HOME記事スケールモデルポーランドが生んだガルウイング先進戦闘機 PZL P.11c ポーランド空軍戦闘機  

ポーランドが生んだガルウイング先進戦闘機 
PZL P.11c ポーランド空軍戦闘機  

2021.06.24

PZL P.11c 「エキスパートセット」【アルマホビー 1/72】 2021年7月号(5月25日発売)

 まだ羽布張りの複葉戦闘機が全盛期の1920年代末、ポーランドのPZL(国立航空工廠)では単葉全金属製の先進的な戦闘機“Pシリーズ”を開発した。P.11cはP.7に続いて1936年から導入された主生産型となる。2021年5月号ではIBGの1/32スケール作例を紹介したが、今回は1/72スケールで発売中のアルマホビーのキットをレビュー。「エキスパートセット」と銘打つエッチングパーツ付きキットでコクピットなどは充実の再現度を誇っている。なお同社では今年に入り1/48スケールでもP.11cをモデル化、いまWWIIポーランド戦闘機が熱い!

▲アルマホビーの1/72キットは、今回の作例となったエッチングパーツ同梱の「エキスパートセット」のほか、プラパーツのみの通常版「ジュニアセット」、同じく通常版のデカール替え「東部辺境地域防衛隊」を発売中
▲ポーランド空軍は1930年代にPZL P.7、P.11を導入し、輸出用にもP.24を製造。しかし後継のハリケーンやスピットファイアの輸入に失敗し、P.11cを主力としたままドイツ空軍を迎え撃たなければならなかった
▲マーキングは4種類が用意され、作例では第141飛行隊所属機を選択。胴体には部隊エンブレム、垂直尾翼には国籍マークと機体型式「P.11c」を記載

▲アルマホビーのキットは各部のパーツの合いも良好でパテは不要。エンジンとカウリング、主尾翼の支柱などは機体と別に組み立て、塗装後に取り付けた
▲機体下面。主脚の間の丸いパネルは燃料タンク。下面色のライトブルーはC338ライトグレーを暗めに調色
▲独特の迷彩色「ポーリッシュカーキ」は、C55カーキとC517茶色3606を5:5で混色したものを塗布した
▲製作中のコクピット内部。フロアパネルやハンドルなどは付属のエッチングパーツでリアルに再現できる
▲視界向上のため胴体上部に逆ガル式に取り付けられた主翼、表面にコルゲート板を張った翼面、胴体に緩衝装置を内蔵した主脚など、P.11cにはさまざまな技術的な新機軸が盛り込まれていた

■エキスパート版で作るP.11c
 ポーランドのアルマホビーから2018年に発売された1/72 PZL P.11cを作ります。今回はエッチングパーツとマスクシートの付属するエキスパート版を製作します。この付属品を省き価格を抑えた通常版の「ジュニアセット」、同じく通常版のデカール替え「東部辺境地域防衛隊」もあります。また今年に入り1/48スケールでも完全新金型キットが発売されました。
 キットはコクピットを中心にエッチングパーツを駆使し非常に詳細に再現され、外装も波板外板を見事にモールド。パーツの合いも非常によく、パテの使用は皆無です。ただしエキスパート版ということでエッチングパーツが多く含まれますので注意は必要です。

■機体の工作
 コクピットから組み立て始めますが、説明書の初めのページにエッチングパーツの取り付け位置が示されていて親切です。ただなにぶんにも1/72ですから、かなり小さなパーツがあります。組み立て後にまったく見えなくなるものもありますので、ものによっては省いても構わないでしょう。全部使用する必要はありません。とくにメーターパネルはフィルムとエッチングパーツで仕上げる場合と、デカールで済ませる場合の選択になります。作例では見映えに加えて、実機のメーターパネルが結構カラフルなこともありデカール仕上げにしています。
 シートの頭当ては左右の胴体接着後に取り付けるので、ショルダー部のシートベルトも頭当て接着後に取り付けることになります。右側胴体にはパーツを取り付けるために穴を開ける部分があるので、忘れずに開口しておきます。
 脚部・主尾翼を取り付ければ外形が完成します。エンジン、カウリングは別途組み立て・塗装を済ませておき、最後に取り付ければよいでしょう。
 プロペラは固定する場合は何ら問題はありませんが、回転させる場合は難しく、スピナー基部を取り付ける際に工夫が必要です。せめて回転できるようにということであれば、スピナー基部のシャフトを伸ばしてエンジンの裏からストッパーを取り付けることになります。
 主尾翼の支柱は、機体の塗装および支柱の塗装を済ませた後で取り付けます。

■塗装およびマーキング
 塗装は当時のポーランド空軍機で一般的な「ポーリッシュカーキ」とライトグレーの迷彩を選び、マーキングは塗装例4の機番のものとしました。このポーリッシュカーキという色が難しく、ドンピシャの色はありません。いろいろ試した結果、GSIクレオスのMr.カラーC55カーキC517茶色3606を5:5で混色したものが一番近いように感じました。
 下面のライトブルーもズバリの色がないので、C338をベースにC308を少し混ぜて暗めにしてあります。
 まずガイアノーツのサーフェイサーエヴォ ブラックで全面塗装し下塗り。その後主尾翼の下面をライトグレーで塗り、他の部分はポーリッシュカーキで塗ります。
 スミ入れ後デカールを貼り乾燥後、3/4ツヤ消しでオーバーコート。デカールは外板が波板ということもあり少々心配でしたが、問題なく馴染んでくれました。後はタイヤ、プロペラ、キャノピーを取り付ければ完成です。

アルマホビー 1/72スケール プラスチックキット

PZL P.11c 「エキスパートセット」

製作・文/山田昌行

PZL P.11c 「エキスパートセット」
●発売元/アルマホビー、販売元/ビーバーコーポレーション●3190円、発売中●1/72、約10.5cm●プラキット

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山田昌行

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