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『ガンダム00』の「GNフラッグ」が初プラキット化! 細部のシャープ化でシルエットの鋭利さをより引き立てたキットレビュー!!

2025.12.22

SVMS-01X グラハム専用ユニオンフラッグカスタムII(GNフラッグ)【BANDAI SPIRITS 1/144】●こな 月刊ホビージャパン2026年1月号(11月25日発売)

こな製作「GNフラッグ」特撮

細部のシャープ化で鋭利なシルエットに

 『機動戦士ガンダム00』より、1st Seasonクライマックスに登場した「グラハム専用ユニオンフラッグカスタムII(GNフラッグ)」が、MG ガンダムヴァーチェ以来となる新規金型アイテムとしてラインナップ。本作TV放送開始から約18年、待望の初プラキット化を遂げた。キットは頭部ゴーグルの開閉や疑似太陽炉の移動など、本機ならではのギミックを再現した満足度の高い内容。こなによるキットレビュー作例は、各部をシャープ化することでより鋭利なシルエットを目指している。

こな製作「GNフラッグ」
▲フラッグにこだわるグラハム・エーカーの想いに答えてビリー・カタギリが開発した機体。本体の設計を無視して無理矢理疑似太陽炉を搭載しているため、機体バランスを大きく欠いている。脚のサブスラスターはディフェンスロッドの機能を持つ
こな製作「GNフラッグ」背面
▲背面に搭載された疑似太陽炉はGNビームサーベル使用時、左肩に移動される。疑似太陽炉とビームサーベルをつなぐケーブルはリード線で再現されている
こな製作「GNフラッグ」頭部アップ
こな製作「GNフラッグ」頭部ゴールドスライド

▲頭部ゴーグルが左右にスライドすることで内部のカメラが露出する

こな製作「GNフラッグ」頭部製作途中1
こな製作「GNフラッグ」頭部製作途中2

▲側頭部から伸びるトサカ、ゴーグルは面出し・エッジ出しを行ってシャープ化(右の写真が加工後)

こな製作「GNフラッグ」製作途中襟パーツ
▲襟パーツも頭部同様にシャープに加工している
こな製作「GNフラッグ」製作途中疑似太陽炉
▲疑似太陽炉の先端はプラ材を貼り足してシャープ化。基部の丸モールドはパーティングライン処理も兼ねていったん削り落とし、市販のリベットパーツを貼って復活させた
こな製作「GNフラッグ」製作途中肩アーマー1
こな製作「GNフラッグ」製作途中肩アーマー2

▲肩アーマーの白いパーツは底面から削り込んで面取り部をカット。頂点にプラ材を貼り足してシャープ化している

こな製作「GNフラッグ」製作途中肩アーマー後部
▲肩アーマー後部の肉抜きはスジ彫りでパネルラインモールドを入れたプラ板で塞いでいる
こな製作「GNフラッグ」製作途中ハンドパーツ
▲右平手はフラッグのイメージを損なわないように、少し丸みを残してシャープに整形した
こな製作「GNフラッグ」製作途中ヒザアーマー
こな製作「GNフラッグ」製作途中サブスラスター

▲ヒザアーマーおよびサブスラスター裏の肉抜きはエポパテで埋めている

こな製作「GNフラッグ」製作途中脚アップ
▲脚部は太モモ上部で1mm、スネで2mm延長
こな製作「GNフラッグ」製作途中ふくらはぎカバー
こな製作「GNフラッグ」製作途中足

▲ふくらはぎカバー、足甲のブレード前縁、かかとのフラッグ先端にプラ材を貼り足してシャープ化した

こな製作「GNフラッグ」素組み比較
▲キット素組み(左)との比較。各部シャープ化でシルエットにシャープさが増している。脚の延長も効果的にスタイルをよくしている
こな製作「GNフラッグ」疑似太陽炉アップ
▲疑似太陽炉の移動
こな製作「GNフラッグ」疑似太陽炉移動途中
▲背中の中心部を基点にユニットを左にスイングさせて左肩後ろに疑似太陽炉を接続
こな製作「GNフラッグ」疑似太陽炉移動
▲アームだけ元の位置に戻せば完了となる
こな製作「GNフラッグ」ポージング例
▲肩関節は引き出すことで上下前後にスイング可能となり、力の入ったポージングが可能
こな製作「GNフラッグ」ビーム刃とプロヴィデンスガンダム付属のビーム刃
▲キットにはクリアーレッド成型のビーム刃が付属するが、作例はより迫力を増すために1/100 プロヴィデンスガンダムのものを流用した
こな製作「GNフラッグ」ポージング例2
こな製作「GNフラッグ」リニアライフルとプラズマソード
こな製作「GNフラッグ」プラズマソードグリップ収納

▲キットにはリニアライフル、プラズマソードも付属。プラズマソードはグリップを前腕に収納可能

こな製作「GNフラッグ」ポージング例3

 「会いたかった、会いたかったぞGNフラッグ!」ということで、待望の発売となったHG GNフラッグの作例を担当させていただきました。放送当時、その圧倒的なかっこよさに心奪われた私がこうして作例を担当することになるとは……。獅子座の私でもセンチメンタリズムな運命を感じずにはいられませんね。キットはフラッグらしく少なめの部品数で構成されていてとても組みやすい印象です。全体的に劇中寄りのマッシブな体型でしたが、やはりフラッグらしいシャープさが欲しいところです。読者の視線を釘付けにすべく、製作開始です。
■上半身
 頭部ゴーグルを薄く削り込むことで小顔に見せています。襟全体、肩や胸の白パーツを薄く削り込み頂点にプラ材を貼り足してエッジを立たせています。これで上半身の窮屈さが改善され、襟と肩の干渉も多少軽減されます。肩の白パーツは底面から削り込んで面取りをカットすることで小型化。手甲パーツが1個余剰となるので、ADハンドVer.Kenと組み合わせて右握り拳を追加しました。
■下半身
 太モモで1mm、スネで2mm延長しています。上半身のシャープ化と合わせて、フラッグらしいスタイルになりました。太モモ前縁、ふくらはぎカバー、つま先、かかとなど、エッジが緩く感じた箇所をしっかり立たせています。
■塗装など
黒1=ジャーマングレー/ドゥンケルグラウ
黒2=インナーブラック
オレンジ=ビビッドオレンジ
白=ニュートラルグレーI
グレー=ブルーフォグホワイト
 マスキングでの塗り分けもさほど多くはないので、塗装派の方も作りやすいかと思います。劇中では発光していたような頭部ゴーグルのラインの塗り分けが個人的に気に入っています。先に白+ビビッドオレンジ(少量)を全体に塗り、ラインにあたる位置をマスキングしてから再度ビビッドオレンジを塗装しています。マスキングテープはウェーブのディテールパンチで切り出しました。
■最後に
 この機体に深い怨念のような思い入れがあるモデラーさんは多いはず。その怨念を晴らすために、この作例が少しでも参考になれば幸いです。ちなみに、当時中学生だった私はGNフラッグを再現しようとオーバーフラッグにエポパテを盛ってみたりしました。盛ってみたはいいものの、どう整形していけばいいかわからず断念……。HGキットが発売されたので、あのオーバーフラッグはこれからも実家で眠り続けることになりそうです(笑)。

こな製作「GNフラッグ」

BANDAI SPIRITS 1/144スケール プラスチックキット “ハイグレード”

SVMS-01X グラハム専用ユニオンフラッグカスタムII(GNフラッグ)

製作・文/こな

HG グラハム専用ユニオンフラッグカスタムII(GNフラッグ)
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン●2200円、受注終了●1/144、約12cm●プラキット●プレミアムバンダイ販売アイテム


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Ⓒ創通・サンライズ

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