HOME記事工具・マテリアルプロが【HGマイクロチゼル専用 平行スジ彫りグリップ】の使い方教えます。ノモケンが気になる最新工具を本気でレビュー!

プロが【HGマイクロチゼル専用 平行スジ彫りグリップ】の使い方教えます。ノモケンが気になる最新工具を本気でレビュー!

2025.01.11

プロモデラー「ノモケン」が教える道具の使い方!! 【HGマイクロチゼル専用 平行スジ彫りグリップ/ウェーブ】

 最近発売された模型アイテムの中から、プロモデラーノモケンがちょっと気になる試してみたいものを紹介するこのコーナー。今回は「パーツのフチと平行にスジ彫りを行う道具」。スジ彫りを自分で追加したり、改造工作をする人向けの道具です。その特徴や使い勝手を探っていきます。


チゼル刃とのスライド式ガイドの組み合わせ!

▲ スジ彫り用の刃先(チゼル)を取り付け、ガイドから一定の幅にミゾ加工が行える道具
▲ 手前の細く尖った部分がチゼルで、商品には刃幅0.15mmのものが付属。メモリの刻まれた側に付いているのが加工するパーツに沿わせるガイド

HGマイクロチゼル専用 平行スジ彫りグリップ

●発売元/ウェーブ●3278円、発売中

▲ チゼル部分は以前から発売されいる同社の「HGマイクロチゼル」各種と同形状(※写真はHGマイクロチゼルセット 刃4本+グリップ(黒)/4620円)。チゼルを交換してミゾの幅を変更できるのもポイント
▲ チゼルセットに付属するのは刃幅0.1、0.2、0.3、0.5mm。これらは単品でも販売されていて、他に0.8、1.0mm刃もあります
▲ チゼル刃はどれも根元側は厚み1mm。先端に向かって細くなるものの、左側面は平らのまま、右側面のみ加工され細くなっています。左側はガイド面と平行にそろいます
▲ ガイドは目盛りを参考に位置を決め、固定は黒いビスを締め込みます。六角穴付きで、付属の六角レンチを使ってしっかり締め込めます
▲ チゼル刃の固定は銀色のリングの締め込みで。チゼルはミゾに収まり、前後の出具合が調整できます
▲ 使い方の基本。ガイドをパーツのフチにあてがい、チゼルはパーツ面に対して45~60度の角度で構え、引くように動かします。いきなり深く彫るようにはせず、軽い力で動かすのを繰り返し、徐々にミゾを深くしていきます

パーツのフチに沿ったスジ彫りってどんなもの?

▲ 実践に入る前に、パーツフチに沿ったスジ彫りってどんなものか、例を見てみましょう。これはお椀型のパーツを自作していて、白い帯のところはパーツフチと平行なミゾとなっています。これはディバイダーを使って外周と平行にアタリをつけてから彫っています
▲ パーツ表面に独自のパネルラインを追加したモノ。囲みのところがパーツフチと平行なミゾ部分。外形と揃っていることで、何らかの構造や役割がありそうに見せています。この平行部分もディバイダーやノギスでアタリをつけてから、スジ彫りを彫っています。「HGマイクロチゼル専用 平行スジ彫りグリップ」ではそうしたアタリ付けからスジ彫りまでが一連で行えるわけです
▲ 一定の幅でアタリが付けられるのはパーツの幅詰めなどでも重宝します。パーツに凹凸があってもフチから一定の位置にキズをつけられ、加工の目安になります

ミゾ加工の実践!

▲ シールドパーツに各フチと平行のスジ彫りを追加してみます。パーツには簡単な下書き、スジ彫りグリップのガイドは幅2mmで固定、チゼル刃は幅0.15mmとしています
▲ チゼル刃を出す量は7mm程度が目安となっています。長く出すと刃先がブレやすくなり、ガイドがパーツに接する範囲も少なくなります
▲ パーツフチにグリップを構えたところ。やや上よりで支えるような持ち方になっています。動かしながら刃先とガイドの両方がパーツに接するよう保持します
▲ 上よりを持っていると、手元が狂った時にガイド側が浮いて内側に傾きやすい気がします
▲ 始めの段階では、彫るよりもガイドが浮かないことを重視して、ガイド部分を持ってパーツに押さえつつ動かすのもよさそうです
▲ チゼル刃も立て気味のまま、表面を軽くなでている程度にわずかに跡をつけていきます
▲ 1、2度フチに沿わせて跡を付けた状態。真っ直ぐ、等幅にできています
▲ それに続いて刃先を傾け、軽い力のままなぞる様にしていると、徐々にミゾが深くなっていきます。これを10回ほど繰り返しています
▲ 反対側のフチでも同様に繰り返します。場所ごとに測ったりせずに作業を進められるのはこうした道具を使うメリットです
▲ フチからの幅を広くとったスジ彫りも入れてみます。作業の基本は変わりませんが、ガイドと刃先が離れるので、どちらも浮かないよう、より気を配りつつ進めます
▲ 各部が彫れたら、表面のアラをスポンジヤスリなどで整えて、仕上がりとなります
▲ スジ彫りの仕上がりはいかがでしょう。彫り始めのところ(右下)が少しヨレているのは、支え方や動作の頃合いをまだつかんでいなかったためですね
▲ こちらはチゼル刃の太さを変えて彫ったミゾの様子。左から0.15、0.3、0.5mmです。広めになるとブレが心配でしたが、目立つゆがみもなく彫れています

©創通・サンライズ

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野本憲一

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