HOME記事ガールズプラモLet’s「お散歩撮影」!! ガールズプラモと朝陽のエモい写真の撮り方伝授!【第2回 ソルト流 ガールズプラモ撮影術】

Let’s「お散歩撮影」!! ガールズプラモと朝陽のエモい写真の撮り方伝授!【第2回 ソルト流 ガールズプラモ撮影術】

2026.05.13

ソルト流 ガールズプラモ撮影術

ソルト連載2サムネイル

 昨今、ガールズプラモデル界隈でも、ぬい活やオモ写のような“撮って楽しむ文化”が広がりつつある。素組みから塗装済み、さらには布服を着せたものまで──モデラーたちが自ら手がけた「うちの子」の写真が、日々SNSに投稿されている光景を目にしたことがある人も多いだろう。
 しかし、いざ見よう見まねで撮ってみても、完成写真と変わらない“プラモデルらしさ”が残ってしまい、思うように魅力を引き出せない……そんな経験はないだろうか。
 本連載では、ガールズプラモに“息を吹き込む”写真表現を得意とするフォトグラファー・ソルト氏が、その撮影術を分かりやすく解説していく。
 第2回は「野外撮影」をテーマに、写真映えする朝焼けシーンでの撮影ポイントを紹介。
 ガールズプラモを“作る”だけで終わらせない、その先の楽しみ方へ踏み出してみよう。

(写真・文/ソルト)


第2回:「野外撮影」①
朝陽の宝石と、撮影者の感情

テーマ
野外撮影:朝

ソルト野外撮影「朝陽-ガンナー&ナイト」一緒1

 朝陽と少女たちの輝き 

 一日の始まりを告げる朝焼け。太陽が地平線に近く、魔法のような色彩の変化を見せるこの時間は「ゴールデンアワー」と呼ばれます。今回は、朝陽を見に行く2人の様子を捉えました。朝露と昇りゆく光を同時に収めることで、まるで散りばめられた宝石の上を走るような、幻想的な姿を写し出すことができます。
 朝焼けには、特別な期待感があります。ぜひその「ワクワクする感情」をシャッターに乗せてください。技術以上に、あなたの心の高揚感こそが写真に反映され、キャラクターに確かな体温を宿してくれます。

ロケ地の選定と準備

 今回は河川敷を選びました。高く遮るものが少ないため、光をダイレクトに捉えやすく非常におすすめです。ただし、朝の撮影は事前の準備が心の余裕に直結します。天気アプリ等で地域の日の出時間を調べ、設営時間を逆算して「1時間前到着」を目指しましょう。

補助としての三脚と物理対策

カメラと三脚

 薄暗い中での撮影となるため、手ブレを防いで構図をじっくり練るには三脚があると心強い補助になります。もし用意するなら、模型と同じ目線まで下げられる「ローアングル対応のもの」が便利です。 また、天気予報での風速確認も忘れずに。おおよそ風速3メートルを超えると自立が難しくなります。風が強い場合は、ひっつき虫やスタンドを活用して足元の固定を徹底しましょう。

便利な「ごみ袋」の活用

 撮影時に「ごみ袋」を用意して、その中にバッグや小物を入れれば、パーツの紛失防止と汚泥対策の一石二鳥。大切な機材や荷物を丸ごと守ってくれます。

撮影の心持ちと視点

 1つの視点に囚われず、彼女たちと一緒に楽しむつもりで動き回ってみましょう。

追いかける視点

ソルト野外撮影「朝陽-ガンナー&ナイト」一緒2
▲斜め後ろから撮ることで、楽しそうに走る2人を後ろから追いかけているような「楽しい空気」を演出できます

正面からの視点

ソルト野外撮影「朝陽-ガンナー&ナイト」一緒3
▲前面に回り込めば、こちらへ向かってくる強い疾走感や、物語の主役としての輝きが強調されます

 上手く撮ることは、いったん忘れてください。 自分がカメラを通して、「どんな空気を残したいか」だけを考える。 その想いが、あなただけの特別な1枚に繋がるはずです。

よくある失敗
光の強さと周囲への意識

ソルト野外撮影「朝陽-ランサー」NG真っ黒
▲光の強さによる黒潰れ

 マジックアワーの光は強力です。逆光はドラマチックですが、朝の光は一方向からが強すぎるため、そのままではキャラクターが黒潰れして表情が上手く映りません。 そんな時は、うちの子自身で太陽を隠すように「物理的に光を遮断」してみてください。表情を保ちつつ、輪郭に美しい光の線(リムライト)が入る、生きた気配を宿すことができます。

ソルト野外撮影「朝陽-ランサー」NG映り込み
▲没頭による背景の映り込み

 太陽を背に向け、撮ることに夢中になりすぎて自分の荷物が映り込んでしまったカットです。「良い瞬間」を前にすると視野が狭くなりがちですが、常にファインダーの隅々まで意識を向けましょう。

傾斜を味方につけるべし!

ソルト野外撮影「朝陽-ランサー」順光
▲多くの河川敷の歩道は傾斜がついていることが多いです。この傾斜の下側からローアングルで狙うことで、手前の雑草が自然に写り込み、奥行きのある表現が可能になります。自分の背中を太陽に向けたアングルで、光を順光気味に取り入れてみましょう

今回のポイント

1. 計画が生む心の余裕
 撮影1時間前の到着と風速チェックで、環境への備えを万全に。最初の失敗は次の成功への糧となります。焦らず、まずは環境コンディションをしっかり確認しましょう。

2.最適なロケーション
 遮蔽物が少なく、光をダイレクトに捉えられる「河川敷」が理想的です。海岸沿いや高層階のベランダなど、視界が開けた場所であれば同様の表現が可能です。

3.自然への物理的対策
 強風時のスタンド使用や、荷物を守る「ごみ袋」など、イレギュラーへの工夫を凝らしましょう。自然相手には予期せぬ出来事がつきものですが、必ず対策はあります。

4.「空気感」の優先
 技術的な完成度よりも、自分が心に留めたい「空気」を大切にしてください。上手に撮ろうと気負うのではなく、何を表現したいかという思いを優先することが、独自の作風(個性)を築きます。

 Photo data 

ソルト流写真撮影機材
カメラ:ニコン D750、レンズ:SP 90mm F/2.8 Di MACRO 1:1 VC USD、焦点距離:60mm、シャッタースピード:1/500s、絞り値:f/7.1、ISO:100
ソルト野外撮影「朝陽-ガンナー&ナイト」

使用キット
BUSTER DOLL ガンナーBUSTER DOLL ナイト

Coordinate
オール:株式会社アゾンインターナショナル

ソルト野外撮影「朝陽-ランサー」

使用キット
頭部:BULLET KNIGHTS ランサー
ボディ:皇巫 スサノヲ
手足:B1R-M シャーシキット スキンカラーB
膝下:創彩少女庭園 結城 まどか【桃桜高校・冬服】

Coordinate
アウター:うずら小屋(@uzura_goya
インナー&スカート:モチファク(@mochifac

 「お散歩撮影」のすすめ 

 朝の撮影のメリットは人が少ないこと。そして、時間が経つにつれて周囲が明るくなっていくため、マジックアワーから日中の撮影へスムーズに移行できる「撮り始めやすい」時間でもあります。
 完璧を求めて自分を追い詰めず、「うちの子とお散歩する気持ち」で、ぜひ皆さんもチャレンジしてみてください。粘り強く設定を微調整し、向き合い続けるその時間こそが、写真に確かな魂と、あなただけの穏やかな空気を吹き込んでくれます。

ソルト野外撮影「朝陽-ランサー」散歩

いつも見てくださる皆様、
刺激をくれるクリエイターの皆様、
本当にありがとうございます!


 いかがだっただろうか。今回紹介したポイントを意識しながら、ぜひ自分でもガールズプラモの撮影に挑戦してみてほしい。
 次回も引き続き「野外撮影」をテーマに、夕景から夜景の時間帯にフォーカスした、ガールズプラモ撮影のポイントを紹介していく。
ソルト氏が切り取る、“まるで息づくかのような1枚”の魅力とその撮影術をお楽しみに。



ソルト流 ガールズプラモ撮影術
毎月 第二、第四水曜日 更新!!

次回更新は
5月27日(水)予定



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© KOTOBUKIYA ©Masaki Apsy ©Toriwo Toriyama ©AZONE INTERNATIONAL

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