【宇宙戦艦ヤマト メカニクス】第3回は「コスモハウンド」! 次元潜航機能を搭載したその性能とは?
2025.01.19宇宙戦艦ヤマト メカニクス
『宇宙戦艦ヤマト2199』から『ヤマトよ永遠に REBEL3199』までのリブート版『宇宙戦艦ヤマト』シリーズに登場する戦艦などのメカニックを解説する新連載。第3回は第二章「赤日の出撃」での活躍も記憶に新しい試製次元潜航艇 コスモハウンド。ガミラスとの技術交流によって次元潜航機能を搭載した本機の性能に迫る。
解説/皆川ゆか
第3回:コスモハウンド
二連装パルスレーザー砲
全周型小口径パルスレーザー銃
コスモタービン
改型次元波動エンジン+ガ200式次元潜航装置
リニアスパイク型コスモエンジン
H-201級試製次元潜航艇初号艇は、通常の宇宙空間と亜空間を往還、航行可能な特殊艇として開発された。次元潜航技術はガミラスとの技術交流で供与されたものであり、コスモハウンドの名称はガミラス軍の次元潜航艦UX-01の作戦運用時のコードネーム「猟犬」に因む(「猟犬」はUX-01艦長ヴォルフ・フラーケン少佐の異名でもあった)。
船体後部の大型複合ノズルで航行するが、通常空間は次元波動エンジン、亜空間での推進にゲシュ=ヴァール機関を使用する。また、補機としてコスモタービン2基とリニアスパイク型コスモエンジン1基を持つ(次元波動エンジンと次元潜航装置は、リニアスパイク型コスモエンジンのユニット中央に配されている)。
次元境界面の突破と潜航には次元潜航艦同様、多次元位相バラストタンク(次元潜航装置)を使用する。多次元位相バラストタンクはデルタ翼型の安定翼内に装備された。安定翼は分離可能とされており、緊急時にはこれを強制排除することで通常空間へ浮上する。この際、本体尾部に設置された補機(リニアスパイク型コスモエンジン)を使用し、推進する。
本体と安定翼の分離構造はベースとなった船体が多目的輸送艇構想の下に開発を進められていたことによる。この構想は本体に様々なユニットを装着することで高い汎用性を持たせるというもので、2207年時には5式中型輸送艇としてさまざまなバリエーションが地球防衛軍各軍に配備されている。
次元潜航は1G程度の重力下であれば惑星表面でも可能である。このため、重力の影響で機関がグラビティダメージを被ったり、目的座標からずれた場所に出現してしまうといった問題の生じるワープよりも、運用性は高い(ただし、通常の次元潜航は亜空間深度の浅い部分を航行するため、ワープのような光年単位の距離的なショートカットはできない)。
この次元潜航機能の有用性は、2205年のイスカンダル事変におけるイスカンダルからの王族の救出において証明された。コスモハウンドはイスカンダル内部にあるサンクテル内で亜空間との往還を行ったのである。
イスカンダル事変後、コスモハウンドは試験艇として各種データを収集後、アスカ級補給母艦アスカの艦載艇とされた。試験段階での武装はなかったが、この時点で船体には5式中型輸送艇と同等の自衛用武装が設置された。2207年の『オペレーションDAD』発令後には、アスカがイカルス天文台のヤマトと合流した際、ヤマトへ移送され、第二格納庫に格納、支援船として運用されることとなった。
次元潜航可能なコスモハウンドであるが、発進はヤマトの後部左右舷側に設けられた発着口から行われる。これは、余剰次元の展開している至近での次元潜航が技術的に困難なためである。
波動エネルギーは余剰次元の持つ6次元の膜面の振動として定義されるが、この振動が次元境界面を「波立たせる」。亜空間への潜航は次元境界面が安定している必要があり、振動の激しい状態での潜航・浮上は船体・機体の消失といった事態につながる(ゲシュ=ヴァール機関開発時に頻発した事故の一因がこの点にあるとする説もある)。このため、コスモハウンドが第二格納庫内で次元潜航・浮上を行うことはできない。
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