【サードインパクトを阻止するために】 加持リョウジのラストシーンをディオラマで切り取る
2021.07.29『シン・エヴァンゲリオン劇場版』で印象的だった加持リョウジの最期のシーンを、コトブキヤのエヴァプラキット第1弾の「要人輸送用ネルフ司令官専用垂直離着陸機」を使いディオラマ化。エヴァンゲリオン初号機が覚醒を始めるなか、単身サードインパクト阻止のために立ち向かう加持の姿を切り取っている。
今回はコトブキヤより発売されています『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』要人輸送用ネルフ指令官専用垂直離着陸機を使用して、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』に1カットのみ出てきた、サードインパクトを阻止するためにひとり垂直離着陸機に向う加持リョウジの最後のシーンを製作します。
■機体製作
サードインパクトの情景ですのでベースを作るため、まずは機体を仮組みし、ベースサイズやレイアウトを考えます。もちろん機体を組むことでより具体的な全体イメージを得る目的もあります。
キットはネルフの要人輸送用仕様となっていますが、今回製作する機体はロシア軍のヘリコプターに似た迷彩の入った機体であり、ネルフロゴやその上からスプレーで書かれた(?)手書きのWILLEの文字など、キットとの違いがあちこちに見受けられます。ここで重大なことに気が付きます。このシーンの機体…単座機でした。今回のキットは要人輸送用仕様で複座なのです(お墓参りでゲンドウを迎えに来た機体)。複座→単座はキャノピーまわりのラインも結構異なり難易度の高い工作ですが、捨てる神あれば拾う神あり。本キットにはキャノピーが2組付属しています(クリアー、クリアーオレンジ各1セット)。下部キャノピーを上下に使用することで、ざっくりと単座型のシルエットを再現する目途が立ちました。これは戦闘機タイプの単座型もぜひ発売してほしくなりますね。
■LED工作
新劇場版を改めて見直すと機体下部に2ヵ所と左右脚庫に灯りが認められました。機体下部は2点ありますが、赤いので下方衝突防止灯かな? GSIクレオスのLEDモジュールチップLED(赤)をふたつ内部に仕込みました。脚庫の膨らみにある灯りは航行灯かなあと思いましたが、動画を見ると左右ともに赤かったので、今回はそちらに従い左右とも赤で行きました。
■塗装
機体の迷彩は当該カットからも読み取れますが、全体は把握できず『:Q』にて墜落している機体の迷彩パターンを参考に塗装を進めることにしました。機体の改造もしているので、まずは全体にサーフェイサーエヴォブラックを塗装。迷彩はロシアのヘリ迷彩を参考に緑がかったグレーを調色し、ベースとして塗装。さらにそこにグリーンを追加した色で2色めの迷彩柄を書き込み、最後にツヤ消しブラックを混ぜて黒に近い緑を作り迷彩を完成させました。塗装が終わったらMr.ウェザリングカラーマルチブラックにてスミ入れ、拭き取りを行いました。
コトブキヤ
1/100スケール プラスチックキット
要人輸送用ネルフ司令官専用垂直離着陸機
YAGR-N101 使用
サードインパクト
ディオラマ製作・文/長徳佳崇
ⓒカラー ⓒカラー/Project Eva. ⓒカラー/EVA製作委員会
長徳佳崇(チョウトクヨシタカ)
スケールモデルのほかにガンプラなど、さまざまなジャンルをこなせるマルチモデラー。