HOME記事ガンダム「MG ゲルググ Ver.2.0」を定番ラッカー塗料「Mr.カラー」筆塗り解説! さまざまな方向の筆跡を塗り重ねてフラットで絶妙な塗面に仕上げる【筆塗りトライブ】

「MG ゲルググ Ver.2.0」を定番ラッカー塗料「Mr.カラー」筆塗り解説! さまざまな方向の筆跡を塗り重ねてフラットで絶妙な塗面に仕上げる【筆塗りトライブ】

2025.01.11

筆塗りTribe/MS-14A ゲルググ【BANDAI SPIRITS 1/100】 月刊ホビージャパン2025年2月号(12月24日発売)

武装とソールの塗装

▲黄色で塗る箇所は、ピンクサーフェイサーを塗装。ピンクの下地のおかげでより赤みの強い黄色に発色し、見た目も鮮やかになる
▲ソール部分やヒザブロックなどはカウリング色で塗装。ただの黒とは違い、少々青みがあるため深みが出る

スミ入れとウェザリング

▲次にスミ入れ。使用するのは写真左のレイヤーバイオレット。写真右のグレーズレッドはこのあとの工程で使用する
▲ウェザリングカラー専用うすめ液を少量加えて、スミ入れしやすい濃さに調整
▲装甲のモールドや影になる部分にレイヤーバイオレットを流していく
▲塗料が半乾きくらいの時に拭き取り。この時きれいに拭き取るのではなく、筆を使って周囲にレイヤーバイオレットをぼかしていくようにすると、グレーの部分にもうっすらと紫が乗り心地よい色変化が生まれる
▲モールド部分だけが紫ではなく、周囲もぼんやりと紫になっていることで自然な影表現が生まれている
▲フィルタ・リキッドのグレーズレッドと油絵の具を使用して、ドッティングをしていく。この工程は、パーツの上にさらに複数の色味を追加でき、さらに筆ムラも落ち着かせてくれるのが特徴だ
▲赤や黄色、青、ダークブラウン系の色を細かく置いていく
▲こちらをウェザリングカラー専用うすめ液で伸ばしていく。細かく置いた塗料が混ざり合い、複雑な色味のレイヤーが追加される。塗料が流れた跡は「汚れ」にも見えてくるので、ウェザリング効果もあるのだ
▲最後に追いのスミ入れ。ドッティングをすると、さまざまな色が混ざり合った色がモールドに入ることも。そこで再度レイヤーバイオレット、もしくはダークグレーなどをモールドに流すことでよりディテールが際立つ
▲追ってスミ入れをしたところも、筆でぼかすようにして余分な塗料を拭き取っていく
▲筆塗りしただけの状態とは大きく異なる雰囲気に! しろますはトップコートなどはせずに塗りっぱなしで完成させることが多いとのこと。今回の作例も、仕上げのコートはしていない
▲各部には気持ち大きめのデカールを貼っている。シールドのブルーは、Mr.カラーのフタロシアニンブルーを使用

──しろますさんはいままでどんなプラモデルを楽しんで来たんですか?
しろます(以下し):私はガンプラやゾイドを作って楽しんでいました。小さい頃は塗装はせず、組むのがとにかく楽しかったです。旧キットのZプラスは変形もするので、組んではガシガシ変形させて遊んでいた思い出があります。その時『ガンダム・センチネル』はまったく知りませんでした。

──筆塗りを楽しむようになったきっかけを教えてください。
:まず全塗装を始めたのは社会人になってからです。大人になって久しぶりにプラモデルを作ってみたら楽しくて、その流れで塗装してみようと思いました。その当時の家にはエアブラシも無かったですし、エアブラシを吹ける環境も整っていませんでした。ですので、必然的に筆塗りになったんです。特に当時はSNSとかも無いですから、「筆塗りはいろいろ難しそう」みたいな固定観念も無く、比較的楽に取り組めたと思います。部分塗装とかから始まり、だんだん塗れる面積が増えていって、いつの間にか今のように全塗装を楽しめるまでになりました。それまでにはもちろん多くの失敗がありました。でも筆塗りは失敗した時の修正も比較的楽なのも、今まで塗装を楽しめてきた要因でもあるかと思います。

──筆塗りの魅力ってなんだと思いますか?
:エアブラシ塗装や缶スプレー塗装よりも少しだけ時間がかかって、根気がいるかもしれません。でも塗っている時に、常に塗面に変化があって飽きがきません。これは筆塗りならではの魅力だと思います。あと複数の色を気軽に変えながら塗ることができる手軽さも魅力ですよね。

BANDAI SPIRITS 1/100スケール プラスチックキット“マスターグレード”シャア専用ゲルググ Ver.2.0使用

MS-14A ゲルググ

製作・文/しろます

MG 1/100 シャア専用ゲルググ Ver.2.0
●発売元/BANDAI SPIRITS ホビーディビジョン クリエイション部●4950円、発売中●1/100、約18cm●プラキット

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Ⓒ創通・サンライズ

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