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【プラ板カットが可能】カッティングマシン「SDX1000」を活用したプラモ製作を解説!ヘキサギア「ブイトール」をスクラッチパーツでカスタマイズ!

2025.02.07

「ScanNCutDX SDX1000」を使った模型製作 “実践編” !

 プリンターやミシンでおなじみ、世界で活躍する日本のメーカー「ブラザー」。同社が展開するカッティングマシン「ScanNCutDX SDX1000」は紙や布といった素材をデータ通りに切ることができる、高性能マシンとなっています。このマシンがカット可能な素材には「プラ板」も含まれており、~0.3mmまでの厚さのプラ板をカットすることができます。
 以前の月刊工具記事でその性能をお見せいたしましたが、今回は実際にこのマシンを活用して模型を製作!マシンの活用例としてぜひご参考くださいね。

解説・製作/なりかね(月刊工具スタッフ)

ScanNCutDX SDX1000の画像

ScanNCutDX SDX1000

●発売元/ブラザー●オープン価格、発売中

商品ページはこちら


カッティングマシン「SDX1000」でできることを簡単に説明!

▲ 紙に描いた図形や写真などを直接スキャンしてカットデータの作成が可能。イラストや写真に写っているものをその形で切ることなどもできます。もちろん製図ソフトなどで製作したデータを読み込むことも可能なので、幅広いデータに対応しています

 ■プラ板のカットが可能!

SDX1000でディテールアップパーツを製作している画像 その1
SDX1000でディテールアップパーツを製作している画像 その2

▲「SDX1000」ではプラ板のカット(~0.3mm厚)が可能。難しい設定の必要はなく、プラ板をセッティングするだけでマシンが厚さや素材の硬さを判別して適切にカットしてくれます

 ■切り出したシート/プラ板を活かそう

SDX1000の基本機能の説明画像 その7
完成した積層スクラッチの武器パーツを装備させた画像

▲マスキングテープを切り出すことで塗装のサポートに、プラ板を切り出せば造形のサポートになります。同じ形を複数枚切り出すことも簡単なので繰り返しの塗装パターンの表現や、複数パーツの製作などにも役立ちます

マシン詳細はこちらの記事をチェック!

SDX1000のと轟雷の画像

\カッティングマシン「SDX1000」の性能を解説/

記事はこちら


\専用ソフト「CanvasWorkspace」を解説/

記事はこちら


模型製作を通してカッティングマシンを活用していく!

 コトブキヤの『ヘキサギア』シリーズから「ブイトール」をピックアップ! シリーズのキットパーツでカスタマイズできる同シリーズではありますが、今回はカッティングマシンを活用した“プラ板スクラッチ”で、オリジナルの武装・装甲パーツを製作してカスタマイズしていきます。

ヘキサギア ブイトール
●発売元/コトブキヤ
●8580円、発売中


Step.1 写真を元にデータ製作

▲ データ製作では、まずカッターマットの方眼の上などで対象を撮影しておきます。写真を図面製作ソフトに貼りつけ、データ上の10mm正方形と写真の方眼を合わせることで、図面製作のガイドにします。今回は真正面、横、上の3面で写真を撮り、三面図のイメージに製作をしていきます

■カットデータ製作

 今回のデータ製作には「Adobe Illustrator」を使用。こちらで保存できるSVGデータを専用アプリ「CanvasWorkspace」でカットデータとして使用することができます。

▲ イメージの図面を製作。胸部は装甲車の車体前面のような追加装甲をイメージしています。大きく分厚いブロック状の装甲にしたいと思います。写真にあわせて図面をつくったら、実際に使用する図面を抽出します

▲ 肩部の装甲は接続部のスペースを確保しつつ、可動に干渉しないような形状にしました。加えて盾も製作。今回は左腕と肩部の2つ分を製作します。データがあれば何度でも切り出せるので、手作業では少々やる気が出ない同形状のパーツ製作も気軽に挑戦できますね

 「Adobe Illustrator」上でのデータが完成したらSVGデータで保存。「CanvasWorkspace」で読み込んで実際に切り出していくデータを作成します。今回はB5判のプラ板を使用するので、切り出す枚数などを想定しつつ、B5判にあわせて切り出す形を配置していきます。ある程度は失敗してもよいように気持ち多めに配置しておくとよいでしょう。そうでなくともあとで複数回切り出せばよいので、この段階で難しく考えることもありません。

point.  精度を高くカットしたいときは「オーバーカット」するデータを作ってみよう

 鋭角な部分など小さく細かな箇所をカットする際、左の四角のようなデータでは刃が一筆書きに角で曲がってカットしていく。硬い材質のプラ板ということもあり、この刃が角を曲がる際にずれが起きやすくなる。そういったときは右のように図形データを複数の線に置き換える&オーバーカットの部分を作っておくことで切り出されるプラ板の精度を上げることができます。
 切り出しのズレが起きやすいなと思ったら試してみましょう。


Step.2 プラ板を切り出そう

▲ プラ板はタミヤ、ウェーブより0.3mm、0.5mmとラインナップされているのでそちらを用意するとよいでしょう(※0.5mm厚は非推奨で切り切れない場合があります)。今回は内容量の多いタミヤのプラ板(白)を使用します。そのままだとB4サイズは大きいので半分のB5サイズにカットして使います

▲ 専用シートにプラ板を貼りつけ、さらにマスキングテープでも固定してマシンでカットしていきます

▲ カットデータはUSBに保存してマシンに直接挿して読み込みます

▲ カットデータを読み込んだらカット設定を決めて準備完了です

Check Point カットモードを「高品質」にしておこう

 カット設定メニューの下部にある「カットモード」をデフォルトの「標準」から「高品質」にしておきましょう。こちらでもカットの精度を上げることができます。

▲ あとはカットをスタート。待っていればこの通り、0.3mm厚であればしっかりカットされているので簡単に取り外すことができます


© KOTOBUKIYA

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なりかね(月刊工具スタッフ)

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