塗装表現で質感の違いを表現する
エクスプラス1/8スケールプラスチックキットシリーズの最新作は、赤髪の女戦士「レッドソニア」。『英雄コナン』シリーズに登場するハイボリアという世界を舞台とした冒険譚で、レッドソニアの強く美しく、そして凛々しいその姿はまさに最強の女戦士の代表格といえる。キットはこれまで同様に、パーツの合わせ目が目立たない構造に、ぴたりとはまる組み心地、そして精密なディテールなど、シリーズスタンダードな仕上がり。作例はこれまでも本シリーズを手掛けてきた山田卓司が担当。肌、ビキニアーマー、布、皮革、蜘蛛など、巧みな塗装術で質感の違いを見事に表現している。

『英雄コナン』の世界観を基にしたコミックに登場する赤髪の女戦士「レッドソニア」。自分より強い男以外には決して心を許さないと誓う彼女は有名なソードマスターの下で鍛錬を重ねた一流の女戦士。大勢の敵やモンスターが相手でも怯むことなく立ち向かう強い精神と戦闘力を持っている。とのことなので、今回はサンタン肌の塗装にチャレンジしています。実在モデルではなくてコミック調のデザインなので女性の肌、アーマーや武器の金属感、グローブやブーツの皮革、マントの布地、倒された蜘蛛、髑髏、地面とさまざまな質感表現がキモになります。
このキットはこれまでのエクスプラスのプラモデル同様、各部が細かく分割されていますから、段差が出ないよう慎重に貼り合わせます。顔を含む本体、髪の毛、マント、手を含む槍や剣、ビキニアーマー、ブーツやグローブに付く紐、蜘蛛、ベース、タイトルプレート、とパーツ分割しておくと塗装がしやすいと思います。ビキニアーマーで隠れない部分、腕や脚の本体の合わせ目はきれいにならします。
今回の狙いは健康的なサンタン肌なので、オキサイドレッド、フレッシュ、オレンジを混色して塗装しました。ビキニアーマーの紐やグローブ、ブーツはマスキングしておきます。髪の毛は前髪(+後れ毛)のみ接着しないでおいて、他は貼り合わせ、合わせ目は処理します。赤毛なのでレッドで塗装しますが、上方から光の当たるハイライト部分はオレンジに振って塗装すると立体感が出ます。マントは布と思われるので、ミディアムグレーを下地にブラウンやブラック、ハルレッドなどの飛沫を飛ばしておきます(スプラッシュ塗装)。槍、剣、ビキニアーマーはグリーンスタッフのメッキシルバーで塗装しますので、下地をツヤありブラックで仕上げておきます。ブーツとグローブは皮製と思われるのでライトブラウンで塗装。Mr.ウェザリングカラーのグランドブラウンでトーン落とし&スミ入れしておきます。ブーツの甲部分が貼り合わせのものは見たことはないので、甲の部分のみ合わせ目は消しておきました。
蜘蛛はよく見かける(笑)イエローの模様が入っているので、先に黄色で塗装したあとに蜘蛛本体の黒を塗装しました。ベースは土色に、髑髏は汚れたホワイトで念入りに汚しておきます。タイトルプレートは名前通りにレッドにホワイトの縁どり、プレートのベースはブラックです。

エクスプラス 1/8スケール プラスチックキット
レッドソニア
ディオラマ製作・文/山田卓司
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