき、塗装に備えます。
 フロント下部の開口部はメッシュ部分をくり抜いて菱形のエッチングメッシュに交換。車体前後に設置される牽引フックは厚みが気になるので薄く削っています。車体サイドに移設されたマフラー排気口は、内部を慎重に掘り下げることで、質感を高めておきます。

■塗装
 塗料は基本的にMr.カラーを使用し、まずはボディ塗装から進めます。ベースとなるホワイトはGX1クールホワイトを使用し、マスキングで赤と青を塗り分けます。赤い部分は#3レッド#4イエローを少量追加した物。青い部分は#80コバルトブルーで塗装しています。その後各所にデカールを貼り付けて、GX100スーパークリアーⅢでトップコートして仕上げます。今回の作例の様に、塗り分けやデカールの多いキットを仕上げる場合は、数回に分けてクリアー塗装が必要となりますが、塗装する度に、こまめに研磨もしておくことも必要です。
 ヘッドライトのクリアーパーツはそのままだとプラの厚みが目立ってしまうため、パーツ断面をツヤ消し黒で筆塗りしておきます。手軽な作業ではありますが、ライト周辺が引き締まるので、とても効果的です。車体下面は見える範囲でしっかりと再現されています。分割も適切な設計で組み立てもスムーズに完了します。このあたりは実車写真等を参考にして、マニュアルに従って塗り分けておきます。内装ではシートベルトを別売りの物に交換し、コード類を追加して、精密感を高めています。

ニッサン スカイライン GTS-R(R31)“ETC 1988”

ハセガワ 1/24スケール プラスチックキット

ニッサン スカイライン GTS-R(R31)“ETC 1988”

製作・文/竹内陽亮

ニッサン スカイラインGTS-R(R31)“ETC 1988”
●発売元/ハセガワ●3960円、発売中●1/24、約19.9cm●プラキット

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日産自動車(株)・ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル(株)商品化許諾済

竹内陽亮(タケウチヨウスケ)

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