見る向きで輝きが変わる!! プロが【Mr.カラー ベルベットカラー】の使い方教えます。ノモケンが気になる最新マテリアルをレビュー!
2025.04.19
プロモデラー「ノモケン」が教えるマテリアルの使い方!! 【Mr.カラー ベルベットカラー/GSIクレオス】
プロモデラーノモケンがちょっと気になる試してみたいものを紹介するこのコーナー。今回取り上げるのはGSIクレオスから発売中の「Mr.カラー ベルベットカラー」。ベルベット生地のような輝きと質感を表現する塗料です。独特な仕上がりと塗装にあたっての注意点、活用シーンを広げる使い方も試してみました。
輝きが変化する「ベルベットカラー」
Mr.カラー ベルベットカラー(CV01、CV02、CV03)
●発売元/GSIクレオス●各660円、18ml、発売中
▲ 光を取り込むような落ち着きのある輝きとマットな質感が表現された各色。パーツ形状に“うねり”があると輝きの変化が現れやすく効果的です。塗料は粒子がみえるメタリックカラーで、エアブラシを使った吹きつけ塗装が推奨されます。下地色の影響を受けやすく下地色は黒が推奨ですが、あえて下地の色を別の色に変える使い方もできます(塗装サンプルは黒下地)
■各色の輝きを黒い下地でチェック!
▲ あらためて塗装面の様子をアップでみていきます。ベルベットレッドでは輝いているところから手前は赤味が強く、奥側はブラウン気味に見えています
▲ ベルベットブルー。フラットなブルーに見える面と、輝きの付近ではグリーン掛かっている様子が伺えます
▲ ベルベットグリーン。影の部分では場所によって赤味、青味ががって見える傾向で、色の違う輝きが混ざりあって表現されているのがよく分かります
■見る向きで色の見え方が変わる!
▲ 見る向きによって輝きが変わる様子の例。マント状パーツをベルベットブルーで塗装した「SDW HEROES レイフガンダムGP04」(BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部)です。特に頭部フード先端がわかりやすく、正面と斜め向きでは輝くエリアや色味が変化しています。見る角度によってシワも強調され、布地素材のような質感が高まります
■下地色による発色の違いも見てみよう
▲ 下地色の影響を見ていきます。それぞれ左から下地色ブラック、グレー、ホワイトに塗装したもの。輝きの濃淡が強く表れるのはブラック側で、ホワイト側の発色は鮮やかになる一方、輝きは控えめになっていきます
塗り方の注意
塗料する際の注意点についてまとめておきます。
▲ 塗料の粘度が高いので、エアブラシ塗装用に濃度を調整する際には、通常の塗料の場合よりも多めのうすめ液で薄めるよう指示されています。うすめ液は「Mr.うすめ液」「レベリングうすめ液」「ラピッドうすめ液」が使えます
▲ 充分に撹拌した塗料を別容器に移し、うすめ液をくわえてエアブラシでスムーズに吹ける濃度に調整します。濃さは試し吹きで判断するのがいいでしょう
▲ 黒スプーンに試し塗り中。この塗料は塗り重ねることで本来の発色をするようになります。薄く塗ったところがパープルで、より重ねたところがブルーになっています。パーツに塗る前にこうした特徴を試しておくといいでしょう
▲ 全体に薄く吹いた状態、ベースの黒にブルー~グリーンの輝きが重なっているのがわかります。一度に厚く塗らず、数回で発色させるように塗り重ねていきます
▲ 左から「Mr.うすめ液」「レベリングうすめ液」「ラピッドうすめ液」を使ったサンプル。「ラピッドうすめ液」は乾きが早く、粒子が流れにくいためか発色が良いようにみえます。乾燥待ちの時間も少なくすむので、今回はこれを主に使っています
▲ 一度に厚く塗ると、乾燥した塗膜がワレることがあります。この例ではくぼみに厚めに溜まったところにヒビが入っています
▲ 塗り重ねて発色させる塗料では、パーツ毎の色が違ってしまいやすいので、隣り合うパーツは並べて一度に塗るなど工夫しましょう
■クリアーを重ねて吹いた(塗った)らどうなる?
▲ 表面にクリアー塗装を重ねたらどうなるでしょう? 右がクリアー塗装をしたもので、テカリが現れ、粒子感も強めな印象に変化しています。クリアー層があることでベルベットカラーの落ち着いた輝きとは変わってしまいます
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