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AV-8A HARRIER USMC
AV-8A ハリアー 米海兵隊

2021.07.05

AV-8A ハリアー 米海兵隊【キネティック】 月刊ホビージャパン2021年8月号(6月24日発売)

アメリカ海兵隊が導入した革新のVTOL戦闘機

 1960年の初飛行後、約10年の長い開発を経たイギリス空軍のVTOL(垂直離着陸)戦闘機P.1127は、ついにハリアーGR.1として実用化された。共同開発に参加したアメリカも、GR.1とほぼ同一の機体を海軍海兵隊向けに「AV-8Aハリアー」として採用、1971年から部隊編成を開始している。最近は1/48スケールのF-104Jスターファイターなどで注目を集めているキネティックから、第一世代のハリアーシリーズとして英空軍型と米海兵隊型の2種類が一挙に発売。今回は米海兵隊をチョイス、航空史の一大エポックとなった革新のVTOL戦闘機をモデリング!

▲米海兵隊型のAV-8AではエンジンがロールスロイスF402-RR-401に変更、アヴィオニクスや兵装システムなどもアメリカ軍標準のものに変更されている
▲迷彩塗装は、英空軍で採用されていたNATO迷彩とまったく変わらない。キットには1977~82年の米海兵隊マーキング5種類がセットされている
▲1971年にアメリカ海軍海兵隊に導入されたAV-8Aハリアーは、すべてホーカーシドレー社にてイギリス空軍のハリアーGR.1とほぼ同じ仕様で製造された機体で、外観上の違いもほとんどない
▲胴体側面の推力偏向ノズルに加え、機体各部に姿勢制御用補助ノズルを配したデザインは、F-35BライトニングIIなど後のVTOL機に大きな影響を与えている
▲機首右側。左側に突き出した空中給油プローブは実機では着脱式。エアインテークは内部も再現、側面の補助エアインテークは開閉2種類のパーツが選択できる
▲兵装類は、主翼下にAIM-9Lサイドワインダー空対空ミサイルと120ガロン増槽を各2本ずつ、胴体下に30mm機関砲ポッド2基を装備できる
▲射出座席は2種類から選択、シートベルトはエッチングパーツ。計器盤やサイドコンソールはモールド仕上げ
▲胴体側面の4ヵ所のノズルは左右で連動するが今回は固定。前後の脚収納庫内部も詳細に再現されている
▲主翼上面。前端2ヵ所にある境界層板はエッチングパーツが用意されており、シャープな仕上がりとなる

■先祖返りで初期型ハリアーが登場
 キネティックよりリリースされた1/48 AV-8Aハリアーを製作します。同社のハリアーはシーハリアーFA.2およびFRS.1に始まり、複座型を経て先祖返りとでもいうのでしょうか?ようやくメインのGR.1/GR.3、そしてAV-8Aが発売となったわけです。
 この結果、キットには不要パーツが大量にあり、製作を進める上で少々煩雑になっています。初めに不要パーツを取り除いてから組み立てるのがよいのですが、説明書にパーツ番号の間違いも散見されるので、製作を進めるとともにパーツを選択していくようにしましょう。

■胴体の製作
 まずコクピットからです。パイロットシートは使用時期によって異なるようです。作例で選択した塗装例3は初期型にあたり、マーチンベイカーのほう(説明書のステップ1-B)を使用します。シートベルトは専用のエッチングパーツが付属。最近のキットでは珍しくメーターパネルのデカールが付属しないので、資料などを見ながら塗装で済ませました。できればサイドコンソールとともにデカールを付けてほしいものです。
 前後の脚庫も胴体内部に組み込みむので先に組み立てます。前後左右の排気ノズルを連動させるためのパーツも組み立てておきます。あまり強度がなくノズルパーツもきつめなので、決めた位置に固定しておくだけでもよいと思います。充分に調整して動くようにしたところで動かして遊ぶこともないでしょうから。ただし連動装置を省略してしまうと、ノズルの位置がばらばらになったりしておかしくなるので気を付けましょう。
 後部脚庫後ろのエアブレーキを先に取り付けるようになっていますが、以後の組み立ての邪魔になるので後で取り付けられるようにしておきます。これらを組み込んで左右の胴体を組みます。
 その後ノズルを取り付けるようになっていますが、塗装の邪魔になるのでノズルの塗装を済ませ本体塗装後に組みます。後部排気ノズル後方の耐熱板は、存在しないLランナーのL19、L20というパーツ番号になっていますが、それぞれN26、N25が正しいパーツです。インテーク内部のパーツに押し出しピン跡があるので、パテなどで埋めておきましょう。

■主翼の製作
 次に主翼の組み立てです。パーツが2つあるので間違えないように。上下翼の接着面(先端のほう)に不要な凸モールドがあり、そのままでは密着しないので、接着面をきれいにし隙間ができないようにします。
 主翼前縁の境界層板はエッチングパーツ製でシャープに仕上がります。適合も問題ありません。主翼側に動翼のヒンジを取り付ける穴がないので、位置に注意して取り付けましょう。
 垂直尾翼の組み立ては問題もありませんが、方向舵のパーツも2個あるので間違えないようにします。水平尾翼は取り付けが非常に不安定で、位置決めも非常に困難なので充分注意して接着します。下半角にも気を付けましょう。主翼と胴体の接着は塗装後でも大丈夫です。

■細部の製作
 脚部はほぼ問題なく組めるので、別途塗装まで済ませておきます。機首先端のパーツ右側のアクセスパネルに涙滴型バルジのモールドがないので、ストックパーツなどを利用して再現しておきます。
 翼下のパイロンには、箱絵と同じく120 US Gal.タンクとAIM-9を搭載。箱絵ではミサイルのレールがダークグリーンになっていますが、調べた結果ホワイトのほうがよいようです。各アンテナ類、脚部、翼端灯などのクリアーパーツを取り付ければ完成です。

■塗装およびマーキング
 マーキングは塗装例3としました。ラダーの塗装がよいアクセントになります。下塗りにガイアノーツのサーフェイサーエヴォ ブラックを使用。本体の塗装はすべてGSIクレオスのMr.カラーで、下面C325、上面C330とC331の迷彩です。
 ハリアーの迷彩境界は一部を除いてほとんどボケていないので、ハセガワの0.5mmのマスキングテープで塗り分けています。パネルラインや迷彩の境目にはほんの少し黒の下塗りを残しておき、ウェザリングカラーでウォッシングすることにより迷彩の境目が目立たなくなります。

■最後に
 組み立てには少々問題もありますが、完成すればまさにハリアーそのもの、よい感じに仕上がると思います。空中給油プローブも本家GR.1よりもAV-8Aの方が似合いますが、本家イギリスのGR.1かGR.3をまた作ってみたいと思います。

キネティック 1/48スケール プラスチックキット

AV-8A ハリアー 米海兵隊

製作・文/山田昌行

AV-8A ハリアー 米海兵隊
●発売元/キネティック、販売元/ビーバーコーポレーション●8690円、発売中●1/48、約29.0cm●プラキット

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山田昌行(ヤマダマサユキ)

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