『機動戦士Zガンダム』アナハイム・エレクトロニクス社開発のMSを一挙紹介! 旧ジオン系技術を吸収した先端の開発技術に注目
2025.02.16アナハイム・エレクトロニクス社
旧ジオン系技術を吸収し、先端のMS開発技術で盤石な体制を築く
グリプス戦役期において、エゥーゴのスポンサーとしてバックアップしたのがアナハイム・エレクトロニクス社である。月に拠点を置くアナハイム社は、一年戦争後に行き場を失った元ジオン公国軍の技術者や、月面のグラナダ工場などの生産施設の受け皿となり、U.C.0080年代にモビルスーツ開発企業として躍進した。
アナハイム社がエゥーゴのスポンサーとなった背景には、アースノイド至上主義を掲げるティターンズと、スペースノイドの代表的な企業として認識されていた同社が、微妙な関係にあったことが要因と考えられる(背景は明らかにされていないが、U.C.0083年に勃発したデラーズ紛争も影響を与えたとされる)。またジオン系技術者を吸収したことで、急速に高性能モビルスーツを開発できるようになったことは、ティターンズ側に警戒心を抱かせた。
その背景には、旧ジオン系技術者のアドバンテージがあっただけでなくクワトロ・バジーナがエゥーゴに参加したことで、間接的にアクシズの先端技術(ガンダリウムγなど)がアナハイム社にもたらされたことが大きい。事実、エゥーゴに同社が提供したリック・ディアスの完成度は同時代のMSのなかでは突出しており、連邦系技術者であるフランクリン・ビダンが深い関心を示すほどであった。
とはいえ、すべての技術において同社が突出していたわけではない。特にフレーム技術においては連邦系工廠の後塵を拝していたが、偶発的にガンダムMk-IIを3機入手したことによって、アナハイム社のムーバブル・フレーム技術は大きく発展。これまで断念していた可変MSの技術に影響を与え、新技術投入のトライアルである「Z計画」において、Zガンダムの開発に成功する。Zガンダムは、カミーユ・ビダンの搭乗によって、グリプス戦役を終結に導く中心的なモビルスーツとして活躍した。
エゥーゴがティターンズを壊滅させたあとは、政治的にも技術的にも優位性を強固なものとし、最終的にはこれまで連邦系工廠が一手に握っていた主力機開発をも受注。アナハイム社がU.C.100年代にまで長期にわたってMS開発企業として君臨していく基礎は、この時代に築かれたといえるだろう。
(解説/河合宏之)
アナハイム・エレクトロニクス社が開発したモビルスーツたち
●型式MSA
アナハイム・エレクトロニクス社開発を示すAナンバーが記されたMS群。マラサイはティターンズに譲渡されたことでRMS型式へ変更。
●型式MSN
M・ナガノ博士が開発に加わったMS群の型式ナンバー。グリプス戦役では百式が代表的。以降はデルタ系の形式として受け継がれていく。
●型式MSK
エゥーゴの支援組織、カラバのモビルスーツに使用される型式。エゥーゴの機体をベースに、地上用に改修した機体が中心。
●型式MSZ
アナハイム社の新鋭モビルスーツ開発計画「Z計画」の機体に付けられる型式ナンバー。
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