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フランス陸軍 FCM36 軽戦車

2021.04.22

フランス陸軍 FCM36 軽戦車【ICM 1/35】 月刊ホビージャパン2021年5月号(3月25日発売)

FCM 36 French Light Tank

 魅力的なスペックながら、コストをはじめとしたさまざまな問題により、わずか100両あまりの生産数で姿を消したフランス陸軍の軽戦車FCM36。マイナー車両ということもあり、長らくキット化にも恵まれなかったが、このたびICMからついにインジェクションキットが発売された。そこで、今回は本車両のキット化を心待ちにしていたというAFVモデラーのひとり、青木周太郎がキットレビュー。手のひらサイズの軽戦車ならではの、ミニディオラマとともにお楽しみいただこう。

▲戦車一両では寂しいということで、ディオラマベースも製作。ベースサイズは縦約15cm×横約20cm×高さ約20cm。車両自体が小さいので、ディオラマ自体もコンパクトにまとめられている
▲犬を抱き上げる戦車兵は、ADVアズムットのレジンフィギュアを使用
▲鮮やかな黄色が目を惹く給油スタンドはミニアート製。ディオラマのワンポイントとして効果的に使用されている
▲溶接による傾斜装甲を採用したピラミッド型のフォルムは1930年代としては先進的。今回の作例では、ほぼキットのまま組み上げているが、砲塔周りの手すりのみ、真鍮線に交換した
▲砲塔から身を乗り出している兵士は同じくフランスの軽戦車であるタミヤのR35の戦車兵を使用
▲履帯は手軽なベルト式。作例では起動輪と誘導輪の間が浮かないように瞬間接着剤で固定している

■まえがき
 今回のキットレビューは、ICMより発売された、フランス軽戦車FCM36を製作してみました。
 レジン(アズムットetc)のキットとしては、発売されていたものの、インジェクションのプラキットとしては、初のキット化であり心待ちにしていた方もいらっしゃったと思います。
 キットは部品点数もそれほど多くなく、簡素的にまとめられており、履帯もベルト式のため、週末にサラッと組んで楽しめるキットだと思いました。
■製作のポイント
 キットは前記の通り、細部も良くまとまっており、スラスラ組み上げることが出来ました。履帯もいずれ、他社より分割式の繊細な物が発表されるかもれませんが、サイドスカートでほぼ見えなくなってしまうので、そのままでも充分に感じました。ただ、ベルト式のために起動輪、誘導輪部分がどうしても浮き上がってしまうので、瞬間接着剤で固定して安定した状態にしました。
 また、車体上部とサイドスカートに隙間が生じやすいので、注意が必要です。
 OVM系の固定具はいじりだすと大変ですし、キット自体の再現度も悪くないのでそのままです。
■塗装
 箱絵のイメージを再現したくて、塗装を行いました。
 ベース色はデザートイエロー、フラットイエローの混色で少し明るめに塗装を行い、迷彩はタミヤアクリル日本海軍コクピット色を筆塗り塗装しました。あえて水で少し薄めにといた物を、細筆で迷彩のあたりをつけて塗るのがポイントです。

ICM 1/35スケール プラスチックキット

フランス陸軍 FCM36 軽戦車

製作・文/青木周太郎

フランス陸軍 FCM36 軽戦車
●発売元/ICM、販売元/ハセガワ●5940円、発売中●1/35、約13cm●プラキット

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青木周太郎(アオキシュウタロウ)

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