HOME記事キャラクターモデルいよいよ日本で流通開始したメカンダーマックス&トライマックス! 分離・合体可能な2大マシンの決定版キットレビュー作例【合神戦隊メカンダーロボ】

いよいよ日本で流通開始したメカンダーマックス&トライマックス! 分離・合体可能な2大マシンの決定版キットレビュー作例【合神戦隊メカンダーロボ】

2025.04.19

合身戦隊メカンダーロボ メカンダーマックス&トライマックス【アカデミー】 月刊ホビージャパン2025年5月号(3月25日発売)

6つのマシンがメカンダークロス!

 TVアニメ『合身戦隊メカンダーロボ』(1977)に登場したメカンダーマックスとトライマックス。2024年年末より、韓国・アカデミー社が製造したプラキットが日本国内でも流通を開始、店頭で見かけた方もいるだろう。セットで発売された2大マシンは、それぞれ3機のミニマシンに分離・合体可能。接着剤不要で組み立てられ、複数の成型色で設定のカラーリングをバッチリ再現という、ファン待望の決定版キットをレビューする。

『合身戦隊メカンダーロボ』とは?

 和光プロダクション(現ワコープロ)制作のロボットアニメ。全35話。オリオン星系ガニメデから襲来した「コンギスター軍団」と戦う主人公、ジミー・オリオンらの活躍を描く。第1話の時点で地球の95%がコンギスター軍団に占領されている絶望的な状況、地球防衛の要・メカンダーロボの原子炉目掛けて放たれる恐怖のオメガミサイル、初代メカンダーロボの壮絶な散華などのハードな作風が高く評価されている。

▲メカンダー1、メカンダー2、メカンダー3の3機の戦闘機が合体した姿。マッハ5で飛翔し、空中合体魚雷「ブルサンダー」で武装する。メカンダーロボの背に「メカンダークロス」することで、メカンダーロボの原子炉を起動させる役割を担う
▲メカンダーマックスは、写真左からメカンダー3、メカンダー1、メカンダー2の3機に差し替えなしで分離可能。各機に彫刻されたキット独自のメカモールドも精密感に一役買っている
▲トライカー1、トライカー2、トライカー3ら3台のレーシングカーが合体。メカンダーマックス使用不可の緊急事態に備えて開発された。メカンダーロボと合体するほか、地上魚雷「シェパード」と、メカンダーロボを無線操縦できる新機能を搭載している
▲トライマックスは、写真左からトライカー2、トライカー1、トライカー3に分離する。操縦席のキャノピーやライトなどはクリアーパーツで成型されており、組み立てるだけで美しい出来映え

 MECHANDER MAX

▲ジミーの愛機、メカンダー1。キャノピー後方の白いラインも別パーツで成型されているという、アカデミーのこだわりが光る1体
▲ニヒルな矢島小次郎が乗り込むメカンダー2。メカンダーマックスの後部を構成する。キットは合体時に機首部が引っ込む劇中描写が再現可能
▲メカンダー3は冷静沈着な敷島竜介のマシン。エンジン部サイドの主翼ブロックが前方にスライドし、メカンダーマックスの下部に合体する
▲作例では各機のキャノピーにGXディープクリアブルーを上掛けして色味を濃くしている
▲メカンダー1が放つ小型ミサイル、スカイドンキー(写真左側)、メカンダーマックス時の武器・ブルサンダー(写真右側)がオマケで付属。作例は合わせ目を消して塗装しただけだが、非常に小気味よい出来

▲各機の着陸脚はすべてはさみ込み構造のため、塗り分け時のネックとなる。作例では可動軸のダボを切除し、3mm径ネオジム磁石を埋め込むことで塗装後に取り付けできるように変更。本体が軽いので磁石接続でも問題なく自立する

▲後方にはメカンダー2、3のエンジンノズルが集中配置されており迫力充分
▲飛行機の上に飛行機が重なるという特異な形状を忠実に再現。すべての着陸脚が差し替え無しで収納できるので、フライトポジションでも飾れるのがうれしい
▲メカンダー1のボディ左右にあるエンジンノズルはウェーブ O・ボルトに置き換えてディテールアップ

▲メカンダー1と3、着陸脚の磁石接続の様子。目立つヒケは丁寧に磨いたあと、モールドを彫り直している

▲メカンダー2の中央エンジン部側面の丸ディテールは、コトブキヤM.S.Gパーツを貼り付けて立体的にディテールアップ

▲トライカー2のボディと操縦席をつなぐ合体用可動軸は強度がやや不安だったので、1mm径真鍮線を仕込んで強度確保兼後ハメ加工

 TRY MAX

▲第15話で登場したもうひとつのジミーの愛機、トライカー1。トライマックス時はホディ左右が外側にスライドする
▲小次郎に託されたトライカー2。合体時は操縦席ブロックが跳ね上がり、ボディ後方に移動するという、6機中でもっとも激しい変形を行う
▲竜介が乗るトライカー3は全マシンの中でもっとも小ぶり。合体時はトライカー1の後方に勢いよくドッキングする

▲トライカー1の左右のフロント部には地上魚雷シェパードが存在。発射できないが犬のような弾頭部形状が忠実に再現されている

▲トライマックス時の裏面には12個ものホイールがひしめいている
▲エキゾーストパイプや推進器の主張が強めなバックショット
▲近未来的かつ派手な意匠がひしめくトライマックス。組み立てるだけで放送当時のスーパーカーブームの熱狂が甦ること請け合い

 1977年(昭和52年)、日本中が王選手のホームラン世界新記録更新に期待を寄せるなか、『合身戦隊メカンダーロボ』が放送されました。木曜19時台(関東エリア)の時間帯で、そうなのです。プロ野球中継と重なっていたため自分も当時の記憶が途切れ途切れ…。ですが物語はかなりハード。地球征服目前のコンギスター軍団に決死の抵抗を試みるメカンダーロボという、今見ても血湧き肉躍る展開で隠れた名作と言えます。
 さて、キットのメカンダーマックスはメカンダー1、2、3。トライマックスはトライカー1、2、3に分離します。繊細なスジ彫りが施され、プロポーションも上出来。今回は塗装しやすいように後ハメ加工と、少しだけディテールアップをしました。

■メカンダーマックス
 各機に存在する着陸脚の後ハメが少しネック。主脚が本体パーツにはさみ込まれるかたちなので、塗装の便を考慮して磁石接続に変更しました。市販の3mm径ネオジム磁石を使い、機体側はふたつ、脚側にひとつを埋めて塗装後に取り付けできるようにしました。
 後方のエンジンノズル部分があっさりしているのでウェーブ O・ボルトに置き換えています。メカンダー2の側面にある黒丸のディテールは、こちらもコトブキヤM.S.Gパーツに変更しています。

■トライマックス
 こちらも後ハメ加工が中心です。トライカー1、3のタイヤはメカンダーマックスと同じ磁石接続に変更。トライカー1、2は各パーツのダボを切れば後ハメ加工ができるので簡単。トライカー2の側面にある翼も磁石接続に変更しました。トライカー3は操縦席部分の回転軸に1mm径真鍮線を仕込んで後ハメ加工としました。あとは各パーツ同士の合わせ目を丁寧に消していきます。

■カラーレシピ
赤=GX202番 GXメタルレッド下地、GX121番 GXクリアルージュ
白=LG1番 GGXホワイト+LG2番 GGXブラック少量
青=322番 フタロシアニンブルー+色ノ源 シアン少量+色ノ源 マゼンタ少量
黄=GX4番 キアライエロー
オレンジ=58番 黄橙色
グレー=UG15番 ガンダムカラーMSファントムグレー
スラスター=214番 メタルカラーアイアン
キャノピー=GX103番 GXディープクリアブルー
 仕上げはガイアカラーEx-クリアー半光沢で完成です。

アカデミー ノンスケール プラスチックキット

合身戦隊メカンダーロボ メカンダーマックス&トライマックス

製作・文/不破優

合身戦隊メカンダーロボ メカンダーマックス&トライマックス
●発売元/アカデミー、販売元/インターアライド●8580円、発売中●約18cm(メ)、約16cm(ト)●プラキット

ⓒ株式会社ワコープロ

この記事が気に入ったらシェアしてください!

不破優(フワユウ)

オススメの書籍

PAGE TOP
メニュー