レッドファイブ【グッドスマイルカンパニー】●仲井望 月刊ホビージャパン2025年5月号(3月25日発売)
■宿命の遺伝子
久しぶりのスクラッチじゃないキット作例は『銀河機攻隊 マジェスティックプリンス』より、MODEROID レッドファイブを製作しました。レッドファイブは9年前、劇場版公開に合わせてコトブキヤ版キットの作例を製作したことがありまして、今回はそのご縁もあってやらせていただきました!! キットはCGモデルの形状に近く、複雑なデザインを見事に立体化しています。関節の強度やパーツ分割もよく練られていて、フルバーストモードへの展開もスムーズに行うことができます。注意点としてはスナップフィットの軸受けがキツイので先にドリルやリューターで穴を広げる、またはピンを削るなどして調整しながら組み立てると白化や破損を防止できます。作例では全体的にパーツが中央に寄っている感じがするので、幅増ししてプロポーションの修正と谷裕司さんのデザイン画稿の要素を取り入れた形状変更およびディテールアップを行いました。ザンネンとは言わせない“RED FIVE”の勇姿を製作の参考にしていただけると嬉しいです。
■塗装
主にMr.カラー、ガイアカラーを使用。ほぼ設定に準じています。
赤=モンザレッド+ピュアホワイト+色ノ源イエロー
白=ピュアホワイト+ネイビーブルー+ミッドナイトブルー
黄=キアライエロー+ピュアホワイト+ミッドナイトブルー+色ノ源マゼンタ(少量)
青=インディブルー+ピュアホワイト+ウイノーブラック(少量)
茶=ニュートラルグレーⅣ+ピュアホワイト+パープル+色ノ源マゼンタ
グレー=ミッドナイトブルー+ネイビーブルー
レッドファイブ最大の難関である細部の塗り分けは、完成見本とCGモデルを参考にマスキングと筆塗りで根気強く対応しました。付属シールを型紙にしてマスキングテープを切ると少し楽ができます。面積の広い黒いダクト部分はタミヤエナメルのフラットブラックで筆塗りです。よく目を凝らしてみないとわからないほど細かいので見落としがあったらスミマセン(汗)。仕上げにフラットクリアー+スーパークリアーⅢで半光沢にツヤを整えて完成です。
当初は追加装備も製作予定でしたが、あえなく時間切れとなったので要望があれば挑戦したいですね。さて、当時は叶わなかったザンネン5揃い踏み…期待しています!!

グッドスマイルカンパニー プラスチックキット “MODEROID”
レッドファイブ
製作・文/仲井望
MODEROID レッドファイブ
●発売元/グッドスマイルカンパニー●7800円、発売中●約15cm●プラキット
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仲井望(ナカイノゾム)
本誌を代表するスクラッチモデラーのひとり。その造形テクニックは現在も進化を続けている。