海洋堂ARTPLA「スレイプニール」塗装 part2!水性塗料「アクリルガッシュ」の特性を活かした塗装と緻密な仕上げ工程に注目【ターナーアクリル通信】
2025.02.14
ターナーアクリル通信 #12●村尾ゴジラ 月刊ホビージャパン2025年3月号(1月24日発売)
ターナーアクリル通信 #012
話題の塗料「アクリルガッシュ」について、塗り方からプラモへの使い方まで教えてくれるコーナー。アクリルガッシュのメーカー、ターナー色彩協力のもと、基本的な使い方と模型への活用方法をご紹介しましょう。
前回から続き、今回は海洋堂ARTPLA「スレイプニール」を完成させていきます。下地やテクスチャー感を出した状態の上から、細部の塗り分けやリタッチを中心にご紹介します。アクリルガッシュの隠蔽力の高さを充分に活かし、頭部や胸など細かなモールドが彫られた箇所を中心に、仕上げ工程を行いました。前回の大胆な筆遣いからうって変わって、精密な筆運びによる塗装技術にも注目してご覧ください。
\ 教えてくれる人 /
村尾ゴジラ
本誌では1980年代から活躍するベテランモデラー。怪獣や特撮メカなど現在も多くの作例を手掛ける
▲ 前回はジャパネスクカラーに含まれるテクスチャーを活用して鎧の表面を塗装。関節部分の金属色もアクセントになっている
▲ 頭部の目に下地としてジェットブラックで塗装。多少のはみ出しも乾燥後にアクリルガッシュで上塗りすれば調整できる
▲ 胸にある顔には、ウルトラマリンにごく少量のホワイトを入れたもので輪郭部分を塗装
▲ 角と各所のエングレービングにはゴールドオレンジ+ゴールドライトで縁取り
▲ 体表部分にはみ出してしまったゴールドはホワイトでリタッチすればOK。同様に全身のエングレービングを塗装していこう
▲ アレンジとして毛の部分は下地をコバルトブルーで塗装し、ホワイトをドライブラシで重ねて薄っすらと青みのあるものにした
▲ 最後の仕上げ。本体を霧吹きで濡らし、希釈したセピアをウォッシング。濡れているうちに筆で余分な塗料を吸い取ることでモールド部分にのみセピアが残って影色となる
塗装完了!
▲ 金属色を落ち着かせた色味でまとめている。希釈率の違いでベタ塗りのリタッチから、ウォッシングまで幅広い塗装が可能だ
ARTPLA スレイプニール
●発売元/海洋堂●9790円、発売中●約22cm●プラキット
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Ⓒ出渕裕/徳間書店