イージーペインター&水性ホビーカラーで「ティタノマキア」を楽しく塗装してみよう!
スケールモデルやガンプラ、キャラクターモデルのキットをさまざまな便利テクニックを活用して完成させていく本連載。今回はグッドスマイルカンパニー「MODEROID SIDE:R フォーゲルグ」のキットを使用したお手軽塗装仕上げをご紹介します。
月刊ホビージャパンでも活躍するモデラー・らいだ~Joeが行っている塗装方法を参考にし、イージーペインターと水性ホビーカラーを組み合わせてみました。この方法であれば、低臭で吹き付け塗装を楽しめますよ。ぜひ参考にして自分だけのかっこいいカラーを目指してみてください。
塗るパーツと塗らないパーツを選別しよう!
今回は塗装+成型色仕上げのハイブリッドで完成させます。本キットは色ごとにランナーが細かく分かれています。この特徴を活かせば、ランナーのまま塗装してお好きな色のフォーゲルグが作れます。そこでまず塗るランナーと塗らないランナーを選別しましょう。
塗装するランナー
▲本体のメインカラーである緑、関節などを構成するグレーは塗装します
塗装しないランナー
▲白、黄色、ゴールド、ダークグレーのランナーは成型色を活かして塗りません。プラスチックの色が気に入った場合は、無理に塗装しなくてもいいです
イージーペインターで塗ってみよう!
ガイアノーツが発売している「イージーペインター」は、気軽に吹き付け塗装を可能としてくれる便利アイテム。お手持ちの塗料を缶スプレー化してくれるようなアイテムです。このイージーペインターと水性ホビーカラーを合わせれば、水性ホビーカラーを缶スプレー感覚で使用できます。混色したものも使用可能なのでお好きな色で塗装もできます。しかも匂いもマイルド! この組み合わせは塗装を一気に楽しくさせてくれますね。
イージーペインター
▲ガイアノーツが発売している塗装アイテム。エア缶と専用ボトルがセットになっています
使用する水性ホビーカラー
RLM65 ライトブルー
▲ドイツ軍の飛行機に塗装された淡いブルー。ロボットにも似合うミリタリーカラーです
ジャーマングレー/
グラウ(退色)
▲ドイツ軍の戦車に塗装されたジャーマングレーは、メカの関節にピッタリ。青みの強い退色を使用します
専用ボトルに塗料を注ぎます
▲エアブラシで吹き付ける時は塗料1:溶剤1の割合が良いのですが、イージーペインターのエア圧を考慮すると、塗料1:溶剤0.7くらいがベスト。ちょっと濃いめの塗料を吹き付けることで、塗料が弾かれることなくきれいに塗装できます
小刻みに塗ろう
▲イージーペインターは缶スプレーよりも小刻みに吹き付けられるのが特徴です。パーツの裏や奥まったところなども塗り忘れがないように、さまざまな角度から吹き付けていきましょう
絶対に慌てない! 最初はじわじわと塗料が乗る程度にしましょう!
▲缶スプレーのように一度吹きで発色させるのはやめましょう。まずは写真のように、表面がじわじわと濡れるくらいにとどめます。この状態で完全乾燥させてから、再度塗り重ねましょう。そうすると1回目の塗料に、2回目の塗料がしっかりと食いついて、きれいに発色します。一気に塗ろうとしたり、乾いてないうちに重ね塗りすると汚い塗面になるので注意してください
らいだ~Joe式の常識を取り入れてみよう! ランナー状態でスミ入れする
ランナー塗装で作例も作り上げるらいだ~Joeは、ランナー塗装後そのままスミ入れやデカール貼りもしてしまいます。今回はこの方法参考に、ランナーにパーツが付いたままの状態でスミ入れしちゃいます。
使用するのはリアルタッチマーカー
▲ガンダムマーカー リアルタッチマーカーは、ペンで気軽にスミ入れできるとっても便利な水性マーカーです。セットを買えば、一気にさまざまな色を揃えられるのでおすすめです
Ⓒ創通・サンライズ
はみ出しも気にしない!
▲リアルタッチグレー2で、モールド部分をなぞります。これだけでモールドに影色が入り、より立体感が増します。はみ出しを気にせずに勢いよくペンを走らせていきましょう
指で拭う!
▲スミ入れしたら即座に指で拭ってOK! こんなワイルドな方法ではみ出した塗料を消せるのもリアルタッチマーカーの良いところ。モールド部分のみに塗料が残ります
もちろん綿棒で拭ってもOK
▲指が嫌だという場合や、細かい箇所を拭き取りたい場合は綿棒を使いましょう。リアルタッチマーカーのぼかしペンも活用すれば、よりきれいに塗料を拭き取ったりぼかしたりできます
ゲート跡をリタッチしよう!
カット跡が目立ちます
▲塗装とスミ入れが終わったら、パーツをカット。そうするとゲート部分には塗料が塗られてないので、このようにプラの成型色が露出します
吹き付けた色が再登場
▲それを解決するのが、色変えに使用したRLM65ライトブルー。これを筆塗りします
フタをパレット代わりに使っちゃおう!
▲このような細かいリタッチの場合は、塗料の使用量が少ないので、塗料のフタ裏をパレットに使用します。準備も簡単で、手早くリタッチが行えます
ゲート跡を塗り潰します
▲水性ホビーカラーは、ビンの状態で筆塗りに適した濃度になっています。特に希釈せず、そのままペタペタとゲート跡を塗り潰していきましょう
Finished!! SIDE:REAPER VOGEL’G
デカールも活用しよう!
▲デカールは情報量を増やすだけでなく、ゲート跡をリタッチした箇所の上に貼ったりすれば、さらにゲート跡が目立たなくなり一石二鳥です。HJモデラーズデカール コーションAを使用しています
プレミアムトップコートで
塗膜を保護
▲これまでの工程を終えたら、最後は「水性プレミアムトップコート UVカットスムースクリアーつや消し」を全体に吹いて、塗膜とデカールを保護します。全体がマットなツヤ消しにもなるので、より引き締まった印象に仕上がります
水性ホビーカラーは匂いもマイルドなので、イージーペインターで吹き付けても刺激臭がしません。ダンボールなどの簡易塗装ブースを活用すれば充分塗装を楽しめます。またランナー塗装は、多数のパーツの色をまとめて変更できるので、キット本来の印象をガラリと変えることもできます。ぜひ今回ご紹介した方法で、プラモの塗装を楽しんでみてください。
グッドスマイルカンパニー 1/48スケール プラスチックキット “MODEROID”
SIDE:R フォーゲルグ
製作・文/フミテシ
MODEROID SIDE:R フォーゲルグ
●発売元/グッドスマイルカンパニー●5500円、発売中●1/48、約12.5cm●プラキット
ⒸNAOKI