HOME記事ガンダム「HG ブラックナイトスコードカルラ」ディテールアップ解説!シャープ化、彫り直し、隙間埋めなど、細かな工作の積み重ねで印象を引き締める【機動戦士ガンダムSEED FREEDOM】

「HG ブラックナイトスコードカルラ」ディテールアップ解説!シャープ化、彫り直し、隙間埋めなど、細かな工作の積み重ねで印象を引き締める【機動戦士ガンダムSEED FREEDOM】

2025.03.22

細かな工作の積み重ねで印象を精鍛に引き締める!/NOG-M2D1/ E ブラックナイトスコード カルラ【BANDAI SPIRITS 1/144】 ●えめす@ifrit 月刊ホビージャパン2025年4月号(2月25日発売)

千里の道も一歩から。細部を突き詰めて印象を整える

ブラックナイトスコードカルラのプラモデルのメイン画像

 キットと設定画や劇中作画などを比べた際、どことなくキットのほうにピシッと引き締まった印象が足りないように感じることはないだろうか。その要因として考えられることはいくつかあるが、多くの場合に当てはまるのは端々のエッジの丸みや断面の厚みといった、パーツごとのプラモデルっぽさであろう。ひとつひとつは目を凝らさないと気付かないような隙であっても、積み重なることで全体の印象に関わってくるのである。このディテールアップのお題は、こうした細かな隙とは具体的に何か、またそれらをどうディテールアップするかというもの。HG ブラックナイトスコードカルラを題材にして、えめす@ifritに全身に手を入れてもらった。キャラクターモデルに幅広く使える要素が多数の作例となっている。ぜひ製作時の着眼点の参考にしてもらいたい。


印象を引き締めるディテールアップのポイント

エッジ、突端部分のシャープ化

 ガンプラは安全基準などもあって、装甲などの端々はエッジを過剰に立てず、ある程度の丸みが付けられていることがたいへん多い。これらを鋭角にしていくことで、模型が全体にまとう雰囲気も鋭く精鍛になっていく。


スジ彫りの彫り直し

 全身のスジ彫りを一度彫り直すことも効果的。成型都合でどうしても浅くなってしまうスジ彫りもくっきりさせることができ、スミ入れが非常に映える。また段差部分の谷間をスジ彫りしておくと、段ごとに複数のパーツが組み合わさっているように見せることができ、巨大で複雑な構造物であることを自然と演出できる。


隙間、裏を塞ぐディテールの配置

 市販パーツや自作パーツを使い、ディテール密度が高い箇所を何ヵ所か設けてやることで、やはり精密感や巨大感の演出につながる。装甲の裏、肉抜き穴などの隙間、モールドが入っていない広い面など対象はさまざま。


MGSDウイングガンダムゼロEWのプラモデルの画像
▲ tauyo製作のMGSD ウイングガンダムゼロ EW(月刊ホビージャパン2025年2月号掲載)。アンテナ、アーマー、羽などの端をひたすらシャープ化し、全体の雰囲気を鋭く繊細なものにしている
ガンダム・エアリアルのプラモデルのアップ画像
▲ かいん(firstAge)製作のFULL MECHANICS ガンダム・エアリアル(月刊ホビージャパン2023年7月号掲載)。装甲の裏や広い面に自作ディテールパーツを配し、どの角度から見ても玩具っぽさを感じさせない

BEFORE

HGブラックナイトスコードカルラのプラモデルの加工前の画像1

AFTER

HGブラックナイトスコードカルラのプラモデルの加工後の画像1

各部銃口の金属パーツ化

プラモデルの銃口部分の金属パーツ化の画像1
プラモデルの銃口部分の金属パーツ化の画像2
プラモデルの銃口部分の金属パーツ化の画像3

▲銃口部は実物の大きさ(HGガンプラなら144倍)を考えると、なるべく薄く、真円であることが理想的。くりぬいて金属パーツに置き換えることで、簡単かつ高精度にディテールアップできる

先端部分を徹底して鋭角に

プラモデル先端パーツのシャープ化の画像1
プラモデル先端パーツのシャープ化の画像2
プラモデル先端パーツのシャープ化の画像3

▲ 鎧騎士のようなデザインのカルラは角が立った箇所が全身にある。これらを逐一、プラ材を貼ってから削り出す方法で鋭角にすることで、硬質で緊張感ある雰囲気をまとわせることができる

エングレービングのシャープ化

プラモデルのエングレービングのシャープ化の画像1
プラモデルのエングレービングのシャープ化の画像2
プラモデルのエングレービングのシャープ化の画像3

▲ エングレービングの各先端・エッジも鋭く立っているべきところ。装飾側と装甲側の両方を鋭く削り、荘厳なイメージを強めている

プラモデルのエングレービングのシャープ化の画像5
プラモデルのエングレービングのシャープ化の画像6

▲ エングレービングの各先端・エッジも鋭く立っているべきところ。装飾側と装甲側の両方を鋭く削り、荘厳なイメージを強めている

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えめす@ifrit(エメスイフリート)

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