1/35 カングールのパッケージ作例、ファイナルフントセットを使用したディオラマをMAX渡辺&横山宏が仕上げる! フォトストーリーと作例の高精細スキャンも見逃すな!【Ma.K. in SF3D】
2025.02.17Ma.K. in SF3D Photo Story「カンガルーの悩み」
広大な砂漠へと繋がる複雑な地形のこの市街地はかつて傭兵軍の中規模工廠があった重要拠点だった。2886年2月20日、更新された戦闘用AIを搭載したキュスターを中心に編成されたシュトラール軍夜戦部隊が傭兵軍工廠および周辺施設に奇襲を仕掛け制圧に成功。前年の9月に失敗に終わった傭兵軍の大反撃作戦「オペレーションスーパーハンマー」後に新型兵器グラジエーターの生産を拡大していた傭兵軍にとって、同地域およびこの兵器工廠を失ったのはかなりの痛手だった。
シュトラール軍が制圧したこの市街地は現在カングールと呼ばれる有人型後方支援機が哨戒任務に就いている。かつて傭兵軍施設を防備していた敵兵力の壊滅後、キュスターやオスカルなどの無人兵器は別の重要拠点へ駆り出されていた。
クレーテの脚部を流用した大型の多目的装甲服カングールは当初、被弾した僚機の回収や捕獲した敵機の牽引回収などに使われたが、偵察や哨戒にも使用されるようになり急きょ旧式のPWM.43/bレーザーが取り付けられた。レーザーの威力は脆弱で自衛用の武装という気休め程度のものだった。無人兵器の開発・配備に重点を置くシュトラール軍は制圧した地域を防備するのに最新鋭機は不要と考えているのだろう。
「今日も敵は来なかった。いつまでこの戦争は続くんだろうな」
「そんなことを考えても何も始まらねえよ」
カングールに乗るふたりのパイロットは毎日同じような愚痴をこぼしている。
市街地から繋がる砂漠の辺境では、物々しい武器を備えたナッツロッカーと新型グローサーフントが今日もいつ来るかわからない敵の侵入に備えていた。

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