水性塗料「アクリジョン」に“ガンダムカラー”登場!「ガンダムアッセンブルカラー」でガンプラは塗れるのか? 塗装実践とともにご紹介【月刊工具】
2025.08.08
月刊工具 模型の入り口はいつの時代も工具から。 月刊ホビージャパン2025年9月号(7月25日発売)
水性塗料「アクリジョン」に“ガンダム”の色が登場!
アクリジョン、水性ホビーカラー、Mr.カラーと定番塗料を展開するGSIクレオスから、新たな塗料シリーズ「ガンダムアッセンブルカラー」が登場。ミニチュアサイズのガンプラ「ガンダムアッセンブル」の塗装に向けて作られた塗料で、トリコロールだけでなくシャアの色やザクの色などガンダムでおなじみの良い色がラインナップされています。ミニチュア向き&筆塗り用という製品ではありますが、そのポテンシャルがどこまであるのか、通常のガンプラを塗れるのかというところも含めて、このガンダムアッセンブルカラーの実力を確かめてみましょう。
解説/けんたろう、月刊工具スタッフ
Q.「ガンダムアッセンブルカラー」ってなに?
A.水性塗料「アクリジョン」の“ガンダムカラー”です
「ガンダムアッセンブルカラー」はGSIクレオスの発売する塗料の中では水性塗料「アクリジョン」に属し、「アクリジョン ベースカラー」を元に開発された塗料になります。筆塗りに最適な濃度調整で隠蔽力も高く、乾燥後はツヤ消しになります。本シリーズでは基本の「ベースカラー」のほか、スミ入れ等に使用できる「シェイドカラー」の2種がラインナップされています。
ガンダムアッセンブルカラー
●発売元/GSIクレオス●各385円、発売中●各10ml
▲性質自体は「アクリジョン」、「ベースカラー」と同じく水性塗料であり、水で希釈や洗浄を行うことができます。もちろんこれらとの混色も可能です
▲これまでの「アクリジョン」サポートアイテムも同様に使用でき「ガンダムアッセンブルカラー」でも重宝するので用意しておくといいでしょう
基本性能をチェック!
▲塗料を開けたらまずは金属棒などでよく撹拌しましょう。保管していると顔料が底に沈み、想定の性能を出せなくなります。また塗料ビン内の塗料を乾燥させないように塗料皿に出して使用しましょう
▲基本そのままの濃度で塗れますが、濃度調整するときは、うすめ液を使いましょう。少量で効果があるので、少しずつ滴下して調整するといいでしょう
▲これで塗料の準備はOK。筆で取って塗っていきますがその前に、筆先を水で整えておきましょう、筆先の空気が抜け、塗布時の気泡の発生を防いでくれます
▲ホワイトを黒いスプーンに塗布してみます。色を乗せると白が濃く隠蔽力が高いことがわかります。塗り拡げるとさすがに下地の黒は見えてきますが、充分でしょう
▲アクリジョン系塗料のポイントは、1回目は薄くとも塗料で表面を覆うように塗布することです。下地色が目立ったり、発色にムラがあっても気にせずいきましょう
▲15分乾燥させて、2回目を塗布します。仕上がりがツヤ消しなので、塗布時のツヤが消えれば、重ね塗りが可能になります。かなりの隠蔽力で、ホワイトは2回でしっかりと白く発色します
“隠蔽力が高い”からこそ重ね塗りが輝きます
▲イエローは塗料の中では隠蔽力が低くなる傾向があり、さすがにこの塗料でも黒下地ではかなり透けます。下地が白なら相応に黄色になりますが、こちらもまだ完全に発色はしません。ただ塗り重ねることでしっかりと黄色になっていくため、薄く重ねていくことを意識するといいでしょう。発色させたい気持ちから、多くの塗料を乗せたくなりますが、水性塗料は水分の蒸発が乾燥のキモなので、一度の塗布量が多いと表面だけ先に乾燥し、内部が乾燥しづらくなることがあります。落ち着いて、少しずつ重ねていきましょう
「シェイドカラー」の特性を知っておこう
▲ 「ベースカラー」とは別に「シェイドカラー」のブラックとブラウンの2色もラインナップ。サラサラとした薄さの塗料でウォッシングやスミ入れ用の塗料になります。ツヤっとしたプラ表面だとなかなか定着はしませんが、ディテールの溝や段差にはしっかりと流れ込みます。水性塗料のため取り扱いも簡単です。乾燥前であればある程度拭き取れますが溶剤系ではないためエナメル系塗料のようにキレイに溶かして拭き取ることはできないので注意。アッセンブルカラーのツヤ消し面にはうっすらと色が残るため、事前に試して特性を把握しておきましょう
※シェイドカラーは「アクリジョン」とは性質が異なる水性塗料となります
[次のページ] 「ガンダムアッセンブルカラー」でガンプラ製作!>
©創通・サンライズ