【着色も可能】水性塗料「ファレホ」の“パテ”を知ってる?水溶性の「ファレホ プラスチックパテ」を実際に使ってみよう【月刊工具】
2025.10.17
月刊工具 模型の入り口はいつの時代も工具から。 月刊ホビージャパン2025年11月号(9月25日発売)
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さまざまな活用法を試してみよう!
活用①:幅広いキットの“隙間埋め”に対応
▲接着したパーツとの間に少し隙間がある……というときも、このパテの出番。隙間にパテを詰めてから水を付けた筆で余分をはらっていきましょう。キレイに拭えるためパネルラインやリベット等のディテールを潰してしまうこともありません。航空機ならキャノピーと機首の隙間にも役立ちそうです
▲成型色に似せて調色した合わせ目消しも可能です。一段階濃い色とパテを調色してパテで埋めます。しっかり乾燥させるために1日程度おいて、ヤスリで整えればOK。作業は問題ないですがパテの白色が思いのほか強く、成型色に似せるのにコツがいるかもしれません
活用②:テクスチャ作りに活かそう
▲スケールモデルの表面に薄く塗りつけてから歯ブラシで叩いてテクスチャ付けをしてみます
▲そのまま乾燥させると、荒っぽい鋳造表現になりました
▲乾燥後は塗装ももちろんできます。ちょうどよいオリーブドラブで塗れば完成です
▲次にパテの白色がキレイなので波の表現に挑戦
▲まずは青を混ぜたパテで、青い波を盛り付け。塗布後に筆を用いて内側は伸ばし、外側は高めに表情をつけて波の流れを作ります
▲パテ表面が乾くくらい(30分位程度)乾燥させたら波頭に直接パテを盛り付けて、白波を表現します。こちらも塗布後に筆で少し触って表情を着けます
完成!!
▲テクスチャ表現2つが完成! 表現できるテクスチャに幅があり、パーツの形状や色に合わせて使用できる汎用性の高さがありますね
活用③:隙間埋め&仕上がりの滑らかさで布を表現!
▲表面がキレイに硬化することを利用すれば、そのまま布地を表現できそうです。ということで砲の可動部をカバーする布地を作るために、まず砲のパーツを用意しました
▲布地を表現したいところにパテを盛り付けます。ヒケることも利用したいので、ちょっとダボつかせたような凹凸を作ります
▲乾燥時にヒケて元の形状に合わせて布が張ったり垂れたりしているような感じになりました。あとは端だけ整えてウォッシングをするだけで布っぽく仕上がります
▲布表現を施した砲が完成です!
まとめ
率直に言えば使用感はかなりラッカーパテに近いと感じます。少しヒケやすいため薄く重ねていくことが良さそうなこと、乾燥をしっかり待つことが留意点としてありますが、臭いがないこと、水で落とせることの利点が大きいアイテムです。隙間をピンポイントで埋める能力(余分を水で拭える性質)は非常に高く、このために一本持っていても損はないと思えます。さらに着色可能の性質も含めてファレホのパテらしいオンリーワンの力が、あなたのモデリングの助けになるでしょう。
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