HOME記事スケールモデル『Ground Solid ~蹂躙~』第二次世界大戦の幕開け「ポーランド電撃戦」超大型AFVディオラマ。青木周太郎が圧倒的物量で製作!

『Ground Solid ~蹂躙~』第二次世界大戦の幕開け「ポーランド電撃戦」超大型AFVディオラマ。青木周太郎が圧倒的物量で製作!

2025.01.22

Ground Solid~蹂躙~【タミヤ 1/35】●青木周太郎 月刊ホビージャパン2025年2月号(12月24日発売)

ドイツⅠ号戦車B型のディオラマのアップ画像13
▲ HORCHKfz 15はタミヤ、イタレリを使用し、DEFモデルのタイヤに変えたり、エデュアルドのエッチングでディテールを加えて製作してあります
ドイツⅠ号戦車B型のディオラマのアップ画像14
▲ 木は造花用のワイヤーを束ねて木の幹を製作、モデリングペーストを水に溶いた物を筆で塗り付けてそれらしく製作し、枝はグリーンスタッフワールド製のオランダドライフラワーを取り付けました。娘にも協力してもらい製作しました。パウダーは数社の物をブレンドして使用しています
ドイツⅠ号戦車B型のディオラマのアップ画像15
▲ 休憩して食事している兵士は、プライザー、タミヤ、ドラゴンのフィギュアを改造。フィールドキッチンはタミヤ製。馬は当初、馬具を作るのが面倒なので、胴体部分をリッチモデルの馬を複製して使用しましたが、モールドがだるいので、鉛板と金属線で結局作り直しました。食物は、リアリティーインザスケールや、バーリンデン、ミニアートヒストレックス等で演出
ドイツⅠ号戦車B型のディオラマのアップ画像16
▲ 風車はジャガーモデルのレジンキットを使用しました。今ではなかなか入手出来ないのが残念ですが完成度が高い製品です。背の丈が少し低く感じたので、2.5㎝くらい高さを変えて製作しました。木の質感は、デザートイエローとホワイトで下地塗装後、Mr.ウェザリングカラーとステインブラウンで塗装しました
ドイツⅠ号戦車B型のディオラマのアップ画像17
▲ 7TP単砲塔型、37㎜砲は、IBGモデルのキット。本誌掲載の過去作です。内部再現キットなので、廃棄車両にはうってつけとなりました。ほぼ素組みでこの完成度です。履帯はフリウルモデルのメタル製のものに交換
ドイツⅠ号戦車B型のディオラマのアップ画像18
▲ 食事の風景はタミヤ、ドラゴン、平野義高氏フィギュア等を組み合わせて製作。建物の窓、ポーランドの寒いほうだから、こんな大きな窓ではなかったかな? 枯れた葉や草は、グリーンスタッフワールド、SCATTER FOLIAGEや同社、所々にいる猫はパッションモデルズの、3Dキットを演出的に配置してみました

 毎年恒例となる大型のディオラマ、どうにか今年も無事完成させることができました。今年は数回体調を崩すこともあり、周囲の友人や娘には大変御迷惑をかけながらの完成で少々中途半端な完成となってしまいましたが形にすることができ、本当に感謝しております。
 今回は、以前より製作してみたかった、初の電撃戦であるポーランド戦をどうにか作者なりに再現してみたくて、形にしてみました。今年も、ウクライナ、中東などの戦火が鎮まることなく年末を迎えてしまいました。このディオラマも第二次世界大戦の発端となる戦闘であり、製作していても感慨深い感情がわきました。
 ディオラマの構成は五嶋拓成氏といろいろアイデア出しながら進行しました。設定としては、ポーランド国境越えを行う第1戦車師団をイメージして製作に入りました。
 再現してみたかった敏速な進行と大量の物量を再現してみましたが、果たして少しでも再現できたでしょーか。いろいろ反省点もありましたが、とりあえず完成となりました。

製作
 当初主役となる車両をⅡ号戦車のC型にして、製作を行うつもりでしたが、年末までにタミヤからⅠ号戦車が発売されることが、ベース製作時に発覚したため、同社に懇願してサンプルをいただけることとなり、車両の種類の幅が広がり、車両のみでもてんこ盛りの情景となりました。少々うるさいかも、とも思いましたが、物量戦の雰囲気は出せたかと思います。
Ⅰ号戦車、Ⅱ号戦車C型、KS600サイドカー、Sd.Kfz.263(改造)、Sd.Kfz.222、フィールドキッチン、ホルヒSd.Kfz.15等タミヤ製キットを使用しました。また、茂木屋DM工房の全面協力で改造キットを提供いただき、7TPはIBGのインテリア再現キットを使用。Krauss-Maffei Kmm8はエアプレスを製作。ベースはプラのバキュームフォームのキットを使用し、高橋司氏、徳永達矢氏に協力していただき40年越しのキットをどうにか完成。
 8.8cmGUN、Flak18はAFVクラブのキットを製作。Pz.Kpfw.Ⅳ AusfAは、ドラゴンのキットを製作。塗装は野口照雄氏が担当していただきました。
 オペル エアロバスはローデンのプラキットを製作しています。ポーランド戦のディオラマを製作してみたかったのは、この車両を登場させたかったというのもあります。実際に配備されていたかは微妙ですが、可能性はあるということで……。

ディオラマ
 少し左に傾斜させた地面にして、車両の敏速感を地形に演出してみましたがどうでしょうか?
 建物はタミヤのプラボードを切り抜いて製作。窓枠はアスナロウモデルの村山靖氏に依頼したレーザーカットの木製の物です。近々、販売される見込みとなっています。柵も、道標もアスナロウモデルの物で、道標はプリント済みで本当に便利。特に紙ヤスリ等でキズを付けると、塗装面が良い具合に剥がれて、再現性が高いです。
 風車はジャガー製のレジンキット。木製の羽根や屋根の再現が素晴らしい。ぜひ復活してほしいメーカーです。
 木はグリーンスタッフワールドのオランダドライフラワーを使用。幹の部分は造花用のワイヤーを加工して製作、娘に協力してどうにか間に合いました。電柱は木の丸棒をレザーソーやカッターで削り込んで柱を作り、碍子は友人、上條蔣彦氏に製作していただいた3Dモデルです。
 資料の提供はアスナロウモデル村山氏にいただきました。鳩はミニアート製のプラキット。いたる所にいる猫は、パッションモデルズの3Dキットを配置しました。

タミヤ 1/35スケール プラスチックキット ドイツ Ⅰ号戦車B型他使用

『Ground Solid ~蹂躙~』

製作・文/青木周太郎

ドイツⅠ号戦車B型
●発売元/タミヤ●3520円、発売中●1/35、約12.3cm●プラキット

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青木周太郎(アオキシュウタロウ)

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