6つのマシンがメカンダークロス!
TVアニメ『合身戦隊メカンダーロボ』(1977)に登場したメカンダーマックスとトライマックス。2024年年末より、韓国・アカデミー社が製造したプラキットが日本国内でも流通を開始、店頭で見かけた方もいるだろう。セットで発売された2大マシンは、それぞれ3機のミニマシンに分離・合体可能。接着剤不要で組み立てられ、複数の成型色で設定のカラーリングをバッチリ再現という、ファン待望の決定版キットをレビューする。
『合身戦隊メカンダーロボ』とは?
和光プロダクション(現ワコープロ)制作のロボットアニメ。全35話。オリオン星系ガニメデから襲来した「コンギスター軍団」と戦う主人公、ジミー・オリオンらの活躍を描く。第1話の時点で地球の95%がコンギスター軍団に占領されている絶望的な状況、地球防衛の要・メカンダーロボの原子炉目掛けて放たれる恐怖のオメガミサイル、初代メカンダーロボの壮絶な散華などのハードな作風が高く評価されている。
MECHANDER MAX
TRY MAX
1977年(昭和52年)、日本中が王選手のホームラン世界新記録更新に期待を寄せるなか、『合身戦隊メカンダーロボ』が放送されました。木曜19時台(関東エリア)の時間帯で、そうなのです。プロ野球中継と重なっていたため自分も当時の記憶が途切れ途切れ…。ですが物語はかなりハード。地球征服目前のコンギスター軍団に決死の抵抗を試みるメカンダーロボという、今見ても血湧き肉躍る展開で隠れた名作と言えます。
さて、キットのメカンダーマックスはメカンダー1、2、3。トライマックスはトライカー1、2、3に分離します。繊細なスジ彫りが施され、プロポーションも上出来。今回は塗装しやすいように後ハメ加工と、少しだけディテールアップをしました。
■メカンダーマックス
各機に存在する着陸脚の後ハメが少しネック。主脚が本体パーツにはさみ込まれるかたちなので、塗装の便を考慮して磁石接続に変更しました。市販の3mm径ネオジム磁石を使い、機体側はふたつ、脚側にひとつを埋めて塗装後に取り付けできるようにしました。
後方のエンジンノズル部分があっさりしているのでウェーブ O・ボルトに置き換えています。メカンダー2の側面にある黒丸のディテールは、こちらもコトブキヤM.S.Gパーツに変更しています。
■トライマックス
こちらも後ハメ加工が中心です。トライカー1、3のタイヤはメカンダーマックスと同じ磁石接続に変更。トライカー1、2は各パーツのダボを切れば後ハメ加工ができるので簡単。トライカー2の側面にある翼も磁石接続に変更しました。トライカー3は操縦席部分の回転軸に1mm径真鍮線を仕込んで後ハメ加工としました。あとは各パーツ同士の合わせ目を丁寧に消していきます。
■カラーレシピ
赤=GX202番 GXメタルレッド下地、GX121番 GXクリアルージュ
白=LG1番 GGXホワイト+LG2番 GGXブラック少量
青=322番 フタロシアニンブルー+色ノ源 シアン少量+色ノ源 マゼンタ少量
黄=GX4番 キアライエロー
オレンジ=58番 黄橙色
グレー=UG15番 ガンダムカラーMSファントムグレー
スラスター=214番 メタルカラーアイアン
キャノピー=GX103番 GXディープクリアブルー
仕上げはガイアカラーEx-クリアー半光沢で完成です。


アカデミー ノンスケール プラスチックキット
合身戦隊メカンダーロボ メカンダーマックス&トライマックス
製作・文/不破優
合身戦隊メカンダーロボ メカンダーマックス&トライマックス
●発売元/アカデミー、販売元/インターアライド●8580円、発売中●約18cm(メ)、約16cm(ト)●プラキット
ⓒ株式会社ワコープロ
不破優(フワユウ)
端正なデカールワークとパステル調塗装に情熱を注ぐモデラー。ガンプラでは宇宙世紀もののMSが三度の飯より好き。